株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッター
はこちら
人気ブログランキング
に参加しています。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『若年層失業率が世界主要国最低の国①』三橋貴明 AJER2016.9.27
https://youtu.be/4EupfftcyPY
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
経済界「あなたの常識を論破する経済学 」が増刷になりました。ありがとうございます。
「あなたの常識を論破する経済学 」は、まさに安倍政権によるデフレ脱却の「失敗」の原因を突き詰め、解説した本になります。
8月の消費者物価指数が発表されました。コアCPIで、▲0.5%。
『8月の消費者物価指数 6か月連続のマイナス
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160930/k10010712281000.html
先月の全国の消費者物価指数は、原油価格が下落した影響などから、変動の大きい生鮮食品を除いた指数が、去年の同じ月を0.5%下回り、6か月連続でマイナスとなりました。
総務省の発表によりますと、モノやサービスの値動きを示す先月の全国の消費者物価指数は、天候による変動の大きい生鮮食品を除いて、去年を100とした指数で99.6となり、去年の同じ月を0.5%下回りました。消費者物価指数がマイナスとなるのは6か月連続です。(後略)』
CPI(総合消費者物価指数)は▲0.5%(7月は▲0.4%)。
日銀のインフレ率の基準であるコアCPI(生鮮食品を除く総合)は▲0.5%。(7月は▲0.5%)。
コアコアCPI(食料エネルギーを除く総合)は02%(7月は0.3%)。
コアコアCPIまでもが、0%に接近してきました。
2010年10月以降のインフレ率の推移を見てみましょう。
【日本のインフレ率の推移(対前年比%)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_54.html#CPI16Aug
民主党政権期はおおむねマイナスで推移していたのが、第二次安倍政権発足後にプラス化。一時は、コアCPIで1.5%に近づき、
「こ、これは、目標の2%を達成できるのでは・・・」
と思ったのですが、消費税増税後に失速。CPI及びコアCPIはそのままマイナスの海に沈みました。
エネルギーを除いているコアコアCPIは、15年に入ってからプラス幅を拡大。一時は1%に近づきましたが、その後、失速。ゼロパーセントに近づいているという状況です。
非常にまずいと思ったのは、全国の先行指標といわれる東京都区部の「9月」の数字において、コアコアCPIまでもが▲0.1%と、マイナスの海に沈んでしまっている点です。すなわち、全国の9月以降の数値において、コアコアCPIまでもがマイナスになってしまう可能性が濃厚という話です。
そうなると、インフレ率は民主党政権期に逆戻りです。
2013年春の黒田東彦氏の日銀総裁就任以降、250兆円もの日本円(日銀当座預金)を発行し、今年になってからは銀行にマイナス金利という重しを背負わせながら、結局はインフレ率がCPI、コア、コアコアの三つ共にマイナスに戻ってしまう。
これが、今の日本の物価動向です。
ちなみに、総務省は今回の結果を受け、
「ガソリン価格や電気代の下落幅は縮小傾向にあるが、そのほかの分野で価格の下落が目立ってきている。消費者物価は、当面、横ばいか下落の傾向が続くのではないか」
とのコメントを出しています。
日本は再デフレ化しています。
臨時国会では、補正予算の議論が始まっています。総理は、補正予算の審議に当たり、
「世界経済はリスクに直面している。景気の下支えが必要だ」
と、語っています。後半はその通りですが、前半は違います。再デフレ化というリスクに直面しているのは、日本経済です。そして、日本経済のリスクをもたらしたのは、安倍政権による14年4月の消費増税、その後の立て続けの緊縮財政なのです。
この共通認識がない以上、国会でまともな審議は不可能な気がしますがせめて現在の日本経済は再デフレ化の道を突き進んでいるという前提で、補正予算の議論をして欲しいと思うのです。
「再デフレ化を食い止める十分な財政出動を!」に、ご賛同下さる方は、
↓このリンクをクリックを!
人気ブログランキングへ
◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
◆三橋貴明関連情報
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
連載中
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ
はこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
は↓こちらです。