神保町三省堂書店での、「『今夜もカネで解決だ!』『未中年』刊行記念 ジェーン・スーさんトーク&サイン会」へ。
  ジェーン・スーさんの新刊2冊を中心に、スーさんと、名物店員の新井美枝香さん(左)の、トークをだっぷり。

  「今夜もカネで…」は、スーさんが雑誌
「AERA」に連載していたマッサージ体験記記事を、まとめたもの。本の帯に、野宮真貴さんが、「この本は、女版『孤独のグルメ』だ」なんてことを書いていたが、ただのマッサージ体験記だけではなく、マッサージを受ける客、施術者、マッサージ店の様子…と、観察力と洞察力に富むスーさんならでは。
   雑誌の記事をまとめた本ということもあり、気軽に読める。

   もう一冊の新刊は、「未中年」。スーさんが初めて漫画の原作に取り組んだ作品。
ナナトエリさんが漫画化。
   サブタイトルに、「四十路から先、思い描いたことがなかったもので」とあるが、
私も同じで、40歳からの先のことは漫然としていた。作品は、中年といえる年になったものの、実像と理想に迷い悩みながら、前を向いて懸命に生きようとする女性の物語。
   主人公は女性、私は男。様々な違いがあるが、「そうそう!!」と深く頷き、またバットで殴られた様な衝撃を受け、そして
「明日からも頑張ろう」と思える、刺激的かつ温かい作品。
   本編の合間に入る、スーさんのエッセイがまたいい。

    ラジオ同様、切れ味が鋭いスーさんを、三省堂の新井さんがやんわり、また的確に話を引き出して行き、本のテーマが一層解りやすくなった。

   その中で、印象深いのは、「自分の人生の舵は他人に渡さない」。あと、時代によって幸せは変わるということ。後者は、
「自分の幸福の基準を決めよ」と、私なりに置き換えてみた。

   挙手によると、スーさんの帯番組TBS ラジオ「生活は踊る」リスナーは、私を含めて100人中97名。無言の連帯感が心地良い。

    スーさんに、「時代によって幸せは変わる」の読み替えについてお話しして、サインを頂いた。

   写真は、撮影タイム。左がスーさん、右が新井さん。