小悪魔ちゃんの本気 hunt ☆ 8-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。







Side O






洗面器に熱湯を張って、新しいタオルを物色してそれを首にかけ、俺は寝室へ戻った。


ニノは体力の限界なのか、掛け布団の上に衣装を着たままの体を投げ出して眠っていた。


その安らかな寝顔を見下ろしても、なぜか俺の心は晴れなかった。



会うまでは、会いたいとだけ、思っていた。



会ったら、安心して、嬉しくて…



でも、満ち足りた気分にならない自分がよくわからない。



これ以上、何を望んでるというんだろ…


俺を頼ってくれて、甘えてくれて、それでいいじゃん。





…でも、でも、




ニノは…




俺の脳裏に中島くんを抱きしめて、「ユウト」って囁いたニノの微笑みが蘇った。



ニノは…



ホントはあのまま中島くんに、そばにいてほしかったんだろうな…



俺がアホな面さげてのこのこ来たから、


俺は同じグループのメンバーだからいろいろ頼みやすいだろうし、

中島くんは大事な収録あるって言ってたし、


そんな理由で中島くんを帰したんだろうなって、


それぐらいのこと、おいらにも想像つくんだよ…




ニノの寝顔を見ながらぼーっと考えていたら、ニノは少し身じろぎして、目を開けた。


「…大野さん?」


「あ、これ、体拭いてやろうと思って…」


俺が、持っていた洗面器に目を落として呟くと、ニノは寝たまま弱々しく微笑んだ。


「ふふ…サービスいいね…大野さん…」


「昔、風邪ん時、母ちゃんがしてくれたから…」


俺は洗面器をベッドサイドの小さなテーブルの上に置いて、熱湯にタオルを浸して固く絞ってから、ベッドの傍らにしゃがんだ。


「ちょっとだけ、起き上がれる?」


「ん」


ニノは中島くんにしたみたいに、俺に向かって両手を広げた。俺はニノの背中に腕を入れて抱き起して、その額を自分の胸に寄りかからせた。

ニノは目を閉じて、腕をだらんと身体の横へ投げ出す。その背中を片手で支えながらもう片方の手で、ボタンの外れたシャツを開いていった。

片腕ずつ袖を抜いて、タンクトップだけの姿にする。

タンクトップの裾をたくし上げて、ぐったりしたニノの肩を通して、するりと体から抜くと、ニノの白い体が俺の眼前に晒された。



なんだろ…見慣れてるはずなのに…



すげぇドキドキする…



慌ててニノをまた俺に寄りかからせると、用意しておいたタオルで、その背中を拭いてやる。


ニノは額を俺の肩にくっつけたまま、「気持ちいい…大野さん…」って小さく呟いた。


「き、気持ちいい?ニノ」


「うん…キモチイイ…」


ニノは俺の顔を見上げた。



…う。



ああもう、やっぱり、熱あるせいかめっちゃ目ウルウルしてる…



もう…どうすりゃいいんだろ。



男だけど…


もう、知りすぎるくらいニノは男って知ってんだけど…



見ただけですべすべだってわかる肌でくっついてきて、


熱のせいだけど赤い顔して、


至近距離で、「気持ちいい」とか囁かれて…




これで、平静でいられる男がいたら会ってみてぇよ…




「えと、ニノ…正面も拭いてやっから、一回寝て?」


これ以上、そんな瞳で見上げられたら、自分が何をするかわからなくて、怖かった。

ドキドキいう胸を無理やり押さえ込んで、俺は急いでニノを引きはがす。そのまま仰向けにベッドに寝かせた。