②~
それに…
それに?
こういう素敵な女性を僕の色に染めてみたいと思って…
聞き取れないほどの早口でユナクさんは続けた。
そう言っておいて
私に届けておいて
ユナクさんは
今のは忘れてなんて言う…
どういう意味だったんだろう?
そんなこんなで
私たちの距離はどんどん近づいて行った。
私ができるとユナクさんは本当にうれしそうにしてくれたから
どんどんおしゃれのスキルは上達していった。
会社であったことも聞いてもらうし、
実際ユナクさんはうんうんと頷きながら何でも聞いてくれた。
私は私で会社にいても、これ後でユナクさんに聞いてもらおうっていつも思ってるし。
どこにいても結局四六時中、私はユナクさんのことを考えるようになっていた。
レッスンでは相変わらずユナクさんは私に触りっぱなし…
中でもネイル&ハンドマッサージは
思い出してはお腹いっぱいになるほどのクオリティで…
そうやってユナクさんは私の心も感覚も支配していった。
そんなある日のサロン
「髪を切ろうと思うんです」と
私はユナクさんに相談する。
「先輩のこと、引きずってるの?」って
…あれ?ユナクさん?ちょっと怒ってる?
そう思ってると
「もう少し伸ばしたら?」と私の髪にやさしく触れたりもする。
見た目は怒ってるのに
言葉はやさしい…
視覚と聴覚の情報が違っていて混乱してると
ソンジェさんキャーとジヒョクさんが
「ユナク兄さん、ショートが大好きなのに反対するなんてめずらしいね~」
って突然部屋に入ってくきた。
グァンスさんとソンモさんとゴニルさんも入ってきて…
私とユナクさんを交互に見比べて
「ふうん、そうか~なるほどね」
なんて言ってる。
オメ~らばかかと言ったとか言わないとか
早く仕事に戻りなさいと
みんなを追い出してるユナクさんはなんだかかわいかった。
いつかユナクさん好みの髪型になれたらいいな…
鏡の中で目があって見つめ合う。
レッスンはあと少し
寂しいな…そう思っていると
「もしよかったらだけど、これからデートしない?」
ユナクさんは目をそらしてそう言った。
突然の言葉に驚きながらも
それは思えば待ちに待ってたものでもあって
ユナクさんからダメかなあって言われて慌てて私は首を振った。
よかった…
似合う服を見立ててあげたいって思ってたんだ…
もうすぐレッスンが終わるからね…
④に続く☆