話が進むにつれて、タイトルが凄く効いてくる話だった
ずっと結衣子は何枚も積み重なった布団でも感じ取れる豆の違和感を抱きながら生きていた
その豆の存在が明確になっても、おとぎ話のお姫様のように幸せにはなれず深い疑問にかられる
『本ものって何ですか』
『本ものって何ですか』
これは結衣子以外の家族も自分自身に問うことはあったのだろうか
きっとあったと思う
そして、それぞれどんな答えを出してこのようなことになったのだろうか
失踪前の万佑子が広恵の話をすぐに信じ、広恵や奈美子とそして遥と過ごすことを受け入れその生活をよく続けていたな、という理解しがたい部分は、案外子どもってそうなのかな、そうなってしまうのかな、と思わなくも感じさせる流れは掴めた
私は本当の万佑子の方が理解しがたいかもしれない
度胸ありすぎでしょ!!
ここが本当の自分の居場所、疑われているのを感じていたからこそ証明したい!と強く思えたのだろうか、相応しい言葉かはわからないがとんだ子どもだ
やっぱりどうしても思ってしまうことは、一番家の中で結衣子が万佑子を疑ってたのはみんな知ってるはず、結衣子にこそ本当のことを話し「あなたの本当のお姉さんはこの万佑子ちゃんなのよ」って説明しなくてはならなかったのではないか
何故両親は黙っていた、いや隠し通そうとしたのか、結衣子を子ども扱いしすぎたのか
まぁだからこそのストーリー展開なわけなんだけれども
お母さんも、万佑子がいなくなり行動がおかしくなっていくほど大きな悲しみを背負って、そして実は8年暮らしていた娘だと思っていたのは我が子ではなかったとの事実をぶつけられ、相当処理出来ないことだったのではないか、しかも誘拐の動機も動機だし
これはお母さん目線での話も書いて欲しいな、と思った
不審者探しや猫探しあたりは深くいらないので、万佑子が見つかり岸田広恵が現れてからの話をメインにしたスピンオフ的なの書いてくれないかな〜
それほど広がる話じゃないのかなw