「渚のバルコニー」のB面のこの曲、ユーミン作品研究を始めるまで知りませんでした。「赤いスイートピー」から連発する
松本隆×呉田軽穂コンビの秀作の数々はA面曲だけではありません!B面曲もきちんと調査しなければならない、とこの曲を聴いたときに思いました。
1982.4.21発売
シングル「渚のバルコニー」B面
作詞 松本 隆
作曲 呉田軽穂(松任谷由実)
編曲 新川 博
アルバム「Pineapple」に収録。
☆採譜譜面
クマムシの「あったかいんだから」冒頭に酷似なんです。それはさておき…
わくわくする曲ですね!
ユーミンは作家としてアイドルポップスだけを書き続けてもすごいことになっていたのではないか、と思います!
さて、中身を解剖して行きましょう
☆楽曲タイム(0:04~)
サビからのスタートです。
|E♭ |Eaug |E6 |E♭7|
変ホ長調。上行クリシェを利用した進行。
歌のウラでシ♭ーシードーレ♭が鳴ってます。ベースは同音維持。
☆楽曲タイム(0:10~)
|A♭ |A♭aug |A♭6 |
同じメロディ形でいきなり転調します。
変イ長調。4度上です。
また上行クリシェ、歌のウラで、ミ♭ーミーファが鳴ります。
こういった同型メロディでの転調の面白い使いかたは、ユーミンのオリジナルアルバム「時のないホテル」の中の「5cmの向こう岸」(楽曲タイム1:15~)で同型メロディのまま短3度上に移動するという荒業で既に行われています!
☆楽曲タイム(0:32~)
|Fm7 B♭7|E♭ A♭/E♭ E♭|を2回。
|G7|Cm7 Cm7/B♭|~
G7でいきなりせつなーくなりますが、
これはトニック代理マイナーコードのCm7へ向かうセカンダリードミナントです。
☆楽曲タイム(1:27~)
間奏でいきなり雰囲気が変わりますが、
これは短3度上の変ト長調に転調しているからです。
☆Cメロ(1:42~)
|G7|G7|Cm7 |Cm7 |
|G7|G7|Cm7|Cm7/B♭|A dim|
歌詞♫今は私も二十歳、部分です。
Cm7はトニックマイナー代理コード。その前のG7はそのサブドミナントマイナー。そして後半、
歌詞部分♫自由に生きることを覚えながら~、部分、ファーミミー、の同一メロディを繰り返しながらコードを変える常套手段で徐々に色彩を変えていきます。
この曲、裏メロもキュートなので、採譜でもなるべく書き込んでみました!
ぜひ、弾いてみてください^ ^
ビバーチェピアノ教室
(クラシック幼児~シニア、ポピュラーピアノ、コード理論)
埼玉県川越市今成4-20-56
尾崎陽子
お問い合わせ♫049-246-1125