前半戦が終わり、素晴らしい試合内容に歓声があがる。
仲間たちも、それぞれが賞賛の声と拍手を送る。
「いい試合だ!」
「素晴らしい!」
「トレビアン!」
気分よく喫煙所に向かい、上機嫌に言葉を交わす。
「今日はもういけるんじゃないか?」
「何言ってるんだ!2点差をひっくり返された試合も昔あったろ。まだ安心できないぞ。」
今思えば、そんな事言ったけど顔は確実にニヤけていたと思う。
戦前の予想通り、この日は4-4-2の布陣で臨んだ長野。
昨年までの勝手知ったる戦術なので選手たちはこの上なく躍動していた。
FWの選手も積極的にプレスに行き、苦し紛れのボールをカット。中盤ではポイントを絞ったボール奪取。
奪取ポイントから後ろにボールを送られても、後ろの選手が気の利いた動きで奪っていく。
開始直後からの鬼プレスにより、主導権を握りゲームを有利に進める事が出来た。
「これが出来ればいい線行くぞ。」
相手のYSCCは、引きこもる事はなく、自分たちのフットボールをしようとしていた。
中盤にいやらしいパスを出せる選手もいたが、絶対的なフィニッシャーが不在。
昨年、私たちの背筋を凍らせた辻正男の穴は、やはり大きかった。
YSCCよりも出だしが早く、燃えるようなランニングと縦や横の連携で迫る長野。
前半、高い位置からのプレスで相手の連携ミスを誘い、藤井が持ち込んでゲット。
そして、左サイドから佐藤悠希とのコンビネーションから宇野沢が狙い澄まして決める。
後半は、序盤からのプレスのせいか、幾分か落ちる時間帯があったが、それでも相手を圧倒してゲームをコントロール出来ていたように思う。
「おいおいおい!」
「すげえ!」
自ずと声が出てしまう。この日特に躍動していた選手に触れてみる。
ボランチの有永は、ボールを奪う、そしてそれを前に展開、更には自らが上がりシュートを放つなど大活躍。
そして大橋。有永と同じように中盤で貢献していたが、ボールを保持して攻め上がった時のドリブル、相手をいなすテクニックが光っていた。
宇野沢からの折り返しをダイレクトで抑えを利かしたシュートで3点目をゲット。
終盤、1点を返されるも、私たちは試合内容に大満足。上機嫌でスタジアムを後にした。
「困ったら、迷ったら原点に立ち返れ」とはよく言ったもので、去年までしていたJFLの戦い方をして勝利を収めた。
監督が復帰するこの後のゲームではどうなるか。結果が出たやり方を続けるのか、または既存の形に戻すのかが注目される。
そして今後の対戦相手は強豪揃いの大きな山場となる。
いつも以上に声援を送っていきたい。
チケットの査定 「今日のチケットおいくら?」
査定士 まるいたろう
コメント「新布陣が機能していた。そして大橋はセンターに置くのがイイネ。 」
・新布陣でチーム生き生き、ボールムービングは滑らか。 +200円
・辻正男のいないYSCCは戦力が半減した感じだった。 0円
・アンカーから開放された大橋が、ヤバイ位に大活躍。 +500円
・藤井が悪癖の下がりを見せず、むしろかっこいいゴールゲット。 +300円
・欲しい時間帯に技ありゴールゲット、宇野澤。 +300円
・その2得点は大橋がセンターサークルで奪って出したボールだった。 +300円
・見事に崩して、さらに大橋キャノンでトドメの3点目。むっちゃかっこいい +500円
・気が緩んだか失点。 -200円
・岡田武瑠くんの決定的クロス一発に可能性を感じる。 +150円
本日の査定 2050円
査定士 Nori
コメント「非常に出来の良い素晴らしい試合でしたが、JFLを戦う上での基本に立ち返り、去年までのコンセプトを思い出したに過ぎないので、選手もファンも浮つくことなく、ひとつひとつ試合を大事にし、また、将来へ繋がる試合を模索していってほしいです」
・入場料 1000円
・迷ったら原点に帰れ +800円
・その結果の選手たちの躍動 +500円
・後半、やはり足が止まる -300円
・その結果の失点 -500円
本日の査定 1500円
査定士 ゆうすけ
コメント「相手に強く圧力をかけることで主導権を握る事に成功したと思いました。次のゲームから美濃部監督がどう出るかを注目したいと思います。」
・入場料 1000円
・立ち上がりからの強いプレスによりチャンス増 +500円
・大橋の恐ろしいほどのプレー +500円
・3点とった後に集中が切れて失点 -300円
本日の査定 1700円