趣味でスピリチュアル・ウォッチングをして、時折その思考過程を記事に書き残しておりますが、そういった趣味柄か、しばしば「このスピ職人をどう思いますか」「このスピ職人からこんな酷い事を言われました」などとスピ職人のHPを紹介されます。
中には「このスピ職人は本物だと思うのですが」というご意見もあり、とりあえず私は全部一通り、目を通します。
・・・が、今のところ100%、HPを開いた瞬間に「本物じゃない」と判断できるものばかりです。

私は、目に見えるものだけが真実ではなく、真実とは目に見えないものだということを自分なりに理解しているつもりです。
また、この世の中には、科学では説明のつかない不思議な現象があり、また不思議な能力を持っている人がいるということも、自分なりに理解しているつもりです。
その延長線上として、この世の中には、「霊能力者」「超能力者」の類いや「霊感の強い人」が存在している(かもしれない)ということも、思っています。しばしば、述べていることですが。

「本物の霊的能力」を持つ、あるいは「本物のスピリチュアリスト」についての私の意見は、こちらの過去記事で既に述べていますが、趣味として、ツッコミを入れる為に、一応本物とされるスピリチュアリストのHPを開きます。その度に、「本物じゃない」と落胆(?)させられます。


本物かどうかを見分ける基準は、私の場合、以下の二つです。


1.自ら宣伝をしていないこと。

2.私的ブログを書いていないこと。



もし、その人のHPに、過度な宣伝がされているようであれば、それは「本物」ではありません。信用してはいけません。
HPには悩める人にとって実に魅力的な言葉が羅列してあります。この方のヒーリングやカウンセリング、セッションを受ければ、自分の抱えているこの苦しみの原因が分かるかも知れない、苦しみから解放されるかもしれない・・・そんな期待をさせる数々の言葉が、これでもか、これでもかと書き連ねられています。
しかし、そのこととこそが、「本物」ではない証拠です。

「お客様からの言葉」が掲載されているHPも同じです。お客様からの称賛の声を掲載することで、あたかも他者からの支持が沢山、寄せられているかの如く演出し、自分のセッションの効果の裏付けが得られていることを「自分で」宣伝しているのと変わりありません。

最近、私がブログで、「皆様から寄せられるご意見は私が書いていることと同じ」としばしば書くようになったのは、実際に共感して下さるご意見をお寄せ下さる方が増えてきたという事実があることをブログ内に示すことによって、他の同意見の方々に安心して頂こうという趣旨もありますが、と同時に、自己の意見の正当性の裏付けを暗に示しているのです。
私はこれで商売をしている訳ではありませんが、他者からの評価を示すことにより、自分の地位を高めようとする無意識的な行動に他ならないことを、私自身、熟知しています。

商品に寄せられる「お客様からの声」を掲載している商品を、思い浮かべて下さい。
口コミサイトではなく、商品紹介掲載ページに書いてあるものです。それは多くは、絶対に効果が証明されているもの「ではなく」、文句なしに売れるもの「ではなく」、冷静に見ればちょっと怪しげなものが多くありませんか?
ダイエット食品、栄養補助食、健康食品、健康電化製品、美容関係、資格商法・・・挙げればキリがありませんが、こうした商品には、「お客様からの声」が掲載される事が多いものです。
黙っていても売れるような、例えば自動車の「ベンツ」の製品カタログに、「この自動車の乗り心地は最高」などというお客様の声が載る事は絶対にありません。

スピ職人がHPを自ら作成して宣伝している時点で、そのスピ職人はアウトなので、「このスピ職人は本物でしょうか」とURLを貼って下さるその瞬間に「本物ではない」と分かるのですけれど、それでも私は一応、拝見します。
そこで、スピ職人のDQN度は、宣伝量に比例するという法則も見いだしました。
DQN度が高いスピ職人ほど、宣伝が凄いのです。量的・質的共にです。
本家のHPの他に、アメブロなど様々なプロバイダにブログを複数、掲載している強者も多いです。どこからアクセスしても最後は結局その本家HPに行くように誘導されています。

何度も言いますが、宣伝しなければならないようなスピ職人が、本物である筈がありません。
しかも、せっせと宣伝しているヒマがあるわけですよ。そんなヒマがあるスピ職人が、本物である筈がないでしょう。



もう一つ、私的ブログについて。

これまた過去何度か言及しておりますが、本物であれば、「私的」に何か発信しなければいけないような事態がその人に生じるわけがないと思います。

「本物」にプライベートは存在しないというのが持論ですが、プライベートのみならず、その人の思考過程や心模様やつぶやきを、わざわざブログという媒体で発信する理由もない筈です。

ということは、これを読んで下さる方が真っ先に「本物ではない」として判断すべき存在はこの私ということになります。そこは是非、きちんと判断して頂きたいと思います。ブログというのは自己満足に過ぎませんから。
もっとも私は自分を「本物」であると標榜しておりません。存分に自己満足のツールとして思うとおりあるがままの一部を書き残し、アメンバー様との交流を楽しんでいる次第です。


また、自己満足ではなく、これは悟り系スピリチュアルに多く見られるのですが、日々の「気づき」を書き残すだけはない、一段上から見下ろして説教垂れるタイプのブログを残すスピ職人も多数います。
前者が「自己満足型」なら、こちらは「自己顕示型」です。

あたかも自分が教祖にでもなったかの如く、一見自分で考えたか言葉が降りてきたかのようですが実はどこからか引っ張って来た「真理」を延々説き、諭すそのブログは、まるで教祖様のお言葉です。
しかもこれが実際は「宣伝」にもなっているのですから、一石二鳥です。
もしかしたらこの手のブログを書かれるスピ職人は、自己顕示欲ではなく、心の底から自分が教祖だと信じているのかも知れません。人間の思い込みの力は凄いものがありますから。

それはそれで良いのですが、どちらのタイプにしても、「自分」がキーワードです。自分の何らかの欲望が中心にあって、それを満たすツールとしてブログを利用し、そして、「ブログに書き残し、全世界に発信する」という行為がある。
結局は、「自分」です。


「自分」の欲望に絡め取られているようなスピ職人が、「本物」である筈がないじゃないですか。


宣伝HPとブログは、「本物」かどうかの格好のリトマス試験紙になると思うのです。



(追記)自ら宣伝もせず、私的ブログを書いていないスピ職人がいれば、それは本物だ・・・とは言えません。ここに挙げた基準は必要最低限の基準であり、必要充分な基準ではありません。宣伝もせずブログも書かない霊能力者がいたとすれば、それはひょっとしたら、本物の詐欺師かもしれません。
念のため。