恋するのに、難しくも易しくもありません 8 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ




























Side N






「ニノ…」


大野さんの唇から漏れる、囁くような優しい声に、俺が思わず大野さんの背中に腕を回すと、彼は唇を離した。


「あの…ニノ…いい…の?」


大野さんは俺を気遣うように俺の顔を覗き込んだ。


「最優秀賞の男からの意見だけど…もっと…強く…して?」


俺が言うと大野さんは真面目な顔でこくっと頷いて、俺の背中に回した腕で俺をぎゅっと抱  きしめた。


「あと…もっと…いっぱい…深く…して?」


俺が言うと、大野さんは「それは、ダメ…ニノ…」と絞り出すように言いながら、俺の肩口に顔を埋めた。

大野さんの柔らかい髪が首  筋にふれ  る。


「おいら、もう、止まんなくなっちゃう…」


苦しげな声が、耳元で聞こえた。俺をもう一度強く抱  きしめてから、大野さんは顔を上げて、俺をまっすぐ見つめた。


「ずっと………好きだったんだもん…ニノのこと…」



ああ…



あなたが作った逃げ道は、



あなたによって塞がれた。




ふたり、逃げ道をゆくのは、終わりだね…







そして、何かの終わりってのはいつも







新しい、別の何かの始まりなんだ。








大野さんは、真剣な表情で俺をじっと見つめ続けていた。





どうしよう…



二宮和也、



大変不覚ですが、



泣きそうだよ…



「…ってか、そっか…練習とか…ごめん…」


俺が唇を引き結んで何も言えないでいると、大野さんは一瞬目を伏せて言った。また、すぐに俺を見つめる。


「ホントは…おいらには、お前とキスした日が本番だったのに…」


「大野さん…俺」


も、好き、と言おうとした瞬間、ぐいっと体を  抱  き寄せられる。視線が交錯したのは一瞬だけだった。大野さんは、眉を寄せて、俺の唇をまた塞ぐ。


『キスシーンは、好きだって伝えるためにある』


さっき大野さんに言った自分の言葉が脳裏に蘇る。


俺は唇を薄く開いて、舌で大野さんの唇にふ  れた。すぐにふ  れ合うぬれ  た熱が、今までいだ  いていためらいとか、分別を吹き飛ばすみたいに、全身を甘く痺れさせていく。


「…っふ……んっ……ぁ…」


柔らかい大野さんの赤い熱が、俺のと絡まって、どちらのものかわからない吐息のかすかな音と、くぐもった水音が聞こえた。


「はぁっ…ニノ…」


「お…のさ…」


深く、貪るように口  付けながら、互いの体を手でまさ  ぐるようにふれ  る。俺をがっしりと抱  く大野さんの腕が、性急に背中をな  でた。



ああ…



もう、全部欲しいよ…



大野さんは、俺を抱  いたまま、ゆっくりと俺をベ  ッドに沈めた。






つづく
(第9話はこちら