振り返れば、もうこれで11回目の公演となる。 


駆け出しの自主公演は荒削りものであったが、ここから歴史は始まっていた。


右も左もわからず当時の父母会の皆様と、手を取り合って、夜遅くまで夢を語り、子供たちのために何とか素晴らしい舞台を用意したいとチケット販売からチラシまで、何事も初めての試みは楽しかった。

公演を行うのは容易ではない。それは他校の先生方もそうです。


正直、公演が近づくと、いや、近づく前から事務作業に追われる日々。

通常の学校の合間をぬって、ひたすらパソコンと向き合ったり、各業者と打ち合わせしたりする。


特にこれを主として動いてくださる父母会の2年生一年生の父母には頭が下がる思いであります。

このチラシ一つ作成するにあたっても、

本当に神経をすり減らしてチェックをします。今年は入稿ギリギリの深夜まで業者とやりとりをしました。子供たちが考えたものをミスして印刷してはならない!ってね。

我々教員は、

授業やHRが当然一番大切。三年生になればこれに進路指導がはいったり、小論文指導がはいる。

教材研究に追われて、なかなか休み時間はない。


部活は授業後から始まる。

部活の指導は、通常の練習、大会メンバー、1年生指導、編集、編曲、時に生徒指導。一年生のダンスノート全てにコメント書き、部員の衣装発注に、大会遠征の宿舎、バスの手配に、ウェアの発注などなど。


機材が壊れればそれを発注。必要なものがあればまた発注。


大会は、結果を残せる時もあればそうでない時もある。そのとてつもないプレッシャーに追われて頭を抱える日々。

当たり前のように全国にいけるわけではない。

毎日、音楽を調べたり、構成を練ったりする。


いつやるのって話だけど、だいたい家帰ってから夜な夜な作業は始まる。

大変な仕事だ。


ハードな毎日に、それを集大成とする自主公演。



公演を続ける理由は?





やはり桜丘ダンス部、この子達だからだ。


今は3年生のために、2年生が3年生になったら、

1年生が3年生になったら、


その代のために、我々教員、コーチ陣は頑張っていく。


毎年最高のステージを用意して、感動を味わってもらいたい。それが自分の役目だと思う。


それをやり続けてあげたいと思う。


正直、心折れる事もある。

いや、ありすぎた。


公演やって、厳しい手紙を送られたこともある。

2度と見に行かないとか。偉そうだとか。


今後桜丘が勝つ事はないでしょう。とか。


悔しくて泣けてくるほどの言葉。

生徒に向けられた事もあれば、僕に向けられた事もある。



なんだよ、なんでこんなに頑張ってる生徒にこんな事送りつけるんだよと、匿名の手紙握りしめて、やり場のない怒りを持ったこともある。


言ったもの勝ちで、僕は、それをただ茫然と目を通すだけ。。



コロナ禍でも公演を続けて。どうしても高校生に青春を締めくくる時間を作り出してあげたくて2020.2021.2022年と当時の父母会の皆様と必死になって行動した。


世間に対して何か悪い事をしているのではないか、と犯罪を犯した気持ちになり自分を責めまくった時もある。


振り返れば、

どんな事があっても、どんだけ言われても、

公演は続けてきた。

意地みたいなものもありましたが、これは









不器用な自分がすべての部員とその保護者への感謝の形。









そんな風に思っている。


歴代のタイトルはその瞬時に時代を思い出す素晴らしいテーマがつけられている。

みんなどの公演も一番良かったと自負できる。


苦労した分、たった一瞬で終わる一日に、なんとも言えない爽快感と達成感と、疲労感などが入り混じる自主公演。いつも感動させてもらえる。





あくまで主役は桜丘の生徒である。

明日から始まる桜丘生に向けたアンケート。

そして、一般販売。


ダンス部のみんな。それに値する自分でいてください。当たり前に繋いできた訳じゃないんです。



さぁ、明日しっかりと仲間に告知をして、

一人でも多く、観に来ていただける事を願いましょう。


みな、お金を払って来てくださいます。

またみんなの公演には、父母の方が集めていただいた協力金があります。



感謝の気持ち、忘れずに。