※今年も子猫ラッシュの時期に突入いたしましたので、過去の記事を更新致します。
「子猫がいる!でも、初めての経験でどうしていいかわからない!」
という方、まずは近くに母猫がいるかどうか確認してください。
母猫がいれば手を出さずに離乳までそっと見守って、どこで子育てしているかなど、あらかじめ調べておいてください。
そして、保護する事が可能なら、離乳時期(生後1.5~2ヶ月くらい:目がパッチリ空いて耳が立っている)が来た頃、子猫を保護して飼い主探しをしましょう。
子猫が自力でご飯を食べるようになったら、母猫から離すタイミングです。
(母猫は子猫がいなくなったら1週間ほどは子猫を探して鳴き続けます・・・その時はつらいですが、お乳の張りがなくなれば鳴かなくなります。
私はいつも「心配しないでね。子猫たちは必ず幸せにするからね!」と母猫に伝えます(^_^;)
母猫と子猫を離して10日以上経過したら捕獲器などの安全な方法で捕獲して避妊手術に連れて行きましょう。
そうしないとまたすぐに次の妊娠をしてしまいます。
まだ目が開いていない子猫を保護したら?
保温性の高いキレイなダンボールに移し、まずはすぐに保温してください(夏でも)。
ダンボールは蓋を全部立てて、サイドをガムテープで止めると深くなります。
弱っている場合は保温をしながら動物病院へ連れて行ってください。
そしてまず体重を測ります。
毎日同じタイミング(朝のミルクを飲む前など)で体重を測って記録してください
1gでも減っていればミルクが足りていないということです。
●保温の方法(熱くなり過ぎると脱水を起こしてしまいますので注意してください。)
方法1・使い捨てカイロを直接子猫に当たらないようにタオルの下に入れる。
方法2・ダンボールの外から電気ヒーターで温める。
方法3・ペットボトルに熱めのお湯(熱湯は危険です)を入れて、しっかり蓋をしてビニールなどで包み、更にタオルや布で包んで湯たんぽ代わりにする。
まだ歯が生えていない子猫は排泄のお手伝いが必要です。
お湯で湿らせたティッシュで肛門周りをポンポンと軽く刺激するとオシッコが出て来ます。
ウンチは4~5日出ない場合もありますが、オシッコは2~3時間おきに必ず出してください。
ミルクを飲ませる度に出してあげると良いと思います。
授乳は子猫用の粉ミルクをスポイトやシリンジなどで1滴ずつ飲ませるつもりで気長に飲ませてみてください。
ミルクは冷えないように湯せんしながら与えます。
シリンジに慣れてくると、自分から「チューーーッ」と吸うようになります。
そしたら哺乳瓶へ切り替えてみましょう。
1回に飲む量が少ない時はマメに飲ませます。
※ミルクは絶対に仰向けで飲ませないように注意しましょう。
誤嚥性肺炎(気管にミルクが入ること)で突然命を落としてしまいます。
顔は上を向いていますが体勢は腹ばいです↓
動物病院が閉まっている時間などで子猫用ミルクがどうしても手に入らない場合は、牛乳を薄めて砂糖少々入れ、
熱くない程度に体が温まるくらいに温めて、とりあえず少しずつ飲ませてください。
何も飲ませないよりはいいと思いますので。
これだけの事が出来て、子猫がミルクを飲むようであれば、弱っていない限り、動物病院に連れていく必要はないと思います。
ミルクさえしっかり飲めるようになれば、あとはスクスク育ちますよ!
上の写真の子たちもみんな元気に育ち、優しいご家族に引き取られました。
その後の様子 ↓ ↓ ↓
先住猫ちゃんがいる場合で、ワクチンを打っておらず感染症などが心配な方は、子猫と先住猫ちゃんを接触させないように注意して、使い捨ての手袋などをし、膝にはペットシーツなどを敷いて直接さわらないようにお世話すれば大丈夫です!
ボランティアさんなどに相談する場合、
「可哀想なので何とか助けてあげてください。でも、私には何も出来ません。」
という、丸投げでは、ボランティアさんもどうすることも出来ないのです。自分に出来る事も必ずあるはずです。
保護した子猫が生後2~3ヶ月を過ぎている場合は?
1.まず動物病院に連れて行って健康診断とノミ・ダニ・回虫駆除をしましょう。
2.先住のペットがいる場合、1ヶ月くらいは子猫をケージなどに入れて直接接触させないようにしてください。
3.その間に可愛い写真を撮って飼い主探しのチラシを作りましょう。インターネットやフリーペーパーなどでも無料で掲載出来るところがあります。
4.嘔吐や下痢などの症状がみられ、弱っている場合は感染症などあるかもしれませんので、先住猫さんがいるところでは、必ず使い捨てのゴム手袋をしてお世話しましょう
5.目やにや鼻水でグシュグシュになっていでも動物病院で処方してもらった薬を飲ませて栄養をつければきれいになります。
目やにで目が塞がっている時は濡れティッシュなどで優しく拭いてあげましょう。
目が塞がったままだと目の中で菌がどんどん繁殖してしまいます。
6.威嚇や警戒をして怯えていても、ケージの中でお世話をしていればすぐに落ち着 いて慣れてきます。一番怖がっているのは子猫自身です。
無理に抱いしたり、最初から隠れる場所がたくさんある部屋の中でフリーにしないようにしましょう。
ケージを布などで覆うと早く落ち着くと思います。
7.保護して3週間ほどしたらウィルスチェック(血液検査)をし、問題なければワクチンを接種しましょう。
ヘルスチェック等をきちんとされている猫の方が問い合わせが来る可能性が高くなります。
誰でも最初は初めての経験です。もちろん、私もそうでした。
初めてだからと諦めないでください。
助けたいという貴方の想いがあればきっと何とかなります!!
●最後に
保護主(責任者)は
「この子を助けたいのですが、なんとか出来ませんか?」
と言い出した人です。
繋いだその手を決して離さないでください。
ライフリレー博多ねこ
代表 木本美香