今だけの珍しい 甘えび | 近江町市場 みやむら

今だけの珍しい 甘えび

今、甘えびは放卵を終えて脱皮の時期

決して旬ではありません。


代わりに

白がすえび

しまえび

ぼたんえび

は、旬です。


が、今日は「甘えび」のネタです。


何で?  って?

店頭で売ってるからです。←ただそれだけの理由
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旬の10月~2月は↓こんな感じでお腹に卵抱えてます(1月に撮影した甘えび)
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(本当は、3,4月以外、一年の7ヶ月間はお腹に卵を抱えてる)



でも、冒頭に書いたとおり、今の時期は放卵が終わってるから↓こんな感じ(今日撮影した甘えび)
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お腹の卵はありません。

オマケに、そろそろ脱皮が始まるので、殻の軟らかいものも居ます。



って、ここまでだと、誰も買ってくれそうに無いからココからアピールしまーーーす。


この甘えび(今日の)は、頭が若干黒く見えるでしょーー??←見えない人は心の目で見て!!

実は、頭に卵を持った甘えびで、この時期しか流通しないんす。

この頭を、素揚げしたり、味噌汁入れたり、焼いたり・・・加熱すると黒かった卵(ホントは緑色)が赤くなるんです。

まるで、香箱がにの内子のような状態で、味も断然こっちの方が旨いです。お腹の卵より!!

甘えびの身自体も、旬ではないから鮮度がイマイチだったり、脱皮寸前で軟らかかったりしますが、一番大切な”味”自体は、旬の時期と代わらず美味しいです。



ココで、甘えび豆知識!!

甘えびは、途中で性転換する種類で、

1歳~3歳は  子供

3歳~5歳は  全てオス

ココでオスからメスに性転換して、

6歳  頭子持ち

7歳  お腹子持ち

8歳  頭子持ち

9歳  お腹子持ち

10歳 頭子持ち

11歳 お腹子持ち・・・・放卵して、昇天

って、流れなんです。

(寿命や性転換の年齢は違うけど、シマエビやボタンエビも性転換するよ)


お腹に卵を持った年は、浅めの場所で生活し、←水深200m

頭に卵を持った年は、深い場所で生活します。←水深4~600m


ってな訳で、

漁師さんとしても、浅い方が取り易いし、お腹に卵持ってた方が商品価値が上がって高く取引されるから、基本的には、お腹子持ちばかりが流通します。


しかし、今の時期はお腹子持ちが居ないので、頭子持ちが流通するって事なんです。


余談ですが、さっきから「頭」「頭」って、言ってますが実はあの部分は「甘えびの体」で、内蔵なども全て入ってます。

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は~長々書いちゃった!!

甘えびの身の味は変わりなくって、卵はお腹のより頭の方が美味しいんです。

つまり、今の時期の甘えびも、これまた捨てたモンじゃない!!

って、事です。