君の瞳でつかまえて 2-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。







Side ??







「リーダー、城壁外で怪しい奴が1人いたみたいだよ。西国の者みたい」


「リーダーって…呼ばないでよ」


「じゃあ、隊長?」


「…だったらリーダー…かなあ」


同僚の相葉ちゃんが俺を呼びに来た。

俺はため息をつきながら、牢屋番の詰め所の椅子から立ち上がった。



誕生祭が近くて、舞の練習をしたいときに限って、何か問題が発生すんだよな…



おいらもともと王室付きの画家だったのに…なんで牢屋番なんか…



先月配置替えの結果、牢屋番の、しかも隊長に任命された時は驚いた。

画家を外された理由はうすうすわかる。




でも、なんで牢屋番…




ここ、城内にある牢屋には、国内の荒くれ者の他に、この国と長年敵対関係にある西国からの偵察者が収容されてくる。


そのような者たちにいろいろと事情を聞いたり、素直に答えない者には時に手荒なこともしなければならなかった。



おいら、そんなことすんの…苦手なんだけどな…



幸運なことに、牢屋番になってから、牢屋に収容されるのは、今の所、街の荒くれ者くらいで、一晩拘留して釈放するケースが多かった。

だから、西国の者なんて相手にするのは初めてだ。


「捕まえた奴、割とかわいいらしいよ」


「へぇ…女の子?」


牢屋に向かう途中、相葉ちゃんがどこから聞いてきたのかニヤニヤしながら俺の肩を叩いた。


相葉ちゃんは、同僚であると同時に、同じ村出身の友人でもある。同じ頃から王室勤めをしているから、気安く話せた。


「どーだろ、女の子だったらどーする?」


黒目がちな瞳がいたずらっぽく細められる。


「いや、まあ普通に…『心得』通りやるしかないよ…」


新米牢屋番の俺は、配置換えのときに、牢屋番の『心得』という分厚い書物を読まされた。


そこには、収容した囚人や捕虜からいかに効率的に情報を得るかという方法などについて詳しく書いてある。

確かに半年ほど前、西国の偵察が1人捕まって、なかなか事情を話さなかったから、別の牢屋番がいろいろ締め上げて、吐かせたらしい。



おいらにそんなことできんのかな…



また不安が襲ってきて、ため息をつきそうになったとき、牢屋についた。

入り口に2人の見張りが立っている。見張りは俺の姿をみとめると、「隊長!」と敬礼した。



うう…やっぱ…



早く画家に戻りたい…




俺は内心の動揺を隠しつつ頷いた。