ラリーというスポーツを精一杯楽しみたいのです

ラリーというスポーツを精一杯楽しみたいのです

ラリーを始めてみたい人の道しるべになれば幸いです。

20年来の夢の実現!「日本一速いオヤジを目指す」MR-Sでラリーカーを作って全日本ラリーに挑戦!
応援よろしくお願いします。

モータースポーツで勝つことは簡単ではありません。

若い人達が競い合って、高め合って頂点を目指す姿に情熱を揺り起される思いでした。

輝いているなぁ。

僕にもそんな頃が有ったろうか?

 

子供が小学生だった頃に、運動会の綱引きで勝ったチームを称え

 1位、〇〇チーム!バンザーイ!!

 2位、△△チーム!惜しかったー頑張りました!

 3位(最下位)□□チーム!よく頑張った!

と、言うのがあった。

まあ良い。(保護者から苦情が出ない様に当り障り無くしているんだなぁ、と思った)

でも、本当は負けたら悔しがるのが良いんだと思う。教育上も。

 

負けた時、リタイヤした時、表彰式では勝者を称えるのが礼儀。

でも、帰って一人に成った時とか、誰からも見られない所で悔しくて涙を流した。

リタイヤした時には声を出して泣いたこともある。

そのくらい本気で勝負をしていれば、ちゃんと気持ちをリセットして次に挑める。

そして、人前で涙が出ちゃったのは勝った時。

 

生活のほぼ全てを勝つ為につぎ込んで、周りの人にも協力してもらって、仕事も沢山して稼いでタイヤ買って

寝る間も惜しんで練習して・・・・

ようやく掴んだ「1位」!!

リザルトを見て飛び上がって喜んで、コドライバーを呼びに行って

「優勝してる!優勝してるよーっ!」とハイテンションで喜んでいると、同じラリーを走ったクルーたちが

「おめでとう」「良かったね」と声を掛けてくれた。

「ありがとう!」「ありがとう!」と言いながら、「勝ったんだ・・」と実感し始める。

 

表彰台の真ん中に立ち、あらためて皆さんを見渡して

サービスクルーやずっと世話してくれた人達と目が合った時に

ジワーってこみ上げきて恥ずかしながら涙が出てしまった。

 

こんな経験は、人生の内でそんなに何度も有る事じゃ無い。

だから勝った時は精一杯喜びを表現して、しっかりと噛みしめる。

 

負けた時は、勝った人の大袈裟に喜ぶ姿を見て

「スゲー羨ましい!!」「次こそは!!」

としっかりと悔しがる事が大切なんだ。

 

誰が言い始めたのか「負けた人の事を考えて、大袈裟に喜ぶな」みたいな話を時々耳にする。

そんなのがあるか!勝ったら大袈裟に喜びなさい!

人は競争して成長するんだ。負ける人が大勢いて、勝つ人が居るんだ。当たり前なんだ。

勝った人が、メチャンコ嬉しそうだから憧れるんだ。

「俺も、あそこに立ちたい!勝ちたいんだ!!」って。

 

「負けるもんか!勝つまでやめない!」

そういう心持ちで勝負に挑む者が、本当に心から勝利を喜べる。

 

ところで、

2023年チャンピオン取ったクルー、おめでとう!!

僕が使っているクラッチのディスクは純正互換品です。

クラッチカバーはTRDの強化、フライホイールはTRDの軽量版を使っています。

クラッチディスク EXEDY TYD035U  ・・・5,000円位

クラッチカバー TRD 31210-AE100  ・・・25,000円位

フライホイール TRD 13405-TF210 ・・・不明(生産中止)

「140ps程度しかない車に強力なクラッチは必要ありません。」

ラリーを何回も戦って、それなりに成績も残してそれから5年以上も走ってるけど問題無いので。

 

いまのディスクを使うように成ったのには、レースカーやチューニングカーを長年手掛けている小山スピードさんの助言が有りました。

ターボや大排気量で大きなトルクを発生するならいざ知らず、ラリーでは摩材系フェーシングのディスクが良いよ。

軽量な車両ではメタルクラッチは要らない。

 (この話での摩材系=オルガニック素材ベースの摩擦材を使用したもの、触れたその場から滑り抵抗が高い)

それまでずっとメタルクラッチを使用してきた僕には衝撃的な言葉でした。

そして、数万円の部品代を覚悟していた僕の財布から出たのはたったの5,000円。

まぁ、レリーズベアリングも同時交換とか、工賃は別(自宅の庭でセルフ交換なのでタダ)ですが。

(お庭で青空見上げながらクラッチ交換・・疲れる・・)

 

なぜ摩材系のクラッチディスクが良いのか?

・クラッチディスクがフライホイールとクラッチカバーに挟まれ触れた瞬間から駆動力が発生する

 イメージは紙やすりを金属に押し付けるとギュッと押すまでも無く最初から抵抗ある感じ、ただし大きな力には耐えられない。

・メタルディスクはフライホイールとクラッチカバーに挟まれると、まずは滑って、ある圧力を越えるとミクロに表面が溶けて密着し強力なロック力を発生する。

 一度貼り付けば挟み込み圧力を緩めなければ簡単には滑らないし、大きな力に耐える。

 

まとめると

・摩材系クラッチは触れた瞬間から滑りながらも駆動を発生し駆動が掛かっていく

・メタルクラッチは短い時間足で言うと「滑ってからロックする」

 

重い車や、ハイパワー車+ハイグリップタイヤではメタルクラッチは必須だが、MR-Sのような軽くてパワーが少ない車では摩材系のクラッチディスクが合っている。

ラリーでは1本のSSで100くらいのコーナーがあるとして、クラッチを繋ぐ操作は1コーナーあたり2回として200回のクラッチミートの瞬間が訪れる。言うまでも無く「滑ってからロックする」よりも「触れた瞬間から駆動」の方がタイムロスが少ない。

0.1秒/回としても20秒程度のタイム優位性が生まれる。

 

僕は、ヴィッツの時もMR-Sでも基本ノーマル系のクラッチでラリーを戦っています。

 

ところで、ディスクの摩擦材以外の所でレーシングクラッチのメリットは無いの?

いや、しっかりとメリットあります!

カバー、ディスク、フライホイールキットなど、とても軽量に作られていたり、剛性が高いカバーに成っていたり、フィーリングやエンジンレスポンスを大きく向上させるものもあります。

自分の車の特性と、走らせるステージに合わせて選ぶと良いですね。

(単行本購入リンクは本記事の下の方にあります)

 

公道ウルフの第10巻が発売されました。

表紙に戦う車のコクピットが描かれていたので紹介。

全日本ラリーで戦う為に、無駄なものを全て外して操作系をハンドル周りに集められています。

競技で戦う車は引き算が基本。

速く走る為に必要なもの以外は排除していく。

カーペットはもちろん、ダッシュポケットもオーディオも無い

 

さて、公道ウルフは箱根グランプリの予選が終わり、レースに突入していきます。

どんどん面白くなっていく!

第10巻では、MR-Sの走りシーンが多く描かれていて見ごたえ抜群。

コースアウトしかけるシーンは、ラリーでもちょっとイレギュラーがあると出くわすような場面

走行機能を確認しながらタイムロスを抑えつつ・・・

 

是非、買って読んで下さいね

 

僕は「野口先生と公道ウルフ」を応援しています。

過去ブログのリンク ↓

 

 

モータースポーツで活躍する車は、ほぼ全てLSDが入っている

LSDとは何か?

 Limited       = リミテッド(制限する)

 Slip          = スリップ(滑り)

 Differential Gear = ディファレンシャルギア(差動装置)

よって、LSDを翻訳すると = 差動制限装置 となります。

 

このくらいはネットで調べれば出てくるんだけど

具体的にどんな効果でドライビングに影響は?タイム縮まるの?

と言った所が本当の知りたいところなんだと思います。

 

いわゆるノーマルデフ(メーカーラインオフのデファレンシャルギア)にはいくつか種類があります

 

 ・オープンデフ

  メリット - 差動制限の無いデフで、内輪差を吸収しながらスムーズなコーナリングを可能にします

  デメリット- コーナリング時に内輪の荷重が減りスリップすると空転して駆動力が逃げます

 

 ・トルセン(トルクセンシング)デフ、ヘリカルデフ含む

  メリット - コーナリング時、内輪荷重が減った時にスリップを抑えて外側のタイヤに駆動を伝えます

         トルク感応型なので差動が出てトルクが掛かるシチュエーションで制限が効きます

         効きがマイルドで運転上違和感が少ない

  デメリット-構造上ある程度のスリップが出てから効いてくるので駆動ロスがある

 

そして、モータースポーツで良く使われる機械式LSDとは?

ディファレンシャルギアの中にクラッチ板が付いていて、駆動力を掛けた時にクラッチ板を

押し付けて左右輪をロックさせる機構に成っている。

この中で、1WAY=駆動力オンの時だけ左右輪ロックさせる

     1.5WAY=駆動力オン時に左右輪ロックさせる、

             駆動力マイナス(エンジンブレーキ状態)の時は少し左右輪ロックさせる

       2WAY=駆動力オンも駆動力マイナスの時も左右輪ロックさせる

 

という事は駆動力がオンにもオフにもなっていないパーシャルなコーナリング時には

LSD付きもオープンデフも差が無い事を示しています。

パーシャルの時でも効かせるにはイニシャルトルクを調整する事で掛けられますが、分解して調整する必要がある。これは味付けの部分でアクセルの動きにどのように反応させるか?の調整で各ショップにノウハウがあるみたいです。

 

ちなみに、プライベーターの私は、ミッションオイルの粘度やグレードを変える事で調整もしてみました。

オイルで結構変わります。オイルグレード落として粘度を下げるとソリッドに効き、トップグレードで油膜維持の方向にするとマイルドになって来ます。

ただ、MR-Sではマイルドな反応が良いと思います。ソリッドに反応させると駆動が掛かる前にスリップが始まってしまう感じでアクセルコントロールが難しくなりました。

 

さて、主題ですが

「LSD:リミテッドスリップデフ付けると速くなるのか?」

スリップしていない状況でコーナリングするにはLSDは抵抗に成るだけなので

結果=遅くなります!!

えッ??そんな馬鹿な??

 

LSD付けたら、左右輪の差動制限を活かしてアクセルオンでトラクションを掛け続ける走り方にすると良いです。

左右輪のロック率が上がる=内輪がスリップする

ですので、コーナリング限界速度が下がります。

でもスリップしながらもアクセルオン(トラクションオン)を続ける事で、オープンデフで出来なかったアクセルオンのままステアリングでスリップ角を調整してコーナーから立ち上がる事が出来るようになります。

これによりコーナーの脱出速度を上げる事ができて、ストレートの最終到達速度が高くなるのでタイムをあげられるようになる。

ですので

「LSDを付けて、それに合わせた走り方をすると速く走れます」

という事かな。

 

MR-Sでは標準がオープンデフ、メーカーオプション選択でヘリカルLSDを選択できました

 

サーキットやワインディングでタイムを出すのに効果的なのは・・・

内輪が浮かない(荷重が抜けない)範囲で走るならオープンデフが最もロス少なく速い

スリップさせないならアクセルオンでもオフでもパーシャル(オンとオフの中間)でも

タイヤのグリップ力の限界域を使えて、スムーズで速く走れる。

そうは言っても、速く走る事を追求していくとタイヤのグリップ限界を超えてスリップが起きる。

スリップするから速度落としてグリップするまで待つ。もしくはステアリングをアウト側に少し戻してコーナリング半径を少し広げる事によってスリップを抑える。

と、なるのですがこれがなかなかに「悔しい!」

 

LSDの効果はアクセルオン(トラクションオン」している限り、加速方向に力を掛け続ける事ができるのでグリップ限界を越えてもオープンデフよりは効果的に前に進めやすい。

この程度の効果しか無いのですが、気持ち的には「ロスなく立て直せた。速い!」

このちょっとした効果がコーナリング毎に起きるとラリーで100コーナーあると0.2秒程度のタイム短縮でも20秒の差を付けたぶっちぎりの展開に持って行けるのですね。

 

ジムカーナでは特殊なシチュエーションで、パイロンなどスーパータイトターンを小さく回るとタイム短縮が大きいのでイニシャルトルクをパンパンに張ってLSDをギチギチに効かせたりして、それがタイムを詰めるカギに成ったりしますが、通常のサーキットやワインディングではイニシャルトルクは低めで、アクセルオン・オフに対してマイルドに効くのが走り易くて結果的に速く走れる。と思います。

 

ミッションを降ろして取付するので、部品代だけでなく工賃も結構掛かるモディファイですので良く考えて選択できると良いですね。