極わずかの者を除き、
祈りが何をもたらすのか、
未だ誰も知らない。
戦争の真つただ中で泣き叫ぶ者も、
戦争の解説者も、其れを茶の間の退屈テレビで視聴する者も、
最期に出来る事は祈るだけ。
安全な場所にゐる者も、戦の真つただ中にゐる者も、
出来るのは祈るだけ。
何の道具も必要もなく、
金で買ふ必要もない、
其れはあまりにも無力にみへて、
尚、最も有効な方法となる。
あなたが戦場に出向き、ロケツト弾を止める事が出来ないのなら、
やるべき事は祈るだけとなる。
そして祈りを多くの者が小馬鹿にするのなら、
尚其れをするべき。
そして祈る事よりも、更に無価値で無意味な世界は続く、
だが、其処から先は気にかける事はない、
世界が、
すべてが気にかける程度の事となるだらう、
永遠にすべてを気にかける事となる。
他に出来る事がないほど、
すべて、である。