エコロジーゾンビ 『フォレスト・オブ・ザ・デッド』 | 蝦夷☆オブ・ザ・デッド

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蝦夷の片田舎より分析しない掘り下げない脱力バカレビューをお届け(ホラー多めほぼネタバレ)

主人公弱過ぎ
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<あらすじ>
最近のバイオ技術を駆使し、大量植林をもくろむ多国籍企業。
その方法とは、樹木にGX1134という薬品をを与えると、通常の3倍のスピードで成長するというものである。
樹木の生育速度が速いので、森林伐採しても問題はないと考えたのだ。
ある日、伐採作業を行っていた作業員が負傷した。
作業員は出血からショック状態に陥ったかのように見えた・・・だがしかし、バイオ技術の影響で変異を起こした木の樹液から感染、ゾンビとなって無差別に仲間を食い殺しはじめた!
感染は広まり、ついには作業員だけでなく、森の中で伐採反対のデモを行っていた環境団体のメンバーも次々と感染。
たちまち、森はゾンビだらけとなる。
彷徨う大量のゾンビから命からがら逃げ切る数名。
果たして生きて森から脱出できるのだろうか・・・

<レビュー>
DVDの表紙のキャッチコピーにやられた!(以下転載)

衝撃のエコロジー・ホラー!

「ドーン・オブ・ザ・デッド」「ランド・オブ・ザ・デッド」に続く
『ゾン流』ブームにとどめを刺す、
本格ゾンビ映画の決定版登場!今度の舞台は“森”だ!!

「木、切ルナ!」

切ルナ! 

エコロジーホラー・・・ふーん。
クールなふりしつつ、無視できませんでした。

最近では知能を持ったゾンビが登場するのも普通だし「木、切ルナ!」ってことは、ゾンビがエコロジー運動してるんだきっと!
なんて期待に胸躍らせて毎回毎回裏切られてんじゃないわよ自分。

足場の悪い森の中を逃げ回るのと、カメラが本人視点にちょっと切り替わったりするので、それなりに緊迫感はあります。
ゾンビもちょっと顔が緑(やっぱ、エコだから?)なのが気になりますが、私の好きなノロノロ歩きのスタンダードゾンビでいい味出してます。
生きている人間を求めて「待ってぇー!」と車にしがみつく構図もイイ(斧で頭を殴られあえなく落下してますが)。
落ちた後の「もう!落ちちゃったじゃない!」とでも言いたげな悔しそうな表情もイイです。
森林伐採の作業所が出てくるし、冒頭ではチェーンソーも出てくるので、「これはもしやかなりえげつない破壊シーンがあるのでは・・・」と思ってちょっと身構えたりしていたんですがグロは少なめ。
切ったり殴ったりはありますが、カメラの視点は常に少し外し気味。
ゾンビたちのお食事シーンも控えめです。
ロメロゾンビが平気なら絶対大丈夫。

ヒロインと思われる女性(環境団体のリーダー)も出てきますが、もうちょっとアクの強いキャラクターでも良かったかも知れません。
中途半端に涙もろくて、どう見ても絶対助からないメンバーを泣きながら助けようとしてみたり。かと思えば斧でゾンビの頭を「もうええわ!」ってほどメッタ打ちにしてみたり。
でも、なかなかの奮闘ぶりを見せてくれておりました。
ホラー映画には、
「よく騒ぐ女は絶対に死ぬ」という定義があるような気がするんですが、結局彼女はエンドロールが流れる直前まで生きて映っていたので、騒ぐ割りには異例の生存者だったと思います。
最後にバイオ技術の会社社長が落ち込んで飲んだくれてエンドロールになりますが、物語の中で話が全く発展してない放置箇所があります。
研究所で感染源の樹液の研究をしていた研究者が、過って負傷した手の切り傷からゾンビ化するんですが、そのゾンビの行方が不明。
研究所が街ん中ならそりゃもう増えて増えて大変だと思うんですが。ゾンビが。
そっちも発展させて、森の中も発展させたら、もっとゾンビ人口の多いステキ作品になってくれたかも知れません。
ストーリー的には尻切れとんぼ感がチョッピリ残念ですが、人間のおセンチな部分・・・「ついさっきまで友人や家族だったのに殺せますか?」というところにも結構スポットが当たっていたようで、感情移入ポイントもあり。
続編があっても良さそうなつくりでした。

でもまあ、ことゾンビに関しては泣いてないでとりあえず殴っとけ!と思います。

<超主観的評価>
ストーリー★★ スリル★★ テンポ★★ バカ★ グロ★
総合★★