(②~)
クリスマスの朝
目を覚ますとユナクさんの姿はすでになく、代わりにメモが置かれていた。
「今夜22時六本木の交差点で待ってる」
今日は何にもないと思ってたのに!!
サプライズで今夜はクリスマスデート!?
私の気持ちは一瞬にしてバラ色になった。
待ち合わせ場所待ち合わせの時間10分前
もうユナクさんの車は停まっていた。
バックミラー越しに私を見つけたみたい。降りて来て助手席のドアを開けてくれる。
急いで乗り込むと、迷いに迷って選んだピンクベージュのワンピースがコートの下でひらりと揺れた。
夜景が最高にキレイな場所…
それだけ聞かされて後はお任せ。もうすべてをユナクさんに委ねて運ばれるがまま。
駐車場で車を降りる時にはアイマスクもつけさせられて、
ユナクさんの手と声以外頼れるものは何もなくなる。
平らな所だから安心して
しばらく坂だからね
次は右に曲がるよ
的確な声かけと
力強いエスコート
ユナクさんは完璧knight☆
エレベーターを降りるとひんやり冷たい風を感じた。
その時初めてユナクさんの手がスルリと離れる。黙ったまま。
冷たい風と闇のただ中で
私は途端に心細くてたまらなくなる。
…
「お待たせ~
もうアイマスクを取ってもいいよ~」
少し遠い場所?
ユナクさんからそう呼ばれてアイマスクを取ると
…
…
そこに広がる光景をしばらく受け入れられずにいた。
バラの花道
ソンジェさん、グァンスさん、ソンモさん、ジヒョクさん、ゴニルさん
事務所のみんなも
道沿い2列にずらりと並んで私を見てる。
その先にはユナクさん。その先にはヘリ(◎o◎)
「葉子~僕の所に来てくれる?」
「はいっ!!」
ユナクさんにつられて私も大きな声で返事をした。
まるでヴァージンロードのようなバラの花道をユナクさんをめざして進んで行くと、みんなが祝福の声をかけてくれる。
さっきまで隣にいたユナクさんなのに
辿り着くと今あなたがこんなに愛しい…
「僕の愛を一生君に捧げると誓うよ」
大事な人たちの前で君に誓いたかったと跪いてユナクさんは言った。
葉子を愛してる
これからもずっと僕といっしょにいてくれますか?
…
「はい」
答えると同時に拍手と歓声に包まれる。
「ありがとう僕には今の君の返事が最高のクリスマスプレゼントだよ」
さあ…
ユナクさんに促されて
ふたりでヘリに乗り込んだ。
④に続く☆