寒い日が続きますが、元気でお過ごしですか?風邪やインフルエンザが流行していますのでお気をつけ下さい。

風邪をひくと、すぐ薬を飲んだり解熱剤で熱を下げる方が多いと思います。しかし、「風邪は治すべきものではなく、経過するものである」と言ったら驚くでしょうか?

野口整体の創始者、野口晴哉氏は「風邪の効用」(ちくま文庫)の中でこう説いています。「風邪は自然の健康法である。風邪は治すべきものではない、経過するものである。自然な経過を乱しさえしなければ、風邪をひいた後は、あたかも蛇が脱皮するように新鮮な体になる」と。

今回は、薬に頼らず早く風邪を治す8つの自然療法についてお話します。

<目次>
1.ストレッチでコリをほぐす
2.絶食か少食にする
3.腰湯をして汗を出す
4.ドライヤーでのどの痛みを和らげる
5.鼻洗浄
6.部屋の加湿
7.咳止めに「大根はちみつ液」
8.からだを温めて、自然治癒力を高める飲み物


1.ストレッチでコリをほぐす
風邪をひいている方は、みなさん首肩背中がガチガチです。背中の下は肺ですから、背中がこると肺やノドの機能低下を起こして風邪をひきやすくなります。逆に言うと、首肩こりや背中のこりがひどくなると、風邪をひきやすくなるのです。ですから、ストレッチでコリをほぐすことで血行を良くして自然治癒力の免疫力を高めましょう。

自然治癒力は、脳から神経の中を通って全身に流れています。自然治癒力の流れを良くして首肩のこりをほぐすには、首のストレッチがおすすめです。首の動きは8種類、前後左右、右向き左向き、右回し左回しです。固いところをじんわり伸ばすようにストレッチします。

背骨と骨盤の交差点である下部腰椎をストレッチするのもおすすめです。足先の冷え解消、腰痛予防にもなるストレッチを紹介します。仰向けに寝て両膝を抱えます。ゆっくりと膝を胸に引きつけて離すのを1回とし、10回を1セットで朝晩1~2セット行うと良いでしょう。

2.絶食か少食にする
食べ過ぎて胃腸が弱ると、自然治癒力が低下して風邪をひきやすくなります。従って、風邪をひいたら1食抜くか、腹7分目の少食にして内臓を休め負担を軽くすることで、免疫が高まり風邪が治りやすくなります。私は、朝起きた時に風邪気味なときは朝食を抜きます。すると、昼前にはすっかり元気になっています。

あと、普段より異常に食欲があるときは要注意。数日後に風邪を引くことが多いです。逆に、「風邪をひいたな」と思ったら、数日前を思い返すと、「パーティーや会合続きで 暴飲暴食の連続だった」ということがあるはずです。

3.腰湯で汗を出す
<基礎編>
世間の腰湯のやり方は、38℃位で30分の長湯が多いですが、それだと私は寒くて風邪をひいてしまいます。高橋式腰湯を説明します。風邪にとてもよく効きます。風邪で37~38℃の熱があるときでも、腰湯をやってすぐ寝ると夜中に大量の汗をかき、翌朝平熱になってスッキリすることが多いです。

目的は、汗をたくさん出して老廃物も出すこと。湯の温度は42~43℃で高めにします。時間は初心者なら10分、慣れてきても15分までにします。途中でめまいがしたらすぐに止めて下さい。

準備するものは、温かい飲み物と雑誌です。服装は、上半身はTシャツで下半身は裸になります。頭からバスタオルをかぶると、さらに発汗作用が高まります。風呂のフタを半分開けて机代わりにし、風呂の椅子を湯船に入れて椅子にします。雑誌を読みながら温かいものを飲んでいると、顔から汗がポタポタ落ちて、腕も汗がにじんできます。

お湯がぬるくなったら温度を上げます。追い焚き風呂が便利ですが、落とし込みでもOKです。数分でだんだん背中や首のこりが和らぎます。風邪以外に過労の時にも効果があります。終わる時は、Tシャツを脱ぎ冷水をしぼったタオルで体をふいて毛穴をしめ、パジャマを着てすぐ布団に入って寝ます。暑いからと涼むと風邪が悪化しますので注意して下さい。

これで、38℃位までの熱なら翌朝には平熱になることが多いです。39~40℃の高熱の場合は、腰湯はせず至急病院で診察を受けて下さい。

<応用編>
「浴槽で1分温まったら、洗い場で冷水シャワーを足先から膝下まで1分かけ、また浴槽で1分温める」を1セットとして3セット位繰り返して温冷浴しましましょう。

(温浴→冷浴) → (温浴→冷浴) → (温浴→冷浴)

こうすることで、血液の循環が増し発汗も促進します。2~3回目の冷浴はあまり冷たく感じなくなります。注意として、冷水を足にかけると「ヒヤッ」とするので、心臓への負担を避けるため、息を「フーッ」とゆっくり吐きながら、心臓から遠い右足の足先から膝下までゆっくり冷水をかけ、次に左足も同様にやります。終わりは、やはり冷水 をしぼったタオルで体をふいて毛穴をしめて出ます。

風邪をひいたときはもちろんですが、過労やつらい肩コリの時でも効果的です。汗を出すことは体内の老廃物を一緒に出すことになるので、首肩コリ、背中の痛みもか なり楽になります。実例として、私は大学受験の時、1浪していて背水の陣。試験日が毎日や1日おきで10校受けました。既に腰湯の効果を体験していたので活用しました。入学試験が終わるたびに、極度の緊張と疲労で風邪をひきそうでしたが、帰宅後すぐに腰湯をすることで、ビックリするほど元気になり、ベストコンディションで受験でき5校合格しました。

4.ドライヤーでのどの痛みを和らげる
・首の後ろで下を向くと背骨が出っ張る骨(第1胸椎)の周辺のツボ(大椎)をドライヤーの温風で温めて温灸代わりにして下さい。皮膚から約10センチ離してドライヤーで温風をかけ、「アチッ!」となったら10秒くらい休憩、また温風をかけるの繰り返しで温めます。熱い間隔が短くなったら終わりです。

・肺の経絡が通っている肘のツボ(尺沢)を指圧します。場所は、肘を曲げてできる内側の横じわ(静脈注射する場所あたり)で、外側(親指寄り)の少し盛り上がった筋肉を指圧します。左右指圧して、より痛い方を多めに指圧すると、風邪やのどの痛みが和らぎます。ドライヤーで温めるのも効果があります。

5.鼻洗浄

風邪に有効な鼻洗浄を話します。花粉症や鼻づまりにも効きます。コップにぬるめのお湯(38度位)を一杯に入れ、そこに塩を少々(約2g)で生理食塩水(濃度0.9%)を作ります。それを鼻から吸って口から吐き出します。真水だと鼻にツンときますが、生温かい生理食塩水なら鼻の痛みは全くありません。うがいよりも鼻腔や喉の奥も洗浄できるので、風邪が治りやすくなります。鼻の中のヒダに水が残ることがあるので、終わったら顔を下に向けて左右を向くと、喉や鼻から水が流れることがあるので吐き出します。

歌手の美川憲一さんは、ステージのある日は必ず鼻洗浄をするそうで、それ以来風邪を引かなくなったとか。私も「怪しいな」と思ったら即やるとスッキリします。

6.部屋の加湿
室内が乾燥していると、風邪をひきやすくなります。理由は、ノドの粘膜が乾燥すると炎症をおこしやすくなり、ウイルスを防御する力が衰えてくるからです。そのため、 濡れタオルを室内に干したり、加湿器を使って乾燥を防ぎ、湿度を50~60%の高めにして免疫を高めましょう。マスクをするのも有効です。風邪やインフルエンザの予防のために、室内の乾燥対策をしましょう。

7.咳止めに「大根はちみつ液」

咳がなかなか治らない方には、咳止めの「大根はちみつ液」が有効です。大根のジアスターゼは、食物の消化を助け、風邪で弱った胃腸の働きを整えるほかに、解毒作用もあります。また、はちみつは殺菌作用や滋潤作用で、傷んだ喉の粘膜を潤してくれます。

<作り方>
①大根の皮をむき、小さめのさいの目切りにします。
②切った大根を深めの容器に入れ、かぶる位にはちみつをまわしかけます。
③一晩置くと大根のエキスが出てきて、大根はちみつ液の出来上がりです。

一日数回、スプーンに1~2杯飲むようにします。残った大根はそのまま食べても美味しいですが、お酢を少しかけて食べるのもおすすめです。

8.体を温めて、自然治癒力を高める飲み物

風邪をひいたら、とにかく体を温め早く寝ることが大切です。これだけで治ってしまうこともあるでしょう。
からだを温め、自然治癒力を高める3種の飲み物を紹介します。

・しょうが湯 : しょうがのすりおろし小さじ1程度、黒糖か醤油少々をコップに入れ熱湯を注ぎ熱いうちに飲む。

・ねぎ湯 : ねぎの白い部分のみじん切り1本分としょうがのすりおろし、味噌少々をコップにいれ、熱湯を注ぎ、よくかき混ぜ熱いうちに飲む。

・梅酢湯 : 梅酢盃一杯、黒糖少々をコップに入れ、熱湯を注ぎ熱いうちに飲む。

まとめ
自分でどうにもならないときは、ソフトカイロプラクティック治療が有効です。治療を受けると風邪が良くなる方は多いです。また、鼻水が出て困る方は、治療中に鼻水が止まる方も多くいます。また、鼻が詰まって困る方は、治療中に鼻が通る方もいます。治療をすると風邪の治りが早くなります。また、全身の歪みが改善するので、神経や血液の流れが 良くなり免疫力が高まります。

以上のような自然療法を使って、風邪の自然な経過をうながし、新鮮な体になって下さい。