ラッセル・ブランド@ガーディアン


「私たちが生きているこの時代は、巨大な経済的格差があり、環境は悲惨な状況になっています。いくつかの消滅した文明を顧みてみると、この状態は終末の日が近いことを示しています。

ローマやエジプト、イースター島では作り出された統制エリート層は、私たちがお互いにつながりあった人間たちの集まりであることを忘れさせ、(富を)専有することで自らのの社会を破滅させました。

そして今、それがまさしく起こっているのです。あなたが私の髪の毛や、私がやたらと長い単語を使っていることをどう考えていようと、それが事実であることにかわりはありません。

問題は問題なのです。意識を変な方向に向けないで下さい」



"We are living in a time of huge economic disparity and confronting ecological disaster. This disparity has always been, in cultures since expired, a warning sign of end of days.

"In Rome, Egypt and Easter Island the incubated ruling elites, who had forgotten that we are one interconnected people, destroyed their societies by not sharing.

"That is what's happening now, regardless of what you think of my hair or me using long words, the facts are the facts and the problem is the problem. Don't be distracted."


http://www.huffingtonpost.co.uk より


***




11月5日、ロンドンでも開催されていたアノニマスのミリオン・マスク・マーチ(Million Mask March )にうちの家族と、旦那の友人と一緒に行ってきました。


先週末に花火大会に行った時は嵐が来ていてすごく寒い思いをしたので、今回はばっちりと防寒体制をしっかりとしていきったのですが、当日の昼間はロンドンでも雨が降っていたので心配でしたが、なんとか天気は持ち直してくれました。




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マーチの開始は6時だけど、友人と待ち合わせるために4時にトラファルガー・スクエアに到着。中心部に少し人は集まっていて、警察もかなりいましたがまだガラガラです。警察車両も周辺にかなり停まっていました。




夕日も綺麗で期待感も高まりますが、まだ時間もあるし、近所のパブで一杯ひっかけることに。


パブでめっちゃ久しぶりにビールを飲んで、ご機嫌で出てきたら、トラファルガースクエアの中でも国立美術館に近い場所を中心にはかなりの人が!もう、「アノニマス」のマスクをつけているだけでも親近感を感じて、パブを出てから最初のアノニマスにハグをしてしまうと、お友達になってしまいました

「私、テンション高すぎかな」と思っていたらそうでもなかったようで、アノニマスのマスクをつけるともうあちこちから人が寄ってきて、ハグされてお友達になるわ、インタビューされるわ、親子連れがうちだけで珍しいのか写真を撮られまくるわ、嵐のようなスタートとなりました。


そしてまもなくマーチが始まったようで、そこからあまり遠くないビッグベン(国会議事堂)の方向に向かって動き出しました。




出発直前のトラファルガー・スクエア(国立美術館前)





意外と?フレンドリーな姉さん






うちの親子アノニマス。手がいい感じにぶれて、後ろのライトが「Vフォーベンデッタ」のVの形に!写真撮られまくり。





そのトラファルガー・スクエアにはなんと、ラッセル・ブランドがいたようです。見たかった!!(この写真はHuffingtonpostからのものです)






日本では原子力関係が大問題ですが、イギリスではフラッキンという新しい方式のの石油・ガスの採掘が環境汚染につがなるとして大問題になっています。
(大問題と認識している人達と何も知らない人達がいるのは、日本と同じですが・・・)






このトラファルガー・スクエアとビッグベンの間の道路には、ちょうど首相官邸のあるダウニング街(10 Downing Street)や戦争記念碑などがあり、デモがある時はだいたいここを通るようですが、やっぱり高いところに登りたがる人達ってどこにもいますね

私もバギーを押していなかったら登って、写真を撮っていたでしょう。







後ろの白っぽい門のようなところが、たぶんそのダウニング街(発音はドーニングと言った感じですが)です。



この周辺では、官邸に向かって罵詈雑言が浴びせかけられていました。もちろん私も、こんな最高のチャンスはないと思い、ちょっとだけ罵詈雑言を浴びせてしまいました。普段は車道なところをみんな同じマスクを着けて、首相官邸に向かって言いたい放題で歩く機会なんて、なかなかないですからね!







警官の前でアピールしてみたり。隣の警官も真剣に見入って(?)います。






「私たちが99%だ!」







「正義が行われるまでは、ハッキングが終わることはない

REDHACK」

ハクティベストのグループも参加していたみたいです。




こんな抗議だけでなく、「Free Hug」という活動をしている人達もいたりして、後ろから走って来てはハグをしていってくれていました。きっと、よく出回っている写真などで、警官などにもハグをしているのは、この活動をしている人達なのかもしれませんね。





そしてビッグベンに到着。



ビッグベンを背景にアノニマスとアノニマスの旗が登っているのを見れただけでも、もう大盛り上がりです。






この写真もHuffingtonpostから。こんなおちゃめなこと、している人がいたんですね

それとも「沈黙のレジスタンス」をしているんでしょうか。




ただ、しばらくすると人の動きが変わり、他のアノニマスが何やらおかしな単語を連呼しています。何事かと思っていたら周りのお姉さんたちから、

「あなた子供連れでしょう。今から荒れるから、離れた方がいいわ」と言われ、子供の安全だけは心配していたのでダッシュで安全そうなところまで逃げ出しました。


すると、ビッグベンの横にあるウエストミンスター寺院前で、デモ隊が警官を後ろにじわじわと押す形で広がっていきました。(その様子は下の動画に写っています)。

遠くから離れていたのでその時は何が起こっているかわからなかったのですが、後で動画を見ると、アノニマス達が警官たちに対し、警官たちも99%の側であることなどを理解してもらおうと説得していたようです。



その騒ぎも落ち着いてしばらくすると、ビッグベンの背後から花火が数発あがりました。イギリスで11月5日と言えば、ガイフォークスナイトで花火の日。映画「Vフォーベンデッタ」を思い出し、もう、この場でこの花火を見ることができるなんて、なんてラッキーなんだろうと盛り上がりも最高潮です


また落ち着いてきた頃、どこからともなく音楽が聞こえました。状況も落ち着いてきたようだったので、音のする方向に向かっていくと、ビッグベンの真ん前でドラムンベースがかかっています!

こんな最高のロケーションと環境で、踊らない手はないですよね

イギリスは以前までは、公共の場で反復するビートが含まれる音楽を流して数名以上が集まると逮捕されるという悪法があったので、余計すごい出来事なんです。この法をなくしたことだけが、デイビッド・キャメロンのよい政策でしょうか。


レイブ中のデイビッド・キャメロン↓

写真 DailyMail


デイビッド・キャメロンって、実は元レイヴァー(野外の音楽イベントなどが大好きな人のこと。)なんですよね。うふ。


もっと写真があったんですが、なぜかアップできないのでまた今度。


その後、ビッグベンの前からビクトリア宮殿方向に向かってスピーカーが動きだし、ハーメルンの笛吹きのようにその音に人が流れ出しました。暗い道を歩いていると、後ろからアノニマスの男子集団が走るように来て、バリケードを自主的に(勝手に)立てて通行止めにして行きます。

公道は英語では「public road」と言いますので、本来はpublicである私たちのものなんですよね。それを一時的にではあっても取り戻しただけの話なのでしょう。


さらに暗闇の中、車道を歩き続けると、バン型の警察車両が道を塞ぐかのように泊まっていました。バンの周りにはアノニマスが多く集まっているのを見ると、誰か逮捕者があったようです。


そこからもう少し先を行くと、通りすがりのアノニマス姉さんが、「この先、ペッパースプレーとか使うかもよ。子供いるでしょう」と教えてくれた。時間も遅くなってきていたし、バッキンガム宮殿前には行かないことにし帰途につきました。




家に帰ってから見た複数の報道によれば、逮捕者は0~11名程度?だそうですが、実際に目の前で逮捕されたのを見たりもしているので、0ではないでしょう。


参加者の数も、RTは数千(several thousand)としていますが、BBCは数百。私の目測では2000人を少し下回るくらいでしょうか。


最後の「決戦」となったバッキンガム宮殿ではゲート近くで花火が上がったり、たき火をしていたから複数の逮捕者が出た、とも聞いています。


ラッセルブランドが来ていたのも功をそうしてか、各種メディアでもデモが取り上げられていたようです。


私も少しは動画を撮ってはいたんですが、短い動画ばかりでした。かわりにyoutubeで、ロンドンでのミリオン・マスク・マーチの動画を見つけました。
これ、臨場感がすごくあっていいです。





世界各地、最終的には450都市でマーチが行われたようで、特にブラジルあたりは参加者数もすごそうです。


日本語で今回のマーチの説明がありました!詳しくははこちらから↓

ロシアトゥデイ:Million Mask March: LIVE UPDATES 追記あり」

(オールドボーイさんのブログ)


たとえば400都市で開催だったら、一都市あたり2500人集まれば100万人(ミリオン)になりますよね。今回のロンドンに人が一番多かった、と聞いたように思いますが、今回の参加者数も全部だとすごい数になりそうですね。


こんな暗いニュースばかりの世の中ですが、こうやって人と人とが団結していけば何か将来にも期待が持てそうです。

一般人同士が団結も理解もし合わず、細かい相違点にばかり着目して争い合っている間は、私たちにあまり勝ち目はありませんね。







【追記】

めずらしく普通のテレビ局でもニュース報道がされていたようです。

暴力的な面ばかりが強調されているようで、もう一つなんですが、普通のテレビで報道というのが一歩前進した感じですね。


ITV (イギリスの民放)



RT (ロシア・トゥデイ)





Big love and solidarity to the Anonymous all over the world !