直江兼続って、名前の語呂が良いですよね!別に好きとかそういうのではなく、語呂の良さで頭から離れなくなり、前置きがこれしか思い浮かばなかっただけです!
ならしなくて良いって?
仰る通りですね!


それでは、今回はついに「靴磨きらしい靴磨き」をしていきたいと思います!

この「チャーチ フルメンテナンス」のシリーズをまだご覧で無い方は、最初から読んで頂けると幸いです。
靴磨きの道具編はコチラからどうぞ。

埃落とし、汚れ落とし編はコチラからどうぞ。

保湿編はコチラからどうぞ。

靴クリーム編はコチラからどうぞ。

コバ、底、靴紐の手入れはコチラからどうぞ。


今まで汚れ落としや保湿等の、光らせるという行為をあまりしてきませんでした。
もちろん、今までの作業もより光らせる為の大切な事なので、是非やって下さいね!

で、今回はついに「鏡面磨き」の下地作りをしていきたいと思います!

仕上げとは別なので、下地作りとしての記事を書きます。

まずこちらのチャーチが前回までのものです。

これはこれで良いという人もいるかとおもいますが、私としてはピカピカにしたい他、靴の表情となる爪先を傷付けない様にする為にも施します。



では早速やっていきましょう!
まずはブートブラックのアーティストパレットと山羊ブラシを用意して下さい!

この様に少しだけブラシに付け、、

爪先に円を描きながらグルグルしていきます。

ブラシが抜けやすいのですが、取りながら進めて下さい。
というか、このコロニルの山羊ブラシはぶん投げたいくらいに抜けるので、クソ商品なのかこういう物なのか、どちらにせよ私は大嫌いです。コロンブス×東急ハンズの山羊ブラシの方がまだマシですし、コシもあって磨きやすいですから、私はそちらをオススメ致します。値段も同じですしね。

で、ずっとクルクルしていると曇っていた爪先が徐々に艶めかしくなって来るので、そのままサカサカと磨き続けます。

ペタ付きが無くなったら、次にハイシャインクロスで磨きます。

人差し指に綺麗な面を置きます。



両端を持ち、後側で一回転させます。

この時、指の腹の面に皺が付かない様にして下さい。

巻き方はこれで終わりです。
ちなみに、汚れ落としの時やストッキングによるポリッシュの際も、指の本数が違うだけでこれと同じ巻き方をします。

あまりキツすぎると指が痛くなりますし、なぜか力が入ってしまい、上手く磨けません。逆に緩すぎると磨いている面がウニャウニャして磨きにくいですから、キツすぎず緩すぎずを保って下さい。
しかし、ひねる時はギュッとして下さいね!


そしてハイシャインクロスに水を付けます。

ハンドラップというモダンな物は持っておりませんが、瓶に入れた水に「シュルーー」っとやるのも、また情緒があって良いですよ!必殺仕事人な気分になれます!
え?訳わからないって?…まぁ、やってみれば分かりますよ!

ビチャビチャにならない位に湿らせます。湿らせないでアーティストパレットやらワックスやらを取って爪先に塗ると、クロスの繊維まで付いてしまい、最悪の状況に陥ってしまいます。水を湿らせてから使って下さい。

ワックスと水の丁度良い量をクロス上で調合して使うのですが、この「最初の下地作り」であまり多い量の水(というか丁度良い量でさえも)を使ってやると、まだ防水性に欠けている爪先を水で擦り続ける訳になるのですから、補色した色まで落ちてしまう事があります。

この時だけはアーティストパレット少量と、水を極少量使って磨いて下さい。

色が落ちた場合は、薄く薄くその色のクリームを塗ります。色落ちした部分以外には塗らないで下さいね。

…落ちてしまったら仕方無い事ですが、なるべくこうならない様に心掛けて下さい。
透明感のある艶にするには、なるべく余計な事はせずに完成させる事ですからね。


ハイシャインクロスでクルクルする時は、あまり力を入れずに、弱すぎてもいけませんが「適度」な力でヌトヌトするまで磨いて下さい。素早く、小さな円を描く様に磨き続けます。

ギュッギュと引っ掛かる時はワックスの多すぎ、ビチャビチャとする時は水の多すぎです。その中間になると、独特なニュルニュル感というかヌトヌト感というか…そんなのが感じられます。

アーティストパレットを塗った時の曇りが全て無くなったら次のステップに移ります。


一度では足りなかったら二度やります。
とりあえず山羊ブラシでの下地作りは終わりです。

別に足りている足りていないの区別はありませんが、明らかに革の凹凸がある様でしたらもう一度やって下さいね。


次は指で塗ります。

指にアーティストパレットを少量取り、指の腹に広めてフラットにさせます。

そうしたらまた円を描きながらネルヌルと塗っていきます。力はあまり入れてはなりません。

"爪先全体を塗れたから良いや"
なんて思わないで下さい。
山羊ブラシの時と同様、ずーっと指で円を描き続けます。

すると、ヌルヌルとした感触が徐々にギギュッギギュッとしてくると共に艶が出始めます。

ギギュッとするのは、ワックスが革の凹凸を埋めたよという証拠です。

更にこのギギュッが無くなるまで指で磨きまくります。
最初に指で塗り始めた時よりも、徐々に優しくしていかなければ、繊細になっていく爪先の鏡面が剥がれてしまいますので、最終的には車磨きと同じ要領で磨きます。


一度目はこの位しか光りません。

続けて二度目のワックス指塗りに入るのですが、一度目の時に指でしっかりとワックスの残りが消えるまでやらないと、二度目に入る前にハイシャインクロスに水を湿らせて磨かなければなりません。

指でしっかりと磨き終わったら二度目に移る様にしましょう。


同じ様に二度目のワックス指塗りが終わったら、今度こそハイシャインクロスで山羊ブラシの時と同じ磨き方で磨きます。

二度目が終わった時には、ちゃんと出来ていればある程度テカテカしていると思うのですが、まだ凹凸がある場合には、もう一度試してみて下さい。

それでも凹凸が埋まらない場合には、ブートブラックのハイシャインベースを、指塗りの時と同じ様にやった後ハイシャインクロスで磨き、凹凸が埋まった様ならアーティストパレットをハイシャインクロスに付けて磨いて下さい。とにかくこの下地作りの目的は革の凹凸を埋める事ですので、何がなんでもフラットにして下さい!


…何となく埋まったらアーティストパレットを湿らせたハイシャインクロスに付け、ひたすら磨き続けます。
山羊ブラシの時にやったハイシャインクロスの使い方と同じです。

ヌトヌトの状態を保ちながら磨き続けると、爪先までもがヌトヌトしてきます。

そうしたら、少量のブートブラック ハイシャインコートをハイシャインクロスに付け、全く同じ様に塗り続けます。

するとこの様に革の凹凸がフラットになり、反射してきます!


艶はあるのに透き通っていない場合は、汚れ落としを怠った時や、使ったワックスの色がその靴より薄い(焦げ茶靴に薄茶ワックス等)ものを塗った時です。
靴に合った色のワックスを塗ると、深みのある色艶に仕上がります。
ニュートラルは、素晴らしく透き通った色艶になりますが、深みはそこまで出ません。
もちろん、黒靴にネイビー等を塗るという物はまた別の話になります。

なかなか埋まらない時の理由は、革に水分や油分が足りていないという事もあります。保湿を怠るとここに繋がりますのでお気を付けを。


下地はこの辺で終わりです。

この時点でかなり艶めかしくなっています。しかし、まだ足りないので次回の鏡面磨きの仕上げに繋がります。

という事で今回はこの辺で!
それではまた!


鏡面磨き仕上げ編はコチラからどうぞ。



今回のYouTubeは
Buddy Holly  Oh Boy
バディーホリー  オーボーイ
でございます!
ロックンロールらしいロックンロールを歌い始めたのはエディコクランやバディーホリーなのでは無いかと思います。
ネオロカビリーで有名なブライアン・セッツァー率いるストレイキャッツもカバーしている曲です。
「バンド」の起点となった彼等の、良い意味で安っぽいロックンロールをどうぞ!