わんずぺ~すの厳しい道のり・・・現状報告とお願い | 保護犬のためのシェルター       NPO法人 わんずぺ~す (動物愛護団体)

保護犬のためのシェルター       NPO法人 わんずぺ~す (動物愛護団体)

埼玉県日高市にある保護犬のための小さなシェルターを運営する
NPO法人 わんずぺ~す (動物愛護団体)
保護犬の新しい家族探しと、日々のケアを行なっています。
チャリティイベント等も開催しています。
ご支援・ご協力を宜しくお願い致します!

わんずぺ~すは今年で活動4年目を迎えます。
現時点での譲渡数は210頭を超えました。

現在は非営利の任意団体として
東大和市で活動していますが、
2010年の設立当初は、
社会問題を解決するための企業・「社会的企業」というスタイルで、
吉祥寺に店舗を借りてスタートしました。
「社会的企業」についての説明はこちら

株式会社としての設立・店舗の展開にあたって、
わんずぺ~す代表・鈴木の自宅を売って、その費用を投じました。

わんずぺ~すのブログ-店長がいますね
吉祥寺の店舗の様子。白い犬は鈴木の愛犬・チップ(置物ではありません・笑)

わんずぺ~すのブログ-風もいます
1Fは保護犬とのふれあいカフェスペース。
2Fは主にトレーニング教室等に使用。

新しい保護活動のスタイルを確立すべく、
人生をかけてやりとげたいと思える仕事にしたいと臨みましたが、
犬についても、保護活動についても、経営についても素人で、
理解が浅いままの手探り状態でのスタートでした。

会社という形から始めた理由として・・・

①代表・鈴木個人で保護活動を行うに際して、その実績がないことから
 ご寄付が集まりにくいと予想して。

②保護活動には多額の費用がかかるため、ご寄付だけでは
 やっていけないと下調べから感じ、
 店舗として、誰もがいつでも保護犬に会える場を設け、
 カフェやトレーニング教室、イベント等を開催しながら、
 企業としてあげた収益を保護活動に充てることで、
 自立的な運営を目指すことを目的とした。

③保護活動を「無償・奉仕活動でするもの」から
 「職業」「社会に認められた仕事」とする必要性を感じた。
 若い人たちが誇りをもって従事し、続けていかれるような形態に育てなければ、
 人材は集まらず、保護活動の拡充は難しいと思うに至った。
 きつい仕事であっても無償・自腹が当たり前の保護活動を
 より安定的なものにするためにも、
 ドイツのティアハイムを目標としつつ、
 日本に合ったスタイルを模索するために
 「社会的企業」を選んだ。

④シングルでも高齢者でも犬と共にできるだけ一緒に
 安心して暮らしていけるよう、
 システムやサービスを提供する仕組みを作ることで、
 保護される犬たちの居場所を増やし、
 人と犬との「生涯共生」を実現可能なものにしたいと願って。


「生涯共生」の場をつくることは
鈴木がわんずぺ~すを立ち上げた大きな理由の一つであり、
わんずぺ~すの夢です。


多くの高齢者が、老後に犬を飼うことを諦めたり、
飼ってから飼育困難になったりする昨今、
可能な限り犬と暮らせるシステムをつくることは、
保護団体こそ先駆けるべきと思っています。

コーポラティブハウスやグループホーム、
シェアハウスなどに、それぞれの場所に合った
シェルターから選定された保護犬たちがいて、
譲渡される子たちを送り出したり、
家族にご縁がない子たちでも一生、そこに暮らす人たちに愛され、
家族がいるのと変わらない過ごし方ができる・・・。

シングルあるいはリタイアした入居者たちが、
保護犬たちの世話やトレーニングをしながら、
共にドッグカフェへ行ったり、公園へわんこ散歩&ピクニックに出かけたり、
パーティーを開いたり、犬のイベントに参加したり、
もちろん、わんずぺ~す同窓会にも参加して、巣立った子たちに再会したり

犬好きな仲間と犬との生活を存分に安心して楽しむことができる・・・。
「わんずぺ~すファミリー」という新しい共同体・家族のカタチができたら、
それが全国のあちらこちらに展開できたら素敵です。


そして、もう一つの形として、
自宅にて暮らす犬の飼育経験のある元気な高齢者が、
保護犬の一時預かりをするという試みが、
里親であるSさんの仲介によりスタートしました。

保護犬の居場所と世話する人を確保することで、
保護する犬の頭数を増やすことが可能になります。
高齢者も「犬を一生世話しきれるか?」という不安なく、
預かりはいつでも中止することができ、
希望する限り犬と楽しく過ごしてもらうことができます。

超高齢化社会へと突き進んでいる日本において、
老後、共に過ごすパートナーの存在いかんによって、
そのQOL(生活の質)が違ってきます。
保護犬のケアという社会貢献を担うことで、
生き甲斐ともなりうるのです。

わんずぺ~すは、犬のためのシェルターとしてだけでなく
人のより良い生活のためにも必要な存在ともなりたいと
願ってきました。
それはシェルターの在り方の根底を貫いている理念でもあります。
犬たちを通して、シェルターに集う人たちが笑顔になれる場所で
ありたいと・・・。



「こんなの、あったらいいな」を妄想した結果、
「無いなら、作ればいい!
人と犬の未来のために、今から準備せねば!」・・・と
資産家でもない鈴木が、
全私財と人生をかけて始めた事業・活動ですが・・・

残念ながら・・・鈴木に経営の才能はなく
これまでずっと存続の危機にさらされてきました。

店舗としてスタートしたわんずぺ~すは、
予想以上に収益をあげることができず、
「会社形態」であったため、ご寄付を募りづらく、
一方で、当初は保護した犬たちがなかなか譲渡されず、
ある意味、予想していたように保護活動費はかさみ、
店を維持するために家を売ったお金のほとんどが
赤字補填に消えていきました。

スタート数ヵ月にして、店を閉めるか否かに迫られました。
しかし、終わらせるのは簡単、最後の最後まであがこう!と決意し、
会社スタイルから任意団体へとシフトし、
アルバイトをボラバイトへと変え、スタッフ数を最小限に減らし、
ボランティアさんをどんどん入れてお手伝いいただき、
カフェやトレーニング等の事業をやめ、
保護活動を主軸として譲渡活動に力を入れ、
モデルチェンジを急ピッチで行いました。

結果、色々なものがかつてより順調に動き出し、
特に里親探しの活動は、どんどん進んでいきました。

それでも、吉祥寺で高い家賃を払っていたため、
資金繰りが悪化。
継続がいよいよ困難となった時、
提携団体が「ワン's パートナーの会」さんとなってしばらくして、
わんずぺ~すは同会の資金援助により、
窮地を乗り切ることができました。

「ワン's パートナーの会」さんは、
わんずぺ~すの未来を繋ぐことが、
犬たちの未来の命をつなぐことでもあると信じて、
望みを託してくださいました。

お力添えをいただきながら、
保護頭数を増やし、結果、譲渡数が飛躍的に増え、
募金活動も積極的に始め、再生をかけて
なんとかその場をしのぐことができました。
少しずつ、わんずぺ~すの方針や姿勢に共感してくださる支持者も増え、
たくさんのボランティアさんたちが支えてくださるようになりました。

今、わんずぺ~すがあるのは、
「ワン's パートナーの会」さんあってのおかげです。
やめようかと悩んだときから今まで、多くの犬たちを送り出すことができました。


とはいえ・・・
人手も時間もない中で、どう工夫しても収入はなかなか増えず、
ついにお手上げ状態に追い込まれました。

そのとき・・・借りていた店舗が道路拡張工事範囲にあたったことで、
立退きとなり、その補償金で家賃の安い今の東大和市へと
移ることとなり、2度目の窮地を脱しました。

本当はもっと安い物件を借りたかったのですが、
申し込んだほとんどの物件は断わられ、
何ヵ月にもわたって百数十件以上の物件をあたった結果、
かなり予算オーバーながら、ほぼ条件通りの
今の場所がやっと見つかりました。

しかし、赤字を解消できないままでの引っ越しであったため、
収入源をいかに確保するかの試行錯誤は変わらず・・・。
東大和市へ移った後のわんずぺ~すの支出は
家賃と駐車場代が月々136,000円
人件費は毎月20~30万円
その他光熱費や通信費、保護犬17~20頭分の医療費、フード代等
諸経費を合わせると、平均で毎月50~60万円の出費です。

犬の譲渡が月平均5頭ほどですから、
譲渡費以外の収入を他から賄わなければいけません。
フリマを月2回やっても不足を補えず、
雨によるフリマ中止や譲渡数ゼロの月は、
何十万円もの赤字になります。

人手不足でシェルター業務もままならない中、
移転後の会計作業も滞り、
スタッフも鈴木も過労で体調を度々崩す悪循環が続いています。
様々な助成金申請等もしたいのですが、
なにぶん、鈴木の過労が著しく・・・今以上に仕事が増やせない。
毎日13~14時間労働、ここ5ヵ月休み無しで倒れそうなので、
今後予定しているネットショップの立ち上げや、
イベント開催の準備も、構想段階でストップしたまま。
気力だけで目の前の至急の仕事をしているといった感じです。。。
会計報告はなんとか5月中には行ないたい!です・・・
(「こんなんで、よ~やるよ」と呆れるだろう内容でお恥ずかしいですが)

NPO法人化も費用がかかるうえ、
今の状況でやっても意味がないと断念。

志はあっても夢は遠く・・・
シェルターの維持すら危ういわんずぺ~すは
今、3度目の窮地に立たされています。


シェルター運営を安定させるには、
新規事業を立ち上げ、イベントの参加や開催を増やし
定期的に行なわねばなりません。
そのために人手を増やし、それらにかかる初期投資分の収入を
確保せねばなりません。


そこで皆様にお願いですごめんなさい

サポーター登録いただいている方々で、
未更新の方は是非、更新をお願い致します。
年会費5000円です。
少しずつ会員特典を増やしている最中です!!
わんずぺ~す継続のために、ご支援・ご協力をお願い致します。
もちろん、皆様から無理のない範囲で、
会費以外のご寄付をお寄せいただければ、嬉しい限りです。

今後「毎月500円募金」企画も予定しています。
口座から毎月500円、わんずぺ~すへ支援金として
送金される仕組みですが、
100人集まらないとスタートできないので、
こちらについてのご案内はしばらくお待ちください。

また、物資のご支援や物販購入によるご支援、
フリマでの商品購入、ボランティア参加、
こちらが手をかけなくて済む募金活動など、
皆様ができる範囲のバックアップを
何卒、宜しくお願い致します。

わんずぺ~すのこれまでの努力がまったく報われていないわけではなく、
収入は年々増加はしていますし、赤字も年々減ってきていて、
譲渡数も増え、わんずぺ~すをサポートしてくださっている方々も増える一方です。
そのおかげあって、これまでなんとか・・・しのいできました。

このまま頑張ればきっとひと山越え、一息つける、
私たちが信じている、犬も人も必要としているものを作っていけると、
強く希望をもっています。

わんずぺ~す存続へ向けて、
皆様のますますのお力添えを心よりお願い申し上げます。

わんずぺ~すスタッフ一同