Mineralの再結成来日ツアーやAmerican Footballの再結成など、ここに来て大きな盛り上がりを見せている90年代エモ。ATATA奈部川さんやGrumble Monsterでの90年代エモまとめに触発されて、90年代~00年前半のエモを彷彿とさせる国内バンドを10組セレクトしてみました。有名どころは押さえていると思います。たぶん。どぞ。
■curve
Impulse Records所属、小岩の3人組。ボーカル羅悠靖の歌声はライブでもひたすらに美しく、国をあげて守っていきたい。彼の歌声をベースに3ピースとは思えないほどドラマティックに展開する曲は、まるで夜空の下で聞いているかのようなファンタジックなサウンドスケープが広がります。来年新譜をリリース予定らしいので初の九州も期待してます。
■nim
同じくImpulse Records所属、京都のオーガニックオーケストラルエモーショナルハードコア集合体。curve羅悠靖と並ぶ美しい歌声にトリプルギターやストリングスを重ね、ハードコア、ポエトリーリーディングなどを吸収した多ジャンルな音楽性が特徴ですね。curveとnimの所属するImpulse Recordsはさいこうのレーベルなのでマストです。
■SZKN(ex.静カニ潜ム日々)
RX-RECORDS所属の4人組。繊細で透明感あるボーカルに、90年代エモやUSインディーの影響を受けた少ない音数で構成されるサウンド。そこに入ってくる感情を高ぶらせたシャウトはその表現力に思わず息を呑んでしまうほど。BIGMAMAや[Alexandros]を輩出したRX-RECORDSに所属ということで、シーンの入口となるような存在になって欲しいですね。
■weave
横須賀の4人組。個人的にこの4組が現行のシーンでは有名かなと思います。上記3組に比べストレートな曲展開と男くさいボーカルは、90年代エモからの多大な影響を感じさせます。このシーンを追いかけていない人でも知っているシンガロング必至な「let me alone」は一大アンセム。
■malegoat
STIFF SLACK所属、八王子の異端児。エモ、インディー、マスロック、ハードコアなどを吸収したテクニカルかつアッパーなサウンドは唯一無二。ここ数年話題となっているエモリバイバルの中心的存在であるEmpire! Empire! (I Was a Lonely Estate)とのスプリットをリリースするなど世界的にも知名度のあるバンドです。
■folio
同じくSTIFF SLACK所属、大阪の4人組。変拍子を多用しつつもゆっくりと展開するポストロックなサウンドに繊細なボーカルを乗せる。複雑な展開がありつつもメロディが軸となっているからかすんなりと聞けます。ATATAの奈部川さん曰く、関東ではweave関西ではfolioが日本の正統派エモとのこと。
■BUDDHISTSON
千葉県柏市の5人組。幻想的なボーカルと美しいメロディから生まれる壮大なサウンドスケープが桁違いすぎて、ブディも国をあげて守っていきたい気持ちです。ちなみにドラムはkamomekamomeでも活動している嶌田氏。半年に1回のペースでしかライブをしてないので生きてる内にライブを観たいバンドのひとつです。
■aie
同じく柏の5人組。エモとハードコアをルーツに、エモーショナルさとポップさの中間を非常に高いレベルで構築したサウンドです。これ書いてるときに知ったんですが現在は活動休止中らしいです…。
柏はKCHC(柏シティハードコア)と呼ばれているように、ハードコアをそれぞれが独自に解釈しオリジナリティを持って活動するバンドが多く、日本でも有数の才能が集う音楽都市です。エモじゃないですがjohann早く九州に来て欲しいです。
■AS MEIAS
catune所属、日本の伝説的エモバンドBluebeardとThere Is A Light That Never Goes OutとKularaのメンバーが集結し結成されたバンド。色々と経歴がすごすぎて説明するのもあれな感じですね。
2012年、ATATAとの共同企画AT ZEROを直前に解散。現在は元AS MEIAS、元NINE DAYS WONDER、BAROONSのメンバーによるOSRUMが始動しているのでそちらに期待してます。
■ELLEGARDEN
やめて叩かないで。ネタで選んだ訳ではなくてエルレの1st Album「Don't Trust Anyone But Us」は最高のエモアルバムですよっていう話です。終盤の「Middle Of Nowhere」「Sliding Door」は特に素晴らしい。初期エルレはThe Get Up Kidsを引き合いに語られていたことも多かったので、やはりこの流れで再評価されるべきではないかと思います。
以上10組。出来るだけ現在も活動してるバンドをセレクトしたかったんですけど、シーン全体に精通してる訳ではないので結構悩みましたね。
解散していますが、和製The Get Up Kidsと呼ばれたLOCAL SOUND STYLEやFABTONE周辺はこの枠に入るのかなとか、eastern youthやClimb The Mindもこの枠に入るならLiaroid Cinemaやbacho辺りの激情ロックもここに入るのかなとかですね。
上で少し触れましたが海外ではCount Your Lucky StarsやTopshelf Recordsなどのレーベルによるエモリバイバルが数年前から盛り上がっていますし、Mineralの来日を来年に控え2015年は国内シーンにとって重要な年になるかもしれませんね楽しみです。