更に
また動いた。
今度は目覚めか?
おっ、床に手をやった。
まるで自分の部屋で起きて、メガネを探すかのようにノールックで床を触っている。
そうだ、メガネを取るんだ。
ん、カバンをいじっている。
おっ、ペットボトルのミルクコーヒーを手にした。
まるで獲物を掴むハゲタカのように掴み、
持ったまま祈り。
その神はミルクコーヒーを求めているのか、、
そんな事を思いつつ、終点、海老名。
とりあえず、メガネは誰も踏むな。
iPhoneからの投稿
今度は目覚めか?
おっ、床に手をやった。
まるで自分の部屋で起きて、メガネを探すかのようにノールックで床を触っている。
そうだ、メガネを取るんだ。
ん、カバンをいじっている。
おっ、ペットボトルのミルクコーヒーを手にした。
まるで獲物を掴むハゲタカのように掴み、
持ったまま祈り。
その神はミルクコーヒーを求めているのか、、
そんな事を思いつつ、終点、海老名。
とりあえず、メガネは誰も踏むな。
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シカバネ
平日
昼間
相鉄線
俺は急行海老名行き、8両目角席に乗り込んだ。
隣にはパクパク女。
そいつの前には読書ジェントル爺。
俺の正面には、シカバネおじさん。
年齢、45~55くらい。
茶色の靴、水色の靴した、ベージュのチノパン(丈足らず)、緑のインナー、スカイブルーのシャツ、濃いブラウンのジャケット(もこもこ)
手持ち、カバン2つ。
なぜか床に転がっている。
その横に目をやる。
メガネまで落ちてる。
座席の後ろ側にある窓に脳天を付け、
上を向きながら口を開けて寝ている。
まるで、屍。
多分、深夜にこの光景に出会ったらゾッとする。
生きてるのか?
死んでるのか?
手はまるで祈りを捧げるように股間の前で組まれている。
どうした、おっさん。
そんな祈りを捧げる必要があるのか、
祈りを捧げたまま逝ってしまったのか。
さぞかし無念だろう、、。
お、少し動いた。
床に転がっている荷物が荒れた。
ビニールが出てきた。
おっさん、シカバネ。
とりあえず、メガネを確保するんだ!
俺の願いは届かない。
手を組み直した。
更に祈りを捧げている。
このおっさんになにがあったんだ?
再就職が上手く行かないか?
それとも、嫁さんとの関係が上手くいってないか?
それとも、それとも。
電車の中は誰に観察されているか分からない。
せめて、下を向いて口を閉じて寝よう。
くしゃみする瞬間みたいな顔をして寝ると、
シカバネに見える。
シカバネに。
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昼間
相鉄線
俺は急行海老名行き、8両目角席に乗り込んだ。
隣にはパクパク女。
そいつの前には読書ジェントル爺。
俺の正面には、シカバネおじさん。
年齢、45~55くらい。
茶色の靴、水色の靴した、ベージュのチノパン(丈足らず)、緑のインナー、スカイブルーのシャツ、濃いブラウンのジャケット(もこもこ)
手持ち、カバン2つ。
なぜか床に転がっている。
その横に目をやる。
メガネまで落ちてる。
座席の後ろ側にある窓に脳天を付け、
上を向きながら口を開けて寝ている。
まるで、屍。
多分、深夜にこの光景に出会ったらゾッとする。
生きてるのか?
死んでるのか?
手はまるで祈りを捧げるように股間の前で組まれている。
どうした、おっさん。
そんな祈りを捧げる必要があるのか、
祈りを捧げたまま逝ってしまったのか。
さぞかし無念だろう、、。
お、少し動いた。
床に転がっている荷物が荒れた。
ビニールが出てきた。
おっさん、シカバネ。
とりあえず、メガネを確保するんだ!
俺の願いは届かない。
手を組み直した。
更に祈りを捧げている。
このおっさんになにがあったんだ?
再就職が上手く行かないか?
それとも、嫁さんとの関係が上手くいってないか?
それとも、それとも。
電車の中は誰に観察されているか分からない。
せめて、下を向いて口を閉じて寝よう。
くしゃみする瞬間みたいな顔をして寝ると、
シカバネに見える。
シカバネに。
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