思いやりと、洞察力の鋭さに満ちあふれた広場を日々創造してくださって、ほんとうにありがとうございます。コメントはなくても、このやさしい広場に立ち寄って、くつろいで、元気になっていらっしゃる方々は、大勢いらっしゃると思います。
 みなさんの分かち合いがあんまりすばらしくて、ついつい、寡黙な聞き役の日々が長くなってしまいました。
 わたしたちは、どうしても、「聞きたいものだけ聞いて、そうでないものは何度聞いても耳に入らない」(目も同様に、見たいものだけ見ます)という頑固で愚かなところがありますが、そんなわたしたちに、ホーリースピリットは、「今! この言葉をあなたに!」という贈り物をくださいます。ですから、ブログのみなさんのコメントのなかで、どんな拍子に、どんな言葉がすっと心に響くか、予測がつかないのですね。そのときどき、人それぞれ、響く言葉は違って当然です。このブログは、毎日のように、あちこちで響き合って、ほんとに素敵な音色です。無駄な言葉なんて、どこにも、ひとつも、ないのですね。
 それにまた、今日は特に響かなくても、我知らず、心に留まっている言葉もたくさんありますよね。ずっとあとになって、似た言葉を聞いたとき「なんだからなつかしいような」「このこと、わたし、知っていた!」と感じるようなときに、そのことに気づきます。

 さて、みなさんは今、「正直言って、まいったなあレッスン」真っ最中というところではないでしょうか。なにしろ各レッスンの長いこと、長いこと・・・(笑)。レッスンというより、テキストのようですよね。この長さ、まだ続きます。。。
 書斎派/お勉強家にも、“書を捨てて町に出よう”派にも、コースは等しく、腰を落ち着けて言葉を受け取っていくという姿勢を求めることが、このあたりのレッスンで、つくづくとわかってきます。
 飛ばし読みするくらいなら、一段落だけでも、心を鎮めて読むほうがいいと思います。そうでなければ、一読して、
「今日の自分の心に響く言葉」の箇所を、よくしみ込ませる、という方法もいいですね。どんなやり方でも、やっていることは、「抵抗を手放していく」ということ、それだけです。

 話が飛びますが、わたしは、ニューヨークに移住したとき、英語がほとんど読めませんでした。だんだん読めるようになってきたのですが、心理学者が書いた、どうしても読みたい本(コースに出会うより前のことです。マルコムX論です)を見つけたとき、1ページ読むのに、50回くらい辞書を引かなければなりませんでした。それほどまでして英語を読むなどということは初めての経験で、しかも、辞書をひき、その言葉の意味、すなわちその文章の意味がわかるたびに、うわっと泣けてくるというびっくりする経験もしました。そのときのわたしは、それほどまで、その言葉を欲していた、というか、そのとき、ホーリースピリットは、そうやってその言葉をわたしにくださったのだと思います。辞書を引いて泣くなんて、奇妙に聞こえるでしょうが、かけがえのない経験でした。その上、そうやって、小難しく分厚い本を読み通したことで、コースに向き合う筋力も、いつのまにかついていたという、ホーリースピリットの用意周到さに脱帽することにもなったわけです。
 辞書を引かなければ読めない例をあげましたが、コースを読むとき、それが日本語で辞書要らずであるとしても、心が散らかっていると、何も入ってこないし、さっぱりわからない。でも、求める心は、必ず、そこに言葉のきらめきを見つけます。どんなやり方でも、やっていることは、「抵抗を手放していく」ということ、それだけです。コースを読むのは外国語を読むようなもの。一つの言葉が、すっと心に入ってくるとき、どれほど視界が変わるでしょうか。


 わたしの場合を言えば、正直、きらめかない日々も少なくありませんでした。前日のレッスンが消化できない満腹の状態に、焼芋の山を積まれて、さあ食べなさい! と言われているような、げっそりした気分になったこともありました。そうなると、どんな言葉も、自分とかけ離れた抽象、となってしまい、五臓六腑に届かない、という感覚に苛々するということになります。それもすべて、自分でやろう、自分で消化しなきゃ、という罠に陥っていたからですね。
 レッスン135 では、ちょうどそのことを学ぶようになっています。「計画を立てるのはやめなさい」と言っています。自分で頑張らずに、でも、必ず毎日レッスンを開く、ホーリースピリットが届くべきものをちゃんと届けてくれると信頼する、という姿勢を保ちましょう。マイペースで行きましょう。ホーリースピリットが、グッド・タイミングですべてを与えてくれますから。

 ガイドブックを活用してくださって、ありがとうございます。『ガイドブック⑥』も、どうぞよろしくお願いいたします。
  みなさん、お一人お一人に、God bless you!                      香咲弥須子