アングラン@南青山、金井シェフのシェフズカウンター

UN GRAIN

「一粒の種」UN GRAINで金井シェフのお話を伺いながら皿盛りのミニャルディーズをいただいてから（お店のご紹介やその時の様子はこちら

)、ずっと心待ちにしていたシェフズカウンターに参加がかないました（ダジャレか

）

駅（表参道駅）から少し離れた場所にポツンと佇む、まさに隠れ家スイーツ

２ヶ月ぶりに訪れると、店内が夏っぽく変身

海をテーマにしたという、サンゴを模ったフォークや、マンボウやカジキマグロのオブジェがのっかった、Sghrスガハラガラスさん手作りの青いグラデーションガラスのお皿のディスプレイが、爽やかさを演出しています

３席しかないカウンターで月に一度、特別メニューがいただけるシェフズカウンター

この季節をダイレクトに感じるフルーツを使った４品のラインナップです

パッションフルーツ、マンゴー、アプリコット、パイナップル、桃

いただく前からテンションアゲアゲ

ヨダレが止まりません

カシスのソーダ

長野の契約農家さんのカシスを使用

濃厚なのに爽やかな喉越し

暑い中ここUN GRAINに辿り着いた客にとって救いの一杯です

一皿目

フレッシュパッションフルーツ、マンゴーソース

千葉県産のパッションフルーツをあえて常温で提供することで、香りを立たせた究極のシンプルスイーツ

一口目はそのままで、二口目はパッションフルーツを加えて酸味を出したマンゴーのソースをかけていただき

最後に、ネパールに自生するティムットペッパーをトッピングしていただきます

先日（8/2）金井シェフがコラボディナーを果たしたKEISUKE MATSUSHIMAの長屋シェフに教えてもらった柑橘系の香りと山椒の辛味を持つスパイス

〜スイーツにならどう合わせる

という長屋シェフからの宿題

見事に答えています

ぴりっとした刺激がフルーツと見事にマリアージュ、劇的な味変を演出

これは、クセになりますね

2皿目

ローズマリーで香り付けしたアプリコットのコンポート、アーモンドソルベ

使用する杏（アプリコット）は、酸味が強い新潟大実、その新潟大実にアーリーオレンジを掛け合わせて酸味を抑えた信州大実、カナダ原産で甘味が強いハーコットの３種類

火入れにより形崩れしやすい杏にあえて熱を加えて風味を増すというシェフの拘りのおかげで、３種の杏の風味の違いが際立ちます

杏の種を粉末状にして甘味などを加えた“杏仁霜”で作る杏仁豆腐の簡易版にアーモンドパウダーが使われるように、もともとアーモンドと杏は似た者同士

その相性の良さを活かし、甘酸っぱい杏にアーモンドの優しい甘さを重ね、ローズマリーの爽やかさをアクセントに添えたシンプルな組み合わせが奏でる素敵なハーモニー

3皿目

足摺芳香パインのデクリネゾン

高知県産足摺パインの七変化

作物を常に飢餓状態に追い込むことによって、植物が本来持っている力を最大限に引き出せることに気付いた天草のみかん農家永田照喜治氏が考案した、必要最小限の水と肥料で作物を育てる「永田農法」で育てられた、日本初の完熟パイン“あしずり芳香パイン”

この状態で、鼻をくすぐる甘い芳香がすでに他のパイナップルとは全然違います

収穫まで２年もかけ、芳醇な香りと上品な甘味をギュッと詰めた、芯まで食べられる希少パイナップルを一度ばらして、ソテーしたり、もちろん生のままで出したり、ソルベにしたり、チップにしたりと色んな形に変えて、一つの食材から創り上げられるいろんな種類の食感や味わい＝デクリネゾンを愉しみます

金井シェフの素敵なチャレンジ

パイナップルに生姜とココナッツを加えて作ったソースをお皿にあしらい、生のまんまのパイナップルにココナッツのクランブルをのせ、カソナードでキャラメリゼしたパイナップルのロティ、ローストココナッツ、パイナップルをピューレ状にして作ったソルベ、パイナップルチップと積み上げ、ホワイトラムをベースにピニャ・コラーダ風に仕上げたグラニテを添えて完成です

パイナップル好きにはたまりません