昨日は荒磯親方(元横綱の稀勢の里関)、高安関、徳勝龍関と会食でご一緒させてもらいました。




徳勝龍関といえば、

初場所で前頭17枚目(幕内の一番下の番付)から優勝した方です。

幕内の一番下の番付のことを「幕尻」というらしいですが、そこからの優勝は史上二人目。(もう一人は20年前の貴闘力関)

多くの識者が「奇跡」と呼ぶ、この偉業を成し遂げた方ですが、

個人的には、初めてお相撲さんと長くお話をさせてもらえる機会でしたのでテンションが上がりました。


「おお、お相撲さんだ!すごい!」

と思いつつ、隣に座る徳勝龍関にインタビュー(^^)


「もう2万回ぐらい聞かれたと思うんですけど…」と

恐縮しながら、色んな質問をさせてもらいました。

ちなみに、関取は「ビリギャル 」を映画で見てくださっていたそうで、とても感激しました。



関取は、小学校から大学まで相撲をされていて、そこから大相撲(プロ)の世界に飛び込んで、10年以上頑張って、遅咲きの優勝を経験されます。(史上三番目の高齢初優勝だそうです)

僕が、

「いつプロになろうと思ったんですか?」(やっぱりこういう人は小さい時からプロを目指して…みたいな目標意識が高かったりするんですか?)

と聞いたら、


「いや、自分は、大学まで思ったこともなかったです。就職活動の直前まで…」

とおっしゃっていました。


高校までは全国大会に出ても一回戦勝てたら上出来とかの成績だったが、大学から徐々に頭角を現したそうです。

で、就活の時期になって顧問の先生から「お前はプロしかない」と言われたとか。



実際、エリート中のエリートが大相撲の世界に入り、
「その中でも」関取と呼ばれる十両に上がれる確率が12%、幕内だと7%のようです。


逆にいえば、88%の確率で関取にはなれないということです。

あまりにも厳しい世界です。


そんな中で、平幕の最下位から優勝をした徳勝龍関の言葉で、ハッとしたことがありました。


それは、


「自信なんかないです。普段の稽古で、ギリギリまで頑張ることで、なんとか不安を解消している。それを毎日繰り返してる感じです」

という言葉でした。


そうか、


人って大きく分けると二つなのかもしれない。


練習せずに、ただ不安になる人


練習して、少しずつ不安を解消している人

結局、どちらも練習する前は不安である状況は変わりませんが、そこで練習が精神安定剤になるのは間違いありません。

やってみないと分からないことだらけ、
そこで精一杯練習して不安を解消しながら積み重ねれば、「鳴り物入りのスーパールーキー」ではなくとも、頂点に立てるのかもしれないなーと思わされました。