海馬と扁桃体 | T&M美容サロンのBlog

T&M美容サロンのBlog

ネイル、まつ毛、リンパマッサージのお得情報!!

 

海馬と扁桃体   

 

 

このような経験はありませんか?

初めて会った人なのに「この人は良い人だ」「この人は苦手だな」とか、初めて行った場所なのに懐かしさを感じる。また名前を忘れてもその人への好き嫌いの印象は、よく覚えているなど人の好き嫌いの感情は、前に似たタイプの人に出会った時に抱いた思い、つまり潜在的な記憶が大きく作用し、初対面でも好き嫌いの感情が生じます。

それには、記憶の海馬と好き嫌いの感情の機能を担っている扁桃体が大きく関わっています。

今回は海馬と扁桃体テーマです。

 

海馬

 

大脳の奥深く、目の真後あたりに位置します。

透明な髄液の中に横たわり、真珠色の美しい神秘的な構造物です。

形が似ていることからタツノオトシゴと呼ばれています。

記憶に関する海馬は、動物の時からある原皮質に属し小指くらいの大きさです。

海馬は比較的限られた時間だけ記憶を保持する働き(短期記憶)で、永続的な記憶を蓄える場所ではありません。

記憶が海馬に蓄えられている期間は、約6ヵ月~2年位と推定されます。

海馬が無いと、新しい事は覚えられません。

アルツハイマー型認知症は、5分位は覚えていられるが、すぐに忘れてしまいます。

最初に海馬が委縮してダメージを受けるからです。昔のことはよく覚えているけれど、新しいことは覚えられないといった症状です。

海馬は24時間働いて、私達が寝ている間にも情報を整理しふるい分けます。殆どが捨てられる記憶です。夢は記憶の断片をつなぎ合わせてストーリーを作っています。

浅い眠りの時に情報を整理し、深い眠りの時に必要な情報を圧縮して他の皮質に送り、長期にわたり蓄えます。

認知症などの病気を除けば、年を取ったら物忘れをするというのは、科学的には誤りです。

年を取ると物忘れや、ど忘れが増える理由の中に、子供のころに比べて大人は沢山の知識や記憶を頭の中に詰めているので、その沢山の中から選び出すのに時間がかかるのです。

人間の脳の力は2%しか使われていません。

名前を思い出せなかったり、ど忘れをしていても誰かに言ってもらうと「ああ、それそれ」と、

分かります。つまりど忘れしている最中でも、その一方で脳は正解がなにかも知っているのです。ど忘れしてしまった知識や情報が消去されているわけではありません。

若い人のようにスピーディーに計算が出来なかったり、新しいことをマスターするのに時間がかかったりしますが、豊富な経験に基づく思考や総合的判断は、若い人を上回ります。

刑事の勘もその1つと言えます

 

海馬の働きを活発にするには

 

いつも新しいことに出会ったり、興味を持ったり、挑戦することです。

‚手や口を動かすことは、たくさんの脳を使うことに繋がります。大脳全体と手の神経細胞は、非常にリンクします。

 

 

字を書いたり、運動したり、麻雀したり、おしゃべりをしたり、海馬は使えば使うほど神経細胞が増えます。

毎日が同じことの繰り返し、外出もせず、テレビばかり見ていると海馬はどんどん委縮します。

海馬が委縮することによって、アルツハイマー病・統合失調症・てんかんなどが発症します。

体の細胞は新陳代謝が出来ますが、脳の細胞は入れ替わると違う人間になってしまうので代謝はできません。

脳の中で唯一、海馬の神経細胞だけが増えることが可能です。

海馬の神経細胞は1000万個で脳全体の神経細胞は10000万個です。

海馬の神経細胞は、働き者ですね。

 

≪扁桃体≫

 

脳の奥深くにあり、アーモンドの形をした親指の爪くらいの大きさです。

嗅脳と同じ皮質で海馬より古い時に出来た皮質です。つま動物の時からすでにあった脳です。敵から身を守る為に嗅脳・扁桃体は発達した脳です。

好き嫌いを判断出来る扁桃体と、この情報を記憶するかしないかを判断する海馬は、隣同士に

位置し、とても影響しあいます。

好きなことは良く覚えられますよね。感情的に好きなものを必要な情報とみなすわけです。

扁桃体が活発に活動すると、海馬も活動が活発化します。

扁桃体のもう一つの役割は、相手の顔の表情を読み取ることで危険から身を守るための極めて重要な機能です。

扁桃体が壊れてしまうと恐怖心がなくなり、平気で危険なものに近づいてしまいます。

先祖から人間が無事に現在まで生き延びる事が出来たのは、扁桃体の機能による事が大きいのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 池谷裕二著 “脳はなにかと言い訳する” 原一之著 “脳解剖学”

東大大学院卒 同大学院薬学博士    

東京医科歯科大学卒 医学博士