ジヒョクは私とルミの行きつけのバーのオーナー
ジヒョクとは気心の知れた仲でお店に行くと心底ホッとする…
いくら疲れていても
寄って帰るくらい
とってもくつろげるけど
…決してそんなんじゃなかった。
もちろんジヒョクのことはだ~い好きだったけど
…そんなんじゃなかったのに。
私たちがそんなふうになっていくなんて。
いや私がそんなふうになっていくなんて。
ある日いつものように
仕事帰りにルミとジヒョクの店に行くと
ジヒョクの友だちのイケメン小説家のゴニルさんがいた。
ルミとゴニルさんはあっという間に仲良くなって
ジヒョクと私でどう?とかという話になる…
え~~っ?
ジヒョクとなんて
ありえないよ~~って
言ってると
葉子ちゃんなんかかんたんに落とせるって
ジヒョクはなんだか自信あり気。
その昔新歌舞伎町のホストで三年連続NO.1の輝かしい過去を持つことを
私はこの時初めて知った
「勝負しようか」
軽い気持ちで
ジヒョクから持ちかけられたこの話に私は乗ってみることにした。
「相手の唇に先にKissした方が負け」
勝った方が相手のいうことをきくという条件付き
絶対にジヒョクに恋なんてしない
勝ったら弟と妹に何かおごってもらっちゃおう
私がジヒョクの唇にどうしようもなくKissしたくならなければいいんだから大丈夫…
さすが
NO.1ホストのジヒョクはあの手この手で攻めてくる。
それは作戦と思えないほどさり気なくて
そしてくやしいけどちょっぴり私を気持ちよくさせるものばかりだった。
これまでのジヒョクとの間柄だったらされなかったようなこともたくさんされる。
ゲームだから
落とすためには何でもありなカンジになってるから
至近距離で視線がぶつかってジヒョクって格好いい!!と本気で思ってたり…
肩に手を回して耳元で囁かれたり…
ふたりで行ったおしゃれなバーで変な男に絡まれた時は本当に頼もしかった。
大丈夫だった?
ひとりにしちゃってこわかったよね。ごめんね。って…
すごく
ぐっときてしまった
…
『今会ったのに
もう会いたいよ
次はぎゅーっと抱きしめたい』というメールに
『私も会いたくなっちゃった。次はぎゅーっと抱きしめて』と返す。
そして次会ったら
ホントにぎゅーって
したりして
掴んで
離さない
このカンジ
狩られてる?
②に続く☆