10/13(土)に東京都千代田区のレキシズルスペース において三国志フェス実行委員会とレキシズルが共同主催で『Mini三国志フェス 』が開催された。

ご存知の方が多いかもしれないが、今年は「三国志フェス2012」の開催が見送られ、その代わりとして規模は小さいが今回の『Mini三国志フェス』が企画されたそうだ。
参加人数の定員は50名で、チケット「入場料:1,800円(飲食代別料金)、オリジナル足袋:1,800円」の一般販売が9/15(土)22時より開始された。フェイスブックにおいて参加表明された方に限り、先行販売も行われた。

8/4(土)に大阪府交野市の関西創価学園で満田先生の担当する夏季講座「『三国志』人物録―司令官・参謀列伝」 開催された。この講座の定員は『三国志フェス』よりも10人少ない40人であった。これに参加するためには、Loppiでチケットを購入しないといけない。販売期間が7/23(月)10時から7/30(月)23時までの1週間が設定されてあった。

販売初日の販売開始の時刻に最寄りのLAWSONへと足を運びチケットを購入しようとしたが、販売時刻とほぼ同時に40枚のチケットが即完売をした。という苦い経験をした。

そのため今回の参加者の中で勝手に最も『50』というの数に恐れ、警戒したと思う。そして如何にして確実に確保するか悩んだものである。そして偶然フェイスブックにおいて三国志フェスのイベントページを見つけて、即参加表明をし、運良く先行販売で確保をすることが出来た。

さて、パンダで有名な成都パンダ基地ではなく、東京上野の東京国立博物館で10/10(水)から開催されている『中国王朝の至宝 』を4人で観覧した後に、少し迷いながらもレキシズルスペースの建物に到着する。この時に、スタッフである清岡さんの指示により会場の準備が整うまで少し並んで待つことに。次々と参加者が到着され、15人ほど並んだところで、いよいよ会場となった。

教団's Rot-Mini三国志フェス
教団's Rot-Mini三国志フェス


会場では足袋が原則として着用を推称されており、足袋を着用していなければは移動出来る部分が限られるようである。受付でプログラムなどが記載されているA4サイズの用紙が5枚とDVDなどが配布された。以下にそのプログラムに書かれたタイムテーブルを引用する。

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タイムテーブル(時間・内容は多少変動する場合があります)

15:00 開場OPEN
開宴までの間、飲食やご歓談をお楽しみください。

16:00 開宴

17:00 赤壁茶会
日本中国茶普及協会 のアドバイザー・れいなさんによるめずらしい中国茶の試飲会&赤壁のごとく燃え上がるデモンストレーション。

18:30 坂本和丸アワー★広げよう三国志の輪
お客様のあなたが主役!総合三国志同盟・代表坂本和丸丞相によるトークライブ。

19:30 三国志音楽会
本邦初!バイオリン・二胡・フルート・トロンボーンで三国志にちなんだ音楽会を開催。演奏者・バイオリン:関建一郎 ・二胡:さみ ・フルート:新倉文明 ・トロンボーン:長田康宏(おさっち/織風斎)

20:30~21:30 三国志街道の集い
気鋭の三国志研究者・満田剛、三国志を愛する芸人おくまん(カオポイント)が紙芝居を使ってお届けする、おなじみ爆笑なるほどトークショー。その記念すべき第30回目が、三国志フェスで実現!

22:00 閉宴

☆開演前および休憩時間中、ドラマ『三国志ThreeKingdoms』特別上映決定!(株式会社SPO提供)
☆休憩中には、あの「曹操高陵」(中国河南省)の現地情報紹介、三国志特別グッズ販売など、スペシャルな見にイベントを行います。お楽しみに!
☆入退場自由。その際は必ずこのパンフレットをお持ちください。メイン会場と1Fレキシズルバーの両方で、こだわりの三国志カクテル、三国志フードをお楽しみ下さい。

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イベントはちょうど7時間である。参加者同士が交流する時間を考慮し、長時間に設定されたそうだ。いくら早くても15時過ぎから酒を飲むことは滅多にないだろう。しかも多くの三国志が好きな方達と一緒に飲めるのもないだろう。

この日は、1階のレキシズルバーも同時オープンしており、3階のメイン会場とレキシズルバーの両方で、オリジナルの三国志カクテル、三国志フードが提供された。メニューは異なり、1階のバーでは『魏・呉』のカクテルと日本酒が、3階では『蜀・他』のカクテルと日本酒、料理と分けられていた。メニューは以下の通りである。

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1階 レキシズルバー
【500圓ノンアルカクテル】
・二喬(サクラ+カルピス+ウォーター)
・詩ハ曹植(ブルー+コーラ)

【600圓アルコールカクテル】
・孟徳(カシス+ラム+ソーダ)
・郭嘉ミッション(ウォッか+ブルー+グレープフルーツ)
・月見る周瑜(カンパリ+オレンジ+トニック)
・淡くて孫策(ブルー+ディダ+レモン+ソーダ)

【500圓】
・ヱビス生

【550圓】
・あさ開日本酒
教団's Rot-Mini三国志フェス

画像は手前より「淡くて孫策・詩ハ曹植・郭嘉ミッション」

3階 メイン会場

【500圓ノンアルカクテル】
・諸葛視点(グリーンアップル+ジンジャーエール)
・甘くて公孫瓚(マンゴー+ピーチ+ソーダ)
【600圓アルコールカクテル】
・関羽一閃(メロン+ウォッカ+オレンジ)
・桃園の誓い(ピーチ+グレナデン+ソーダ)
・黄巾スウィート(ゆず梅酒+ディダ+トニック)
・兀突骨(ジン+ウォッカ+テキーラ)

【700圓】
・生ビール ハイネケン

【800圓】
・会津仲将 純米生貯蔵酒

【フードメニュー800圓】
・五虎代将軍(串揚げ5本)
・孟獲南蛮(チキン)
・王平ビーフ(牛スジ煮込)
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ドリンクはかなり種類が豊富で、特にオリジナルカクテルは女性の方でも飲みやすいように、甘くてアルコール度数が低めであった。ただ兀突骨は…

タイムテーブルに沿って記述していくこととする。

・開宴
レキシズルの渡部さんと、女将の早川さんの軽快なトークにより、三国志フェスが幕を切った。開宴までかなり時間があったため、ある程度の参加者はすっかり打ち解けている様子である。そして乾杯の音頭。もちろん三国志のイベントで恒例となっている「生まれた時は違えども、願わくば同年同月同日に死なんことを」で乾杯。

・赤壁茶会
乾杯をしてから、茶会の準備が始まる。スクリーンには『RedCliff』の画像が映る。準備が整ったところで中国茶アドバイザーのれいなさんによる『赤壁茶会』が始まった。

まずは映画と中国茶の関わりについて、そして中国茶の起源について説明がされた。三皇五帝の三皇の一人である神農が初めて飲んだという説の紹介や、彼が記した『神農食経』について触れた。

そして中国茶の淹れ方を『すけっちぶっく』を用いて用語などの説明がされた。そして『RedCliff』で小喬が曹操にお茶を淹れるシーンの解説が始まると忠実な再現がされた。この時の小喬のセリフで『魚目』や『湧泉』といった用語をこの茶会を通して理解をすることが出来た。映画は陸羽が作成した『茶経』を基にして撮影されたともお話された。以下がその一節である。

其沸、如魚目、微有聲、為一沸。緣邊如涌泉連珠、為二沸。騰波鼓浪、為三沸。已上、水老、不可食也。
(訳:その沸きかげんは魚の目のようで、微かな声がするのを、一沸とする。縁辺に湧泉の連なる珠のようなのを、二沸とする。波が騰がり浪をうつのを、三沸とする。これ以上は、水が老いてしまうので、飲まない方がよい。

当時は現代のようなにお湯の温度を計測するための温度計がない時代だからこそ、湧き上がる気泡の様子で最適な温度を見極めていたのだとか思う。「魚の目」や「水が老いる」などと日本にはない独特の表現には感服する。


・余興
茶会が終わってから、中国に滞在されているUSHISUKEさんが登場する。残念ながらSkypeを通してのスクリーン上での出演である。本人の正確を知らないため何とも言えないが、通信が悪いのか彼のリアクションが異様に薄かった。さてこの余興では、USHISUKEさんが中国で見つけた三国志に関する商品を紹介するプレゼンが行なわれた。成都の武侯祀で購入された魏、蜀、呉の人物の京劇の面が描かれた栞や、マフラーをした馬超とされる人形、パンダの五虎将が、説明と共にスクリーンに映し出された。
紹介されたグッズは全て、物販された。

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・坂本和丸アワー★広げよう三国志の輪
総合三国志同盟代表の和丸さんによるトークショーである。こちらも同様に、「生まれた時は違えども、願わくば同年同月同日に死なんことを」で乾杯を(2回目)。
内容は先述したとおり、参加者が前に登場し和丸さんと笑っていも●とも形式で、熱く濃い三国志トークを5分程度繰り広げるコーナーである。その際には宣伝や告知など何でもOKとのことである。
時間の都合上8人の精鋭が登場した。中でも曹操について司会進行の和丸さんも驚くほど、ノンストップで熱く語るROCKERさんが強烈であった。曹操に関すると、まるで別人のように熱弁を振るっていた。

中国武術で大刀を習っている方が、実に興味深いことを仰った。なぜ大刀の別名が春秋大刀なのかということだ。大刀は関羽が使用したとされる、『青龍偃月刀』を模した武器である。彼は春秋左氏伝を読んでいたため、そこから名前がついたとされる、という旨だ。これは調べる価値はありそうだ。
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・曹操高陵の現在
哲舟さんによる今回の目玉での1つでもある、本邦初??であろう曹操高陵について哲舟さんとUSHISUKEさんが撮影した画像を交えて発表が行われた。内容をざっくりとまとめると以下の通りである。
1.日本の超有名な某イラストレーラーのイラストを看板に大きく使用している。
2.曹操高陵の施設に入るためにはあらかじめ手続きが必要。
3.施設に入ることが出来るのは、基本的には地元の住民のみ。
4.陵墓内への立ち入りは禁止されている。
5.撮影禁止

当初は陵墓ないに入れたそうだが、保存のために立ち入りを制限しているようだ。撮影禁止でも、警備員にバレなければいいとのこと。中国語を話えなくとも何とかなるそうなので、いつか足を運んで曹操を偲びたい。
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・三国志音楽会
イベントはまだまだ終わらない。銅雀台で意気投合したメンバーが、楽器の演奏が出来る→扱う楽器がバラバラ→イベントで演奏しようではないか、と盛り上がり結成されたそうだ。(後日談:なかなか予定が合わず、短期間で練習されたとのこと。)
音楽会はREDCLIFFの『The Beginning』から始まった。曲の合間にバイオリン、二胡、フルート、トロンボーンの順で楽器の紹介が行われた。三国志と鼓吹楽についての関係を正史に記述されている文章で紹介がされた。優雅な時間があっと言う間に過ぎてしまう。
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・三国志研究中間発表
USHISUKEさんの商品紹介の後に行われる予定であった、NPO三国志フォーラムの清岡による荒ぶる発表が行われた。内容は、『三国演義連環画』と『横山三国志』の比較というものである。横山光輝は、三国演義連環画を資料として三国志を作成されたと述べており、衣装や構図など連環画をから引き写されているコマを、分析・比較をされた。尚、時間の都合と清岡さんの実力によりたった3分程で終了した。
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・三国志街道の集い
いよいよ最後のプログラムである。お笑い芸人のおくまんさん(顔ポイント)と満田先生による三国志街道の集いがトリを飾った。しかも記念すべき代30回目である。
再度「生まれた時は違えども、願わくば同年同月同日に死なんことを」で乾杯する(3回目)。
まずはテーマの発表がされる。今回は『街亭の戦い』であった。おくまんさんが苦労して描かれたという横光三国志のイラストで、街亭の戦いについての概要が紙芝居で説明される。そして満田先生により、これは実は○○であった。という様な補足や解説が行われた。(おくまんさん曰く満田先生の「夢を壊すコーナー」)。

おくまんさんの軽妙なボケや突っ込みに会場は終始盛り上がった。急な振りに満田先生は戸惑ったり、噴いて笑う場面も。そして泣いて馬謖を斬るの対義語で『笑って廖化を斬る』という名言が誕生するのであった。
最後に参加者の質問に満田先生が答えるQ&Aが行われた。質問内容は以下の3つが挙がった。
・曹操の口の中に入っていた宝石は2000万円の価値があるか?
・董卓の政治の良いところは?
・三国志上で最も美しい女性は?
竹内先生のQ&Aと異なり、歴史的に記述がされていなくても答えないといけないらしい。上から順に2000万円異常の価値はある。人々の意見を採用し取り入れた。最後の質問に関しては答えを出さずに修了した。
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・閉会式
最後は抽選会が行われた。景品は株式会社SPOの提供で豪華なものばかりであった。中には非売品のパンフレットもあった。抽選は受付の際にパンフレットと一緒に渡された番号札をしようする。スタッフが無作為に番号を選び、読み上げた。全員で7名が選ばれ順番を選び、景品を選んだ。
抽選後はスタッフ1人ひとりによる挨拶が行われた。そして閉会の言葉が述べられ、無事に『Mini三国志フェス』が幕を閉じた。
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Miniであっても内容は非常に濃く、充実した7時間を過ごすことが出来た。本当にあっという間に過ぎてしまい、少し寂しい。今回は海野いいことに、長年の夢であった『三国志街道の集い』にも参加することが出来、本当に満足である。リピーターが続出するという噂はかねてより耳にしていた。初めて参加してみて、おくまんさんのテンポの良い軽快なトークと、様々な話題が次々と展開され、いつまでも見聞きしたいち感じた。参加してリピーターが発生する理由がようやく理解することが出来た。要は楽しいの、この一言に尽きる。

やはり来年は絶対に『三国志フェス』に参加したいと考える。イベントの運営の携われた皆様、参加された皆様、本当にお疲れ様でした。



これより以下は個人的なことである。
今回は驚くべきことが何点かあった。まずは満田先生に覚えられていたということである。先述にもある通り、夏季講座でチケットを入手出来ず、参加出来なかったことに関して、三国志街道の集いの時と、閉会式直後に謝罪されるとは本当に予想外であった。お話を伺うと、今年に限り(今年からかもしれないが)例年の夏季講座は2日間開催されていたそうだ。しかし今年に限って1日しか開催されなかったらしい。つまり参加人数が80名から40名に減ったそうである。店舗によってチケットが入手し易い、しにくいかもあったそうだ。来年に開催される夏季講座は現段階ではどうなるのか、まだ決定していないらしい。次回こそは、参加したいものだが、果たして出来るのだろうか。
もう1つはこの日に私、教団が偶然にもよりによって狙ったかの様にMini三国志フェスの開催日に誕生日を迎えてしまったということである。日付が変わり夜行バスの中で、山口県と広島県の知り合いの方よりメールが届く。そして会場内でも知り合いの方に、声を掛けて頂いたり、プレゼントを頂いたりと、ありがたいことに祝って頂けた。あと500mlも日本酒を摂取していたら、泣いてしまったであろう。本当に感無量である。
この繋がりは大切にしていきたい。
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外部リンク
・レキシズルスペース
http://hello-kiitos.sakura.ne.jp/rekisizzle/event/
・Mini三国志フェス
http://3fes.sangokushi-forum.com/2012_mini/index.html
・中国王朝の至宝
http://china-ocho.jp/
・日本中国茶普及協会
http://www.china-t.org/
・総合三国志同盟
http://s-sangokushi-d.com/
・【三国志感謝祭公式ブログ】(坂本和丸さんのブログ)
http://ameblo.jp/sangokusi-engi/entry-11384201915.html
・三国志街道の集い
http://tabihatsu.jp/program/79450.html
・満田剛のブログ
http://tmitsuda.blog112.fc2.com/
上記HP内:夏季講座「『三国志』人物録―司令官・参謀列伝」
http://tmitsuda.blog112.fc2.com/blog-entry-1416.html
・おくまん日記。
http://ameblo.jp/okuman1023/
・ドラマ「三国志」公式サイト
http://www.sangokushi-tv.com/index.html
・六龍堂(早川知佐さんのブログ)
http://blog.rokuryudo.com/?eid=1232045
・伏竜舎的博客(伏竜舎さんのブログ)
http://ameblo.jp/fukuryusha/day-20121014.html
・哲舟の呑む喰う浸かる、歴史に憩う(哲舟さんのブログ)
http://blog.livedoor.jp/tetsubo8/
上記HP内:Mini三国志フェスinレキシズルスペース開催します!http://blog.livedoor.jp/tetsubo8/archives/65743026.html
上記HP内:Mini三国志フェス 無事終了しました。満員&盛況御礼!!
http://blog.livedoor.jp/tetsubo8/archives/65746516.html
上記HP内:Mini三国志フェスを終えて・・・雑感。
http://blog.livedoor.jp/tetsubo8/archives/65747280.html
・三国志漂流(USHISUKEさんのブログ)
http://3594h.blog95.fc2.com/
・三国志小説サイト「孫氏三代」(清岡さんのブログ)
http://cte.main.jp/sunshi/
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今回の戦利品を掲載する。
1つの記事に10枚しか画像を掲載することができないので、twitterに掲載した画像のリンクを貼っていく。
ROCKERさん から
はっちゃん から
ツナさん から
サキさん から
ねこまんまさん から
・今回のMini三国志フェスのプログラム