①~
デジカメのくだりNo.1は
ソンモ君のこのセリフ…
いたずらっぽく
私にカメラを向けた後
撮るのをやめてこう言った。
「カメラのファインダーにだって見せたくないよ…
葉子のそんなかわいい顔」
耳を甘噛みされて
抱きしめられて
甘いソンモ君との
甘い甘い夜は
静かに熱く更けていった…
イタリア二日目の朝早く
シチリア島へのフェリーに乗り込む。
海は日射しを受けてキラキラと光り…
認めるみたいに
なぐさめるみたいに
許すみたいに
私たちを祝福してくれた。
島に来た目的は古城のホテルに泊まること。
限定6名のプレミアムな夜をお城で過ごす。
ミステリードラマの謎解きのシーンのように談話室に集められたのは、
老夫婦、日本人カップル、それに私たち+支配人
この日の古城のオールキャストは計7名
夜のパーティーのことは知らなくて、衣装は支配人さんに借りる。
…レースが幾重にも重なったペチコートとコルセットに戸惑って四苦八苦してると見かねたソンモ君が手伝ってくれた。
ガーターベルトのストッキングも跪いて履かせてくれちゃう(*^^*)
手伝ってくれた時のソンモ君を何度も思い出しながら
隣のソンモ君にもドキドキしながら
どこか上の空でパーティー会場に向かっていると
気づいたらひとりぼっちになってた。
「どうかされましたかお嬢さん」
廊下で私に声をかけて来たのは身なりのいい青年
きれいな顔…
でも見たことない人
パーティーなんかに行かないで僕と語らいましょうと…突然手の甲にKissされた。
手も唇も氷のように冷たい。
「私、恋人のところに戻らないと」
恋人という言葉に反応して青年の表情が歪み
ぽとりと掴んだ手を離す…
「葉子!!」
ソンモ君が現れると同時に青年の姿は消えてしまった。
美しい青年の話を聞いてソンモ君は僕も会いたいと言う。
「ビシッと文句を言っておかないと」
「手の甲と言っても僕だけの葉子にKissするなんて許さない」
って怒ってる。
もう僕の側から離れちゃだめだよ~って
腕をぎゅっと抱えて
しっかり釘をさされるのもああ楽し…
やっとパーティー会場に着くと
そこにはもう誰も居なかった…
③に続く☆
今日の寝る前の一曲は
♪「Romance」
大好き☆