八千代の罪 3 | rune,wird

rune,wird

読者登録、相互は受け付けませんので、ご了承下さい。

※再投稿です。








政之条と菊次郎が駆け付けると、
八千代は木にもたれ掛かり眠っていた。



それをしゃがんで見詰める清と、
清が大人しい事をいい事に、
彼女の髪をすく侍女が待機している。








その様子をクレヴァーは相棒の不死鳥と上空から眺めていた。




「八千代、良かったな。

心配してくれる奴が沢山居るじゃないか」




しかし、それを八千代は気付いて居るのだろうか?




「知ってるか?

お前が救われないと、三千代の意味が無くなるんだぞ」




お前が救われないと、

三千代も救われないんだぞ。




「三千代が堪えている本当の意味を、
お前はいつ気付くかな?」


幸せは、いつも側にありながら、

人はそれが見えない。



人の行為に願いがこもっていても、

人はそれが見えない。




「“心”があれば、精霊も人間も変わりないな」



そう言い、クレヴァーと不死鳥は、
空の彼方へ姿を消したのだった。





******

前の話

後日談

******
~キャラ紹介~



政之条(まさのじょう)

八千代と菊次郎、どちらも大切なんだと思う。




菊次郎(きくじろう)

医者として、巡回診療もしている。


八千代(やちよ)

言う事の聞かない体に、内心イラついているんじゃないかな?


三千代(みちよ)

陰ながら、八千代の幸せを願っている。




清(きよ)

八千代の寝顔なら、ずっと見ていられる。


清の侍女

名前は「発(はつ)」。
清を黙らせる為に、八千代の写真でも預けようか思案中。


クレヴァー

実は鳥が好き。




不死鳥

名前は「アッシズ」。
クレヴァーの乗り物と化している。

******