(③~)
そんなある日
お店のイベントのマジック対決で負けた私はユナクさんのいう事をなんでもきくことになる。
ユナクさんの願いは
同伴…
ユナクさんが私のために用意してくれたすべては
こんな贅沢をしたらバチがあたりそう…
そう思うくらいに至れり尽くせりで
私はユナクさんとの特別な時間を堪能した。
同伴にしなくても
普通にデートに誘われていても
私は一緒に行っていたかもしれない…
この日の私は
ユナクさんにはお店で少しでも多くのお金を使ってもらうことが目的なんだと自分に何度も言い聞かせなければならないほど揺れていた。
早くお店に連れて行かなければと思う気持ちと
もう少し二人きりでいたいという気持ち
そのはざまでゆらゆらゆれながら、通りかかった神社の縁日の出店を
手を繋いで見て回る。
ユナクさんの隣が幸せすぎてずっとこの穏やかな時間が続けばいいのに。
そう思っていた矢先、私の携帯が鳴った。
お父さんが入院している病院からの容態急変の知らせ…それはまるで幸せの思いの代償のようで
私はすごく動揺する。
そんな様子の私を心配したユナクさんは病院についてきてくれて一緒に病状を聞いて自分の病院転院させたいと言った。
すぐに手術が必要だけど、お金のことで私がためらっているのもわかってくれた上での提案。
君の力になりたい
頼ってほしい
治療は任せて…
ひとりでなんとかできないところまで追い込まれていた私は
ユナクさんの胸の中でわんわん泣いて
お願いしますと
やっと言った。
転院後、担当医になったユナクさんにすべてを委ねる。そうすることで実際私は背負っているものが少し軽くなっていた。
ユナクさんを信じます…
そう言える幸せ
抱きしめ
抱きしめられる
ひとりの男として
ひとりの女として
それはもう
医者としてでもないし
もちろんキャバ嬢としてでもなかった。
この後
ユナクのいとこが
執刀するようになったり
ユナクが入れ込んでる
(ユナクが入れ込んでる≧∇≦≧∇≦)女だって言われたり
金めあてに近づいた女だって言われたり
ユナクがいとこをにらんだり
私は気にしてないからって言ったりする。
いや君を傷つけて許せないって言ったり
落ち着いていたお父さんの容態がまた急変したり
それがユナクさんの処方ミスだという騒ぎが起きたりする…
…
大変なんです。
心配なんです。
⑤に続く☆