トータルビューティーサロンSUPER NOVAの中はお城のよう…
いろんな面で気後れしてるとジヒョクと名乗る男性はニッコリ微笑んでモニターの説明を始めた。
ここに通う覚悟はできてなかったけど、
今日試してみて満足できなかったらやめてもいいと言われて…
ジヒョクさんの熱意に絆されて…
鏡の前に座る。
ローション状のクレンジングで浸したコットンが
まぶたの上ですうっと滑っていくやさしくやさしく。
手際よくメイクを落としながらジヒョクさんはクレンジングのコツを教えてくれた。
「肌が喜ぶ」…なんてこと思ったことなかったな。
こんなに丁寧にスキンケアされてきっと肌も喜んでる…
鏡の中で行われていることはまだどこかひとごとのよう。
ジヒョクさんは私の様子を絶えず気にかけてくれていた。
何度も目が合ったのがその証拠。
一生懸命な顔と
押し付けがましくない柔らかな微笑み
その微笑みのまま
「目を閉じてて」
と言われる。
メイクの行程に入ってからもジヒョクさんの作業はひとつひとつがとても丁寧でやさしい…
言われたとおり目を瞑っていてもそれは感触から充分に伝わってきた。
「少し口を開いてくれる?」
仕上げの口紅…?
はみ出したグロスを指で拭った後すぐに
少し離れた気配…
いよいよ目を開けていいと許しが出る。
鏡の中には自分の知らない自分がいた…
声も出ない私の様子に満足したように
ジヒョクさんはほらね~と微笑む。
「ダイヤモンドの原石」
モニターをすすめた理由を聞いた時にジヒョクさんは私のことをそう言った。
社交辞令だ誰にもきっと同じこと言うんだとどこか疑ってたけど
私をキレイにしてくれているジヒョクさんの様子を見ていると
どうしてもそうとは思えなくなってきて
私はモニターになってすべてをジヒョクさんに任せることにした。
それからサロンに通う日々が始まる…
レッスンはスキンケアとかメイクとかだけじゃなく、「免疫テスト」とかもされちゃう。
ジヒョクさんがすごく接近して真っ赤になってバクバクしてると
やっぱりそうだ~って
葉子ちゃん男になれてないでしょ~って
ジヒョクさんのプール付き高級マンションで
男性に慣れるレッスンをされたりもする。
免疫レッスンはスパルタで
情け容赦ないんです…
②に続く☆