(③~)
借りられた私はソンモくんから
僕じゃだめですか
と、抱きしめられる。
私はやめて!!と突き放す……
それから
私は一週間の出張に出かけました。
ソンモくんに会わなくてすむ…
これで落ち着く…
抱きしめられた温もりはまだひとつ残らず私の体にまとわりついていたけれど…
ソンモくん
ソンモくん
ソンモくん
ソンモくんのことばかり
熱に浮かされたように考えていたけれど…
出張から帰った一週間ぶりの会社。ダメよという気持ちとはうらはらに、目が探してしまう。
愛しいあなたを見たいの…見るくらいはいいよね
でも姿は見えません。
ユナク編集長から
ソンモくんが一週間前から病気で休んでいると聞く。
「昨日からずっと連絡が取れないんだ…」
私はその言葉の
「…取れないんだ」
あたりからもうくるっと振り向いてソンモくんの所にダッシュで向かいました。
…ユナク編集長は
今回もいい仕事をしましたね(^O^)
ソンモくんの家に着くとソンモくんが出てくる。
私は飛びついて抱きついて押し倒す。
ソンモくん大丈夫なの?
私まだ何も伝えてなくて…
あなたがいなくなったりしたら私どうしたらいいか…
後は涙で言葉になりません。
ソンモくんはそっと私の肩に手を添えて、体をゆっくりと起こす。
背中をやさしく撫でながら静かに
自分は大丈夫ということ、お母さんの看病に韓国に帰っていたということ などを話してくれた。
状況の把握ができた分
自分の言ったことが恥ずかしくなって
私は起き上がろうとしたけれど、
ソンモくんから抱き戻されて動けなくなってしまう。
もう一回言ってください。私を真っすぐに見つめてソンモくんが言う。
なんてきれいな瞳…
これももうすぐ私のもの…
って思いましたよね。
絶対思いましたよね。
ソンモくんのことが好き
大好き
次はソンモから…
「葉子さんのことが大好きです」と。
そしておでこにそっと
Kiss…
想いを打ち明けた私は
涙が止まらなくて
ずっとソンモの
胸の中にいました。
ソンモはずっと
あとからあとから流れ落ちてくる私の涙を
そっと拭ってくれていたんです。
(⑤終に続く)