呉田軽穂名義での松田聖子への提供曲です。

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[楽曲情報]
☆1983年10月28日発売。
TBSドラマ「青が散る」主題歌。
オリコン週間1位。

 作詞   松本  隆
 作曲   呉田軽穂(松任谷由実)
 編曲   松任谷正隆

[採譜譜面]
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ピアノを弾きながら解説しました。
他の曲のいろいろな例をからめながら解説してます。



☆ホ短調~ト長調

この曲の調性を聞かれたら、ト長調と答えるが、ユーミン楽曲は全体を通して、調性はあって無いようなものだと思っている。
判定すれば長調なのに、代理コードやメージャーセブンス、転調によって中身の色彩はグレーがかったパステルな色調の曲がどんなに多いことか。
あの「Hello my friend」もホ長調でありながら中身はすっかりグレーな色合いである。

ではコード進行のあらましを順を追って見てみよう。

☆歌い出し(楽曲タイム0:00~)
ラインクリシェでのスタートである。
この曲にはラインクリシェが2度出るが、
松田聖子への提供曲でのラインクリシェの使用は「渚のバルコニー」(1:12~)が明らかに分かりやすい。

☆Aメロ(楽曲タイム0:44~)
| GM7  | Bm7  G7 | CM7 |Am7~

ⅠM7のGM7でスタートするが、すぐにBm7に行き色彩が曇る。GM7トニックの代理コードのⅢm7である。ユーミン楽曲はこうしてトニックをそのまま使わずマイナー代理にすることが非常に多く、これが全くの長調に聞こえない原因のひとつである。
次のG7はCM7に行くためのセカンダリードミナント。この強進行はいいスパイスです。そして、CM7~Am7で「レレドシド」が2回、お馴染みの同一メロディに違うコードが出現、色彩を変えます。

(楽曲タイム0:57~)
またラインクリシェ、一瞬ホ短調に転調し、さらに色調を暗くしていく。

☆Aメロ最後(楽曲タイム1:21~)

|Bm7-5  E7 |Am7 D7 |Em7 |
追いかけてくれる優しさもない、の歌詞の部分。メロディと共にコードが強進行で大きく動く。

36251進行だが、最後はトニックⅠM7のGに解決せずにまたもやトニック代理マイナーコード。こちらはⅥm7を使用。

☆Bメロ(楽曲タイム1:32~)
|GM7  |D/F♯ |Dm /F  E7|Am7~
またもや半音下降である。
シラドシラを反復しているがまた同一メロディ違うコード。1度めは主和音でからりと明るく、そして次はすぐにグレーな色彩に移行。

絵画でもそうであるが、色彩の明暗のバランスや差し色はとても重要である。
この曲の色彩対比や湿度感は見事で曲の中の
映画色の町、雨の風景、心理描写が
目に見えるようである。

なお、この曲はユーミン自身が2003年にセルフカバー。
「Yuming Compositions:FACES」に収録されている。

最初のイントロ歌い出し部分はカットされ、キーはヘ長調に下がっている。
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川越 ビバーチェピアノ教室
(クラシック幼児~シニア、ポピュラーピアノ、コード理論)
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尾崎陽子
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♫トークイベント開催します。
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「なぜユーミンのメロディとコードは心にひびくのか」
2016.12.4(日)
椎名町 「バッハはうす」コンサートサロンにて
14:30〜16:15

詳細が決まりましたらまたこちらのブログで告知します。お問い合わせは教室のホームページのお問い合わせフォームでも受け付けております。