ベイビーパウダーの発がん性が認められ、ジョンソン・エンド・ジョンソンに4.1億ドル(約480億円)の支払命令が下される
Johnson & Johnson ordered to pay £324,000,000 over talc link to cancer

 

 

 

 


8月22日

ジョンソン・エンド・ジョンソン社(以下、「J&J」)のアイコン的商品であるベイビーパウダー(タルク)は、女性の健康衛生目的で使用された場合には卵巣がんを引き起こすことが確認され、製造元の同社に対し4.1億ドル(約480億円)の支払命令が下されました。

この訴訟はロサンゼルス在住のエヴァ・エチェベリアさんが起こしたもので、一連の判決で提示された合計金額は、米国内の企業が受けた支払命令の金額としては最大のものとなりました。

エチェベリアさんの主張によると、J&J社は同社のベイビーパウダーの発がん性のリスクについて、消費者に対し十分な説明を行っていなかったとしています。

裁判の文書によると、原告のこの女性は1950年代から2016年の間、日常的に同社のベイビーパウダーを使用しており、2007年に卵巣がんの診断を受けたたということです。

エチェベリアさんは卵巣がんになったのは、「タルク粉(ベイビーパウダー)の不当な危険性および欠陥のある性質がおおよその原因」であると裁判で訴えていました。

原告の弁護士によれば、被害者は現在入院してがん治療を受けており、今回の判決によってJ&J社が同社製品に警告文を追加することを期待しているということです。

同弁護士:「エチェベリアさんは卵巣がんで余命わずかえすが、彼女は国中でJ&J社製品を20~30年使用し続けて卵巣がんになった他の女性を助けることを望んでいるだけだと話してくれました」

「同情は本当に望んでいません」

「そういった他の女性を助けるために、メッセージを伝えたいだけなのです」


陪審団の下した賠償金には、保証的損害賠償として6,800万ドル(76.4億円)、さらに3.4億ドル(約380億円)の懲罰的損害賠償が含まれていると同弁護士は述べています。

今回の訴訟の証拠には、、「J&J社はタルク粉と卵巣がんの関連性のリスクを認識していたことを陪審団に明らかにした」数十年に及ぶ内部文書が含まれているとのこと。

 


同弁護士」:「30年の間、J&J社に対して警鐘が鳴らされていましたが、同社製品を購入しようとする女性に警告しようとはしませんでした」

J&J社は陪審団の判決に上訴する予定であることを声明文の中で明らかにしています。前述の声明文の広報官によると、同社は卵巣がんに苦しむ女性には同情はするものの、同社のベイビーパウダーの安全性を裏付ける科学的証拠があるとしています。

 


この評決は、2012年に卵巣がんと診断されたバージニア州の女性一人に対し、5月にミズーリ州セントルイスの陪審団が約1.1億ドル(約123億円)の支払を認めた後に行われました。

彼女は自らの疾患は、40年以上に渡り同社のタルク粉を含む製品を使用したためであると非難しています。

この判例以外にも、セントルイスでの3件の他の訴訟は昨年に同様の結果となりました。陪審員は損害賠償金としてそれぞれ7,200億ドル、7,010億ドル、そして5,500億ドルの支払を認めました。

しかし3月のセントルイス陪審団は、タルク粉が卵巣がんと子宮がんの原因であると非難したテネシーの女性の訴えは退けています

ニュージャージーでの類似の訴訟2件では、原告の弁護士はタルク粉と卵巣がんの関連性を示す信頼のおける証拠を提示しなかったとして、陪審団によって却下されました。

その他に1,000人以上の人たちが同様の訴訟を行っています一部の人は訴訟には勝ったものの(賠償金は)はるかに少額で、金銭的な損害賠償の裁定に陪審団が幅広い自由裁量が与えられていることを浮き彫りにしています。

ジョンソンエンドジョンソン社は、まもなく行われる米国内での複数の訴訟において、同社と同社のベイビーパウダーを弁護する準備を整えています。


(翻訳終了)

【参考】

http://metro.co.uk/2017/08/22/johnson-johnson-ordered-to-pay-324000000-over-talc-link-to-cancer-6869150/#ampshare=http://metro.co.uk/2017/08/22/johnson-johnson-ordered-to-pay-324000000-over-talc-link-to-cancer-6869150/

 

 

 

 

 

 

*-*-*-*-*-*-*-*-*

 

【コメント】

こちらは「Metro」というタブロイド紙スタイルのフリーペーパーの新聞のサイト上にあったニュースです。ロンドンでは駅の構内に無料の新聞としておいてあり、読者数はかなりのものかと思います。

 

 

ちなみに東洋経済誌でも、こちらの問題について取り上げられているようです。

 

ベビーパウダーに「発がん性物質」は本当か

http://toyokeizai.net/articles/-/122693

 

 

同社のベイビーオイルに発がん性が、という情報を何年も前に見かけていたので、私は自分の子供にはベイビーオイルはほとんど使っていません。毎日のお手入れで、必要であればオリーブオイルで十分だと思います。

 

でもそういった一連の情報を見る前であれば、私も「このベイビーオイルは匂いが異常に強いが、赤ちゃん向けの製品なのだから安全に間違いない」と考えていたと思います。

 

ご使用の際は、ぜひ両サイドの情報を十分にご確認の上で決められることをお勧めします。

 

 

 

その他、身の回りのもので安全性の気になるものに関する一部の記事をこちらにまとめました。

 

【関連記事】

子供にあげてはいけないもの20 パート1

子供にあげてはいけないもの20 パート2

 

抗菌ソープは百害あって一利なし・アメリカ政府が販売を禁止

 

米国初・ネオニコチノイド系農薬の使用を禁止するメリーランド州

 

プーチン:人類の進化はGMO、医薬品、ワクチンによって危機に面している

 

携帯・機種別の電磁波の強さ一覧と発がん性について

 

子供に精神薬を売りつけるためデータを偽造していたGSK・パクシルは危険なだけで効果はない

 

乳がん検診は百害あって一利なし(マンモグラフィ・生体) マコーラ博士

 

「ゾンビ薬」摂取後に精神科の治療を受けた兵士が1000人近くいたことが判明 イギリス

 

人口削減政策に関連している11種の疾患

 

子供を取り巻く環境・40年前と今を比較したら?①

子供を取り巻く環境・40年前と今を比較したら?② いじめ、ワクチン、日焼け止め、GMOなど

 

電子レンジの使用をやめた方がいい理由

 

BBCにまで糾弾されるコカコーラ社

 

アスパルテームでより太りやすく、皮膚は老化し寿命は短く

 

子供の脳を損傷する化学物質の数は、科学者の当初の予想を超えていた

 

フッ素の副作用www

 

ADHDという病気は作られたもの

 

お化粧するのも命がけ

 

コカコーラの正しい使い方

 

タミフルはインフルエンザに効果がない 専門家がロシュ社を非難