パサンジャーKのブログ

パサンジャーKのブログ

ブログの説明を入力します。

ハンチバック / 市川沙央

 

まずこの小説を読んでみたいと思ったのは、作者が重度の身障者、ということではなく、結構彼女が皮肉屋でジョークを言ったりする人だと聞いた(情報で)からだ。

 

予想通り性的な物語だ。まず最初にポルノチックな表現が現れるが、それは身障者の”私”がバイトでポルノを書いている、その内容だったのだ。”私”はほぼ介護なしに生きていけない生活なんだが、父母の遺産とかでその施設も彼女のものだし、有り余るほどの金があり、その点は心配がない。

後は病気に関する事項が主だが、専門的な用語とかで、健常者の自分には共感する部分はなかった。でも、本当はひどくつらい体の状態だろうが、それを感じさせない表現は多分文学的だからだろう。子供を産むことはできないだろうが、堕胎は経験したいという感情も分からなくはない。常に頭の中で性的な妄想を繰り返しているように書いているが、それは特に異常という風でもない。

 

あっ、これが芥川賞受賞作なんだ・・・

 

★★☆☆☆