先生なんて呼ばないで 3-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。







Side S






4回目の授業は年明けになった。


雪がちらつく寒い日で、ニノの家に入ったら、玄関でニノが俺の背中の雪を払ってくれた。


「ふふ…翔ちゃん香水つけてる」


ニノが俺の首のあたりに近づいて、くんくんと匂いを嗅ぐ仕草をした。


「あ…ばれた…くさい?」


俺が言うと、ニノは俺を見上げてくしゃっと笑う。


「ううん…いい匂い」


「わっ…ニノ」


ニノは俺のセーターに顔を埋めて、匂いを嗅ぐ仕草をした。部屋の中にずっといたニノの温かい体が密着して、どきっとする。


「こらこら…早く…勉強すっぞ」


「ちぇ…今度何つけてるか教えてよ、櫻井先生」


「お前にはまだ早い」


ニノはむくれた顔のまま、二階の自室へとつながる階段を上がる。リビングを通る時に、ニノの母親に一声挨拶して、俺も二階へあがった。


「じゃ、この前の宿題からかな」


「うん」


ニノは濃紺の薄いセーターに身を包んでいた。濃い紺色と白い肌のコントラストにどぎまぎするから、かすかに首を振って邪念を振り払う。

ニノに宿題として出した問題の回答をチェックしていくと、ニノは同じところでいくつも間違えていた。


「ニノ、もしかして使役動詞の使い方、こんがらがってる?」


「うん…ややこしいんだよね」


俺はテキストの使役動詞のページを開いて見せた。


「問題文は『私にそれを見せてください』だよね。許可の意味が含まれる『~させてくれる』のときはmakeじゃなくてletね。makeは『無理矢理~させる』ってときに使う」


ニノは少し考えて、口を開いた。


「あなたは私に勉強させる、ってときはmake?」


「ふっ…そうだよ。You make me study…って別に俺、無理矢理じゃないからさ」


俺が笑いながら言うと、ニノは手に持ったペンを回しながら、目を空に泳がせながら言った。


「じゃあ…『休憩を取らせて下さい』みたいな場合は、『Please let me take a rest』?」


「ははっ…まだ勉強始めたばっかでしょうが…でも、使い分け分かってきたね」


「じゃあさ…」


ニノは、いたずらっぽく笑みを浮かべながら、椅子をくるりと回転させて、俺の方を向いた。


「『 キスさせて、翔ちゃん 』って言いたいときは…『 Let me kiss you,Sho 』…で、あってる?」




「え…」




キス…⁈




心臓が、どきんと跳ねた。




キスさせてって…




何か答えなきゃ…と思うものの、うまく言葉が出てこない。




ニノの瞳は真っ直ぐ俺を見つめてる。




どきん、どきん…と鳴り響く、この胸の音が、ニノに聞こえていたら…死ねるな、とぼんやりと考える。