⑦私の彼は超新星ソンジェ☆トライアングルラブ | S.E.C.R.E.T超新星☆アリスタのブログ

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超新星大好き‼ソンジェ寄り寄りのオールペン、アリスタです。
「私の彼は超新星」のイベントストーリーを小説風にアレンジして記事にまとめてます♪☆ゲーストーリーに基本忠実に…いいカンジに盛ったり妄想が渦巻いたり、アリスタバージョンでお届けしてます\(^o^)/

⑥~

ミーティングが終わるともう外は真っ暗だった。

朝のことを遠い昔のことのように思い出す…出勤するとグァンスさんが部屋で待っていた。

そして、告白。

それからの長い一日…

その終わりに私は先輩から信じられない話を聞かされる。

会議室を出たところで呼び止められて

ソンジェさんの香港への転勤の話って本当なの?と…。

頭の中が真っ白のまま

ふらふらと部屋に戻ると一日中不機嫌だったソンジェさんが待っていた。

遅かったね。待ちくたびれたよ。

そう言って側に来るから…

不機嫌でも大好きだから…

本当かどうかもわからないのに涙が出て来た。

わからないけど遠くに行ってしまうかもしれないと思うだけでどうしようもなく悲しくなって

あわててあなたに背を向けて鞄に荷物をしまう。

「待ってたんですか?何か…何か話があるとか?」

「おめでとうって…言おうと思って」

「えっ?」

「好きな人からの告白…」

「聞いてたんですか?」

その質問には答えずに、ソンジェさんは自分の言ったとおりだったでしょと言って笑った。

仕事と恋の距離は保った方が上手く行くよと…上手く行ってよかったね。うれしいよと。

「それは違います。強引に引き込まれたからあなたの秘書になったわけじゃありません」

「葉子ちゃん…」

ああ、もうぐしょぐしょ…
あなたは驚いてるようにも見えるし
すごくすごく悲しんでるようにも見える…

「私から絶対的な信頼の心地よさを教えられるかもしれないって言いましたよね。
だからあなたの秘書になりました。」

「……」

ソンジェさんが何も言わないのがめずらしくて悲しくて、今一番聞きたいことを切り出す。

「大事なことを…転勤のことを
香港への転勤のことを直接聞きたかったです。」


一瞬大きく見開かれた目が
「大事なことだから話せなかったんだよ」

そう言い終わる頃には
愛おしそうに私を見つめた。


「専属コンサルタントとして来た時からわかってたことだったんだけどね…」

ソンジェさんは私に背を向けて自分の机の後ろの窓から外を見た。

ソンジェさん越しの灯りたち…
私がいつも見ていた景色…


「香港なんかに行きたくなくなっちゃったんだよね。君と一緒にいる時間が楽しかったから」


声が震えてる。
私はついにしゃくり上げて…
後から後から涙が頬を伝った。


「泣かないでよ。俺がいなくなっても…
君にはグァンスがいるでしょ」


「断りました。」


「えっ?」


君はうれしいって言ったよね…すぐに答えも言わなかったよね…と
振り向いたソンジェさんはまた私の側に来た。

俺の勘違いだったの?って額に手を当てて。上を向いて。首を傾げて。


「グァンスさんに好きな人がいますって言いました。」


あの時…

名古屋のふたりきりのスカイラウンジで
好きだと言えていたら。
そう思いながらも…あの時は言えなかった大切な言葉を大切な人に伝える。



「ソンジェさんが好きです。」



額に当てていた手を下ろして
ソンジェさんがふわりと私を包んだ。


「…ありがとう」


大好きな人の胸の中にいたのは一瞬の出来事のよう…
すぐにそっと体を離してやさしく私を見下ろした。


それからのやり取りは
一緒に香港に来る?とか
それは秘書としてですか?とか
秘書としてもひとりの人間としてもとか…

秘書として自信がなくて考えさせてと私は答えた。


「…わかった」


香港へ行くのはもうちょっと先だからと
ソンジェさんはそれ以上何も私に求めなかった。




それが


ソンジェさんの思いやりと知るのは
次の週の月曜日…


空っぽの部屋を見た時…



私はグァンス社長から手紙を受け取ります…







優秀な秘書ちゃんへ



これを君が読んでるってことは、俺は空港のラウンジで優雅にお茶してる頃かな?

部屋が空っぽになってて、驚いたでしょ?

何も言わないままこんなことして、きっと葉子ちゃんは怒ってるだろうなぁ。

それから、泣いちゃったりなんかして。



言っておくけど、香港に君を誘ったのは本気だよ?

一時の気まぐれとか、ましてや勢いで言った訳でもない。

君が香港行きを考えてくれたこと、うれしかった。

でも同時に、すごく迷ってることも分かった。

君は何においてもひたむきで一生懸命だから。

きっと今いる環境の中で、成長したいと思ってる。

それが分かったから、答えを求めるのはやめにした。

俺自身、今以上に成長した君の姿を見てみたい。

そう思ったから、1人で香港に行くことにしたんだ。



だから頑張れ。

俺も頑張る。

短い間だけだったけど、君が秘書でいてくれて幸せだったよ。

葉子ちゃんに出会えてよかった。

待っててくれ、なんて言葉で縛るのは嫌だから。

自分に自信持って、ステキな恋をしてください。

本気の恋愛をできないと思っていなかった俺を変えてくれた君なら…

絶対、幸せな恋に出会えるよ。



感謝のシルシとして…

よかったら、おひとつどうぞ?


                                 ソンジェ





封筒を傾けて
手のひらで受け取る。

コロンとひとつ
赤いキャンディ…



あの日

あなたが

私にくれた

いちごのキャンディ…




⑧に続く



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