今日のNHKハートフォーラム@京都は、そのタイトルの大きさから大勢の方が参加されていました。


講演①は志賀利一先生
あいかわらずのソフトボイスが心地よくキケンでしたが(笑)
「高齢者になった自閉症者」の課題について数々お話しくださいました。


私が印象に残ったのは
日本で最初の自閉症の症例報告が1952年。現在その人たちが70代に差し掛かったところで、実際に高齢者となった自閉症の人たちの症例がほとんどないということ

「中度の自閉症の人の人生設計と法的支援」の架空事例の年表

親なきあとの地域生活のために「ライフストーリーワーク」人生のアルバムを整理して引き継ぐ)の普及の必要性について



講演②の鹿野佐代子先生
最近よくお名前を拝見します。福祉施設職員でファイナンシャルプランナー。
とてもテンポの良い大阪の人!といった口調で「親にもしものことがあったら」についてお話しくださいました。
「葬儀場の目星」「遺影の用意」などはなるほど気が付きませんでした。


「相続放棄は亡くなったことを知って3か月以内」という話を聞き、(まずそういうことは親戚にないと思いますが)先延ばし癖のある次男はもしもの時に心配。帰宅後速攻尋ねました。


「相続放棄って知ってる?」
「知ってるよ借金の遺産は放棄できるんやろ」
「三か月以内やって」
「へー」
「あなた先延ばし癖があるからなあ。それにあなたも発達障害だからお金のこと心配なのよね」
「だまされる可能性が高いってことやろ」
「そうそう。お金のトラブルが多いようだったらあなたにも保佐人かなにかつける必要が出てくるからね。気を付けてね。まあそういうことも含めて一度ゆっくり話をしよう。わたしたちの延命のことや、お葬式のことなど、整理して書いておくから」
「うん、わかった」

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話は戻って、ハートフォーラムの最後はシンポジウム
兄弟の立場から、アンケートの結果から、志賀先生、鹿野先生の立場から。
それぞれに非常に興味深いお話を聞くことができました。


兄弟からは「親なきあとの(兄弟の)見通しのなさ」について



アンケートの集計からは、成人して問題なのが「睡眠」と「肥満」だったこと(うち、そのまんまです(-_-;))
アンケートのまとめは①障害特性についての理解者に囲まれていること②本人の意思の尊重③その人なりの自立④健康で安心安全な住居・環境


志賀先生からは、「親亡きあとも施設ではそんなに心配しなくていい」←これよく聞くのですが、なぜ心配しなくていいのかがわからない。親は見通しがもてなくて不安なんですよね。
「日本人は親から子供の自立を促すのは得意ではない」
「心配なのは単身生活、ひとり親と子供一人、知的に高い、社会に適応している福祉支援とつながってない人。キャッチ、発見するのは自閉症の専門家でなくてもいい。これは新しい課題。」


鹿野さんからは、「お金を使う力を育てる。」「お金の使い方を教えてもらっていない人たち。」「お金の役割を充実して学んでいく支援が必要。」


以上が私のメモです。


今日はうろこ雲がきれいでした


すべてを通して印象的だったのは志賀先生の
「この人はこれまでどんな人生を送ってきて、どんな友達がいて、どんなことをしてきたのか。親がいなくなるとわからなくなる。その人の人生をどうやってつなげていくか」
ということば。


小さいころは自立に向けて、一つでもできることを増やしてと。
大きくなったら、落ち着いて日々過ごせるようにと。
知的な障害のある子供のことを、親は前を向いて一生懸命育てていきます。


でも彼らは私たちが亡くなったあと30年は生きていく計算なんですよね。
親が本人に代わって人生設計をし、意思決定をしてきた知的障害のある自閉症の人たち。
私たちが亡くなった後、彼らがどんな人なのかを彼ら自身は伝えることができない。
そこを整理して周りの人につなげていくことも、私たちの役割の一つなんだとうろこ雲を見て思いました。





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