おお~ぎりぎり(O_O)
今日はゴニルのBirthday\(^o^)/
私たちの大切なゴニル~
お誕生日おめでとう‼︎‼︎
大好きなゴニルの笑顔が
もっと笑顔になるように♪
大好きなゴニルの今日が
大好きなゴニルの今日が
もっと輝くように♪
いつもどこにいても
応援してるからね!
そんなゴニルのBirthdayに送る
オリジナルショートストーリー…
よかったらどうぞm(_ _)m
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
長い前髪で半分隠された俯く横顔を
ボンヤリと見つめる。
キッチン兼リビング兼ベッドルームに降り注ぐ陽射し
カチャカチャと食器を並べる音
そのすべてが心地よくて
毛布を目の高さまで上げる。
再びトロンとまどろむ。
でももう起きなきゃ…
私は今日はおやすみだけど…
きっとゴニルくんは私に気づくと
「あっ、おはようございます。
葉子さん」って。
言うんだろうな…
…
出会いは夏、近所の公園だった。
黒のニット帽の大きな人が駐車場の隅っこで疼くまっていた。
赤いTシャツの背中が小刻みに震えている…ように見えた。
なんだか気になって近づく。
覗き込む。
その人が急に振り向く。
顔が近すぎてふたりで思わず「わあ‼︎」って言う…
それがゴニルくんだった。
あっすみません。具合が悪いのかな?と思って…とか。初対面なのにするする話せた。
同時に足元にちょこんと座る犬もすぐに目に入る。
この子が何か踏んじゃって…って。
ゴニルくんは一生懸命犬の足の裏を木の葉で拭いてたっけ。
私は持っていた濡れティッシュを渡した。
恐縮しながらも濡れティッシュを何枚も何枚も使いながらゴニルくんはまるで子どもに話しかけるみたいに「ああ~ワッパ何踏んじゃったの?」って言いながら、丁寧に丁寧に拭いてあげてワッパくんの足の裏をきれいにした。
じっと見てるとなんかこっちがクラクラして来ちゃって…
私はこのまま駐車場の隅っこで、初めて会った人に介抱されることになる。
暑さと日差しに感謝しなきゃ…って
つきあい始めて何度も何度も
ゴニルくんは言った。
あっ、それから何か踏んだワッパにも‼︎って必ず付け加えて…
何か踏んだワッパと濡れティッシュと暑さと日差しが私たちを出会わせて
絵と音楽と料理が私たちを強く急速に結びつけた。
ゴニルくんの手料理はあまりおいしくなかったけど、公園デートにお弁当を持って来るようになって。
時には、わあ、これおいしい!って驚く私に
「これは母が作ったものですよ」って笑って言った。
こうして一食分を自分で用意することに意味があるんです。
後片付けまでが料理なんです。
そう真剣な眼差しで見つめられるとホントにそうなんだ…って思えた。
お互いのお気に入りの曲をゴニルくんこだわりのイヤホンで頬を寄せ合って聴いたりもした。
ゴニルくんはアクリル絵の具派…
私は油絵派…
ふたりで画材店で絵の具を選んで
お互いを描きあいこして
そんなんじゃないよ~って言ったり、そんなにかっこいいですかあ?って言われたり…
私はとにかく毎日が楽しくて楽しくて仕方がなかった。
そしてこうして極々自然に
ゴニルくんの部屋で朝を迎えるようにもなった。
ゴニルくんは最初から
「葉子さん」って私を呼ぶ…
今もずっとそう…
「あっ、起こしちゃった
葉子さん、おはようございます」
「おはよう、ゴニルくん」
ゴニルくんは食器を並べる手を止めてこちらに来てベッドに座る。私は膝に頭を乗せる。
額と頬を撫でられて
前髪をワイルドにくしゃくしゃ~っとされて。
「これ、着てくださいね。風邪引いちゃうから」
そう言って、ゴニルくんはTシャツを私に渡すと、わあ~!って言いながらお鍋の火を止めにキッチンへと戻った。
ゴニルくんの大きくて白いTシャツを素肌に滑らせる。
柔軟剤とゴニルくんの香りと…
甘さ対決だったらゴニルくんの勝ちだな…なんて思いながら
顔を出す前に、Tシャツに潜ったまま
ゴニルくんの香りを体いっぱいに吸い込んだ。
「アレ?何してるの?葉子さん…」
時々敬語じゃなくなるのが、一晩中くっついた後の朝のゴニルくんのクセ…
いつものふたりの朝は
ゴニルくん作の不思議な朝ごはんと
敬語とタメ語混じりのゴニルくんのおしゃべりと。
そしてそそくさと…でもキチンとオシャレしてゴニルくんは仕事へと向かう。
「後片付けまでが料理なんだけど…
ごめんね。このまま行くね」
ゴニルくんにくっついて玄関へ…
くっついたまま
背伸びする。
あなたに届く。
いつもの儀式は
今日もあたたかくて
柔らかくて
しあわせすぎて好きすぎて
パタリとドアが閉まった後に
涙がちょっぴり出てしまった。
明日はふたりともお休み…
ゴニルくんの誕生日…
2回目の公園デートの夜の居酒屋で、期限付きだけどつきあってくれませんか?って告白された。
国のきまりで年明けから2年間は帰らなきゃいけないと。
ゴニルくんは思ったよりも年下だったし、今が楽しければいいかな?って軽い気持ちでつきあい始めたんだった…
「最初で最後の、ふたりで迎える僕のバースデー」
そんな風にゴニルくんはこの頃よく最初で最後の…って言う。
そんなことない…最後じゃないよって…
私はもう言わない。
当たり前だから。
「明日はずっとずっとくっついていたい。くっつくだけの日にしたい。」
最初で最後のふたりで過ごせるバースデーだから…っていうゴニルくんの願いに備えて
今夜はたくさんたくさんふたりで食べる予定。
密かに覚えたゴニルくんの国の料理を一日かけてたくさん用意しよう。
ゴニルくんの国の言葉で手紙も書いて…
そこには大きくて太くてとびきりかわいい文字で
『今は私たちの前半戦\(^o^)/』
って一目でわかるように書いておこう。
日付けが変わったらゴニルくんの国の言葉で「おめでとう」って伝えて、ゴニルくんの国の言葉でおしゃべりしよう。
最後のバースデーっていくらあなたが言っても平気。
そんなことないよってもう言葉では言わない。
でも心と体でしっかり伝えたいな。
私たちは変わらず愛し合って
待って
待って
会えない日々を数えながら
思い出して
待って
そしてまた愛し合うっていうこと。
それは当たり前だということ。
言うまでもないってこと。
だから…
一旦離れるその日には
別れ際にそっと口付けて囁いてほしいな
「僕を待っててください」って。
END
今日の寝る前の一曲は
♪「MY LOVE SONG」
大好き‼︎