クライマックスに間に合えば 1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。



こんにちは、雪乃です。

前記事で言及しておりました、更新のタイミングをカンペキに逸してしまった夏の妄想のお話です。


ということで、テーマは「夏」の予定でしたが急遽変更して、「夏を振り返ろう」です(^_^;)


タイトルは、またまたぷちパクリでごめんなさい(^◇^;)
(わかる方いらっしゃるかな…ちょっと昔のです)


書き出しのところ(今日の更新分くらいかなあ)だけ、マジメな感じで書いた風を装ってます(笑)






んでは♪( ´▽`)
















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Side O





ニノん家のベランダから見える花火大会がある。

一緒に見ようと約束していたから、仕事が終わってニノん家に急いで向かった。

途中で、せっかくだからビール飲みながら見ようと、缶ビールと焼きとりなんかを買い込んだ。

玄関まで出迎えてくれたニノに、買ったものを渡して部屋へ上がる。


「おかえり。あ、こんなに買ったんだ」


「多かった?」


「いや…俺も買っちゃったから」


照れくさそうにつぶやきながら、彼はリビングのテーブルの上をちらっと見やった。

並んでるおつまみが、ニノの珍しくはしゃいだ気分を表してるみたいで嬉しくなる。


「もうすぐだよ」


時計を見たニノが、いくつかのおつまみと缶ビールを持ってベランダへ出た。置いてある小さなテーブルにそれらを広げて、俺を手招きする。

ベランダに出ると、むわっとした熱気に包まれた。

と、夜空の一角が明るくなり、ドーンと音が響いた。


「始まった。ほら、乾杯しなきゃ」


早くも結露し始めた缶ビールをニノが俺に手渡した。

ドーンドーンと立て続けに上がる花火を見ながら、プシュって小気味いい音を立てて缶ビールを開ける。

ニノが微笑みながら、自分の缶を俺の持っている缶に重ねた。


「よく見えんね、こっから」


「うん、いいでしょ」


ニノは俺の買ってきた焼きとりの串を手に取った。花火を見つめながら、口に放り込む。


「結構、お隣さんとかもいつも人を呼んでんだよね、ほら」


隣とは壁があるから、人の姿ははっきりとは見えなかったけれど、左隣のベランダから、花火の音の合間に話し声が漏れてくる。


「これだけキレイに見えりゃ、ここで見ようってなるなあ」


「でしょ。いつも、クライマックスとかすごいんだから」


ニノが俺の方を向いた。


「だから…あなたと…見たくってさ」


そう小さく早口で呟くと、急いで花火の方へ向き直った。

思わずニノを見ると、少し耳が赤く染まってる。


「ん、ニノ、花火の音で聞こえなかったからもっかい言って。誰と見たかったって?」


わざととぼけて言うと、ニノは振り向いて、ふくれっ面になった。


「絶対聞こえてただろ」


「ふふ…ばれた。おいらも一緒に見れて…嬉しい…」


俺は呟くと、花火に目をやりながらニノを背中から抱きしめた。ふくれっ面の頭を撫でると、途端に柔和な横顔に戻っていく。


「大野さん…」


「きれぇだな」


「うん…」


「でも、お前の方が」


お約束のセリフを言おうとすると、ニノは吹き出した。


「先に笑うなや」


「だって…」


俺の腕の中で身をかがめてニノは笑った。ニノの、男にしては柔らかい体が俺の体のいろんなところにぶつかる。


「あ、しだれ柳きた」


ニノは笑いの余韻を残した嬉しげな顔で花火に見入った。


うん、やっぱり、


こいつの方が、


キレイ…なんだよな…