クリスマスが終わり、新年を迎えてもフランスのイエローベスト運動は終わりそうな様子を見せないどころか、新たなステージとして抗議活動の内容に幅が出てきたようです。

 

イエローベストの中心的な存在の人のインタビューでは「これは政権の変更を求めるものではない。私たちが求めるのは革命だ」といったものや、さらに「私たちが目指しているのはアイスランド式の(無血)革命だ」というものがありました。
 

 

そして今、彼らはフランス市民に対し、銀行口座から可能な限りの引き下ろしを求めています過去にも、ウォール街に対する抗議活動パイプラインの建設に対する抗議活動などの一環として、活動参加者に銀行預金の一斉引き下ろしや解約を求め、実際に相当な数の人が参加したこともありました。

 

また1月9日には、ロスチャイルド家の銀行のリヨン支店を封鎖しようという呼びかけに対し、2000人ほどが参加したいと意思を明らかにしていました。

 

https://www.facebook.com/events/329665461092228/?active_tab=discussion

 

 

ここでロスチャイルド銀行が標的にされたのは、マクロン大統領がかつてロスチャイルド銀行で勤務してたから、というだけではありません。

 

 

 

これまでイエローベスト運動の動画で参加者のインタビューを多数聞いてきましたが、多くの人は現政権に対する不満というレベルではなく、銀行を中心にした政治経済のシステム全体が問題であることを明確に理解しているようでした。

 

12月29日にはルーアンのフランス銀行入り口が、抗議活動の一環として放火されてもいます。

 

https://newsbeezer.com/ukraineeng/yellow-vests-lit-the-entrance-to-the-bank-of-france/

 

 

 

 

 

イエローベストの銀行預金引き下ろし活動・標的はロスチャイルド!おおごとになりそう!

Yellow Vest BANK RUN Protest - They’re Going For The ROTHSCHILD'S, This Could Be HUGE!!! 01/12/2019

https://youtu.be/K--eTfcr2c4

 

 

今後もソフト面やハード面から、銀行を標的にした抗議活動が増えそうですね。一部のニュースでは抗議活動でフランスの経済に悪影響が出ていると伝えるものもありますが、彼らにしたらそんなことはもうどうでもいいくらいの怒りなのでしょう。

 

前回のイエローベスト運動の記事の次の週には、フランスの警察がパリ市内を包囲し、地方から抗議活動に参加することを阻止していました。その結果、パリでの参加人数が減ったところを取り上げて「運動は下火に」という印象を与えようとしている報道が目立ちました。

またフランス政府は軍隊も動員して抗議活動を抑えようとしたり、和解しようと譲歩案を持ちかけたりしていますが抗議者はもはや聞く耳も持っていません。

…この運動は手を変え品を変えて進化していきそうです。

 

 

 

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そしてこちらは↓クリスマス直前の抗議活動の様子です。

抗議活動者に対し、拳銃を抜いて威嚇するフランスの警察官に対してもひるむことなく、数を武器にした市民側が押しかけ、最終的には警察官は逃げ去っています

 

怒れるフランス市民はもちろん、拳銃などはもっていませんが・・・

動画の最後を見ると様々なものを「武器」のように掲げて、警察官に向かっていっています。

しかもよく見ると、うち一人はクリスマスツリーで警察官に立ち向かっています笑い泣き 🎄

新しいクリスマスツリーの使い方ですね!

 

 

必見:緊張感高まる衝突現場で、パリの警察官を押しやるイエローベスト参加者たち

WATCH Yellow Vest protesters chase away Paris cops after tense standoff

12月25日 https://www.rt.com/news/447296-france-video-police-protests/

 

https://youtu.be/DOvGIpIbr8c

 

 

このような「抗議活動」には、暴力はいかんだろう、とか結局何も変わらないというような保守的、無力感満載な意見も集まるものですが、政治に対する怒りを自由に表現もできない国の方がよほど不健康だし、国民にそれだけ政治的な関心がない国では本当の民主主義など実現するはずもないかと思います。これほどまでに国民を怒らせいる政府に、耐え抜いての結果でしょう。
 
 

選挙で世の中が変わらない理由(1)

選挙で世の中が変わらない理由(2)

 
 
 
「イギリスでは国民が政府を恐れていますが
 
フランスでは政府が国民を恐れています」