Be My Baby 14-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ























Side O






本番まで時間はあったから、俺たちから話を聞いたチーフはまずニノを病院に連れて行った。


「体の異常はないが、どうやら、8、9歳くらいに戻ってしまったらしい」


帰ってきたチーフは、楽屋に集まった俺たちにそう告げた。



9歳…マジで子供になっちまったのか…



「そこらへんの年齢くらいまでの記憶はしっかりあるみたいだ。ただ8、9歳以降の記憶、つまり事務所に入ってからの記憶も含めて、かなり混濁している。人のことは見ればなんとなくわかるようだが、どこで知り合ったか、どういう関係なのかはわからない」


ニノはもう泣いてはいなかった。神妙な顔つきで俺たちを見回す。


自分のことで、大人がたくさん動いてるって感じてるんだろう。


「嵐としてデビューしたことは?」


「言われればそうだったかもしれない、という感じらしい。自分のことなのか、テレビで見た映像なのかわからないと」


「そうなんだ…」


皆がおし黙る重苦しい雰囲気の中、相葉ちゃんが力なく呟いた。


「本人には、一通り説明した。嵐というグループの一員で、本当は大人で、ドリンク飲んだら心だけ子供に戻ってしまったこと…ちゃんと理解してくれている。もうすぐ本番で、穴が開けられないことも」


「ご…ごめんなさい…」


ニノは申し訳なさそうに肩をすくめた。


「大丈夫、ニノは悪くないよ」


俺はソファに座るニノの隣に座って、体を抱き寄せた。


「おーのさん…」


「や、そもそも俺が悪…」


「松潤も悪くないよ」


松潤が謝ろうとするのを俺は制した。


「とりあえず、目の前の本番をどうすっか、だよ」


「そ…だよね。ニノ、歌とかダンス…覚えてるかな?」


俺が言うと、相葉ちゃんは時計を気にしながら、ニノの顔を覗き込んだ。


「やるしかないでしょ」


翔くんの一言で、俺たちはソファから立ち上がった。









幸いにも、楽屋の広い一角で曲を鳴らして俺たちが踊って見せると、ニノは真似してすんなりと踊ることができた。


「すっげー、ニノちゃん、覚えてるの?」


相葉ちゃんがびっくりして、ニノの頭を撫でると、ニノははにかんだように笑った。


「覚えてないけど…なんか体動くから…」


「体が覚えてんだよ!ね、リーダー」


「ん…」



俺のことは…



俺とのことは、どれだけ覚えているんだろう。



俺と…キス…したこととか…



俺と…最後まではしてないけど…肌を重ねたこと、とか…



ひどいこと言い合って、ケンカしたこととか…



黙ったままの俺をニノは心細そうに見つめていた。俺は慌てて言った。


「あっ…そうだよな…ニノ振り覚えんの早いし…染み込んでんだよ。えらいな」


「大人のときの俺はダンス上手かった?」


「上手かったよ。今も上手」


「ふふ」


俺が褒めると、ニノははにかんだように笑った。突然の無邪気な笑顔が可愛くて、胸がどきん、と鳴る。