低価格の時代の最大の敵は疲弊である | 坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

反抗しているんじゃない。反抗期が続いているだけなのさ。


坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」


世の中、低単価商品が時流なのは現実としてあるのだろうけど、


だからと言って、低単価商品ばかりを品揃えしとけば売れるのかと


いうとそうでもないから、私の結論としては推奨しません。



そもそも、低単価商品というのはもはや普遍的になってしまっているから、


少々安くて良い商品として売り手が自覚したところで、買い手からしたら


大して価値観には繋がらない時代になってしまっている。



よって、低価格帯を揃える店舗においても、他を圧倒するほどの付加価値が


問われ始めるわけで、


しかし、低価格帯商品というのは数を売ってナンボの世界がゆえに、付加価値


に回せるだけの手間やコストをかけていくのは、私の経験則から言えば極めて


難しいです。



私が一番恐いのは、従事する人達の疲弊です。



仮に、売っている商品の平均一点単価が以前に比べて1/3になったとすると、


単純に以前よりも3倍の数を売らないと、以前の成果に追いつかないということに


なります。


仮に、その数が売れるとすると、同じ数を仕入れていかねばならないから、その手間も


単純に3倍。


仕入れ商品を、店頭に出す等の手間も単純に3倍になります。


仕入れ品のチェックも3倍の作業量で、売れる毎にレジ等の会計処理も単純に3倍と


考えてみると、


通常業務だけで一体どれだけの仕事量が増えるかと言うと、私はもう計算すらしたくありません。



その状況に対して、やれ商品に真心を込めろ、感動のサービスを提供せよ、頭を使え、


と言ったところで、できるわけがありません。


そうなると「やる気」の問題ではなく、1人当たりの物理的な作業量の限界の問題なのです。



だから革新的なアイデアとか、新たな試みというのは現場段階では出てこないのが


普通に思った方が良く、要するに、同じような低価格路線の他社との明確な差別化は


できなくなります。


これが私の実体験に基づく論法です。



その状況で、果たして3倍売れて、以前と同じような数値実績が上がるかと言えば、


現実に3倍は難しいです。2倍でもどうでしょうか・・・・。


価格帯を安くしたところで、単純に客数が3倍に増えるか、あるいは同じ客数が3倍の量を


買うかと言えば、現実にはなかなかそうはならないのです。



従業員一人あたりの給与を上げてあげたい気持ちはどんなにあっても、業績が上がらなければ、


給与も上げることはできなくなりますから、


そうなると、現場の感情はどうなるかと言えば、以前よりも恐ろしく動きまわって


神経すり切らせているのに、給料は変わらない、まして減っていく、将来への不安がつのり


始める・・・・・等、いや~な感覚に陥っていきます。



人は不思議と、以前よりも自分が稼働しているかどうかの体感値で、


頑張ったか頑張らなかったかを認識します。


経営数値では頭で理解できても、感情や体感が納得にいかないのです。



これが私の言う「疲弊」です。


一時的に良くなったとしても、疲弊は続かないのです。


そうなると、後はもう、速いか遅いかだけで先がありません。




では、どうしたら良いのか?ということになります。


圧倒的に低価格が時流とされている時代の中、逆らわずしてどうすれば良いのか?



私は、個人的には「低価格商品」というものにはほとんど興味はありませんが、


欲しかったモノやサービスが、思っていたより安いことに対しては、強烈な興味や


喜びや興奮をおぼえます。



「誰だってそうだよ・・・・。」


と言うかもしれませんが、その通りで、誰だってそうなのです。



私はここに大きなヒントがあると思っているのです。



なぜ、低単価という価格帯で消費を区切ろうとするのでしょうか?


誰だってそうなら、その「誰」に焦点を当てたところから、ビジネスを発想すべきではないかと


思うのです。


誰だって、そうだと思うのに、どうして会議やミーティングの話題に上がるのは、価格帯のこと


だけで、「人」のことは出てこないのでしょうか?



実は、「価格」のことから、「人」のことへ頭をシフトするだけで、品揃えの発送は全く


変わってきます。



この具体的方法はここでは書き切れないので割愛しますが、この思考、視点を変えるだけで


成果の大きく違いが出てくる具体事例はいくつもあります。



「誰が」その価格で買えると嬉しいと感じているのか?


一度頭を切り替えてみると、打つ手に変化が生まれるかも入れません。



私のおススメは「ターゲット・プロファイリング」という手法ですが、


これはまた改めますね。




           時流が変わっても基本は同じだと思うのです。


           応援クリックお願いします~。


           ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓


           買取王国・坪井副社長の販促実験日記「それって誰が嬉しいの?」