BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ
Side O
「おーのさんっ」
悲鳴みたいなニノの声が洗面所から聞こえて来て、俺は探し出した替えの寝間着を持つと、慌てて向かった。
「なんか…すごい毛生えてるし…おっきい…」
「ぶっ」
ハ ダカになったニノは自身を見て泣きそうになっていた。思わず噴き出すと、ニノはますます泣き出しそうになった。
「なにこれ…俺の知ってるのと違う…」
ふえ…って泣き出したニノを、笑いをこらえながら抱きしめた。
「大人だから。ニノは本当は大人だからね、それで大丈夫なんだよ」
背丈は変わらないけれど、しがみついてくる肩を小さく感じた。
「普通?」
ニノは下を向いて、確認しながら聞いた。
「普通だよ」
「おーのさんもこうなってる?」
「う…うん…そだな…」
ニノの瞳はとたんに好奇心に満ちたようにキラキラした。
「見てもいい?」
「え…えっと…」
「短パン脱 いで」
ニノはそう言って俺の短パンに手をかけた。
ハ ダカのニノに、
まるっこいちっさい手で脱 がされっと…
ニノのと「同じ」じゃなくなる可能性が…
俺が迷っている間に、ニノは俺の短パンを下げ始めた。
「なんか…引っかかるよう」
ニノは訝しげな声をあげた。
マジか…
まずい…また泣いちゃうな…
てか、俺も泣くわ…
「ん、ちょっと待って…あ、えと、入浴剤っ…入浴剤取ってくるからちょっと待ってっ」
ニノの手を離すと、ダッシュで洗面所を出た。
「おーのさん?」
「わー、ハダカでこっち出て来ちゃダメだって…先に入ってな」
「はぁい」
シュンとしたニノが風呂場に入っていって俺は胸をなでおろした。
昂 りかけてたのをなんとか治めて、風呂場に入った。
ニノはちゃんと湯船につかっていて、俺が入っていくと不安だったのか、ぱあっと笑った。
「おーのさんっ…よかったぁ、来たぁ」
ニコニコ笑うニノの体をあまり見ないようにしながらシャワーを浴びる。
「あ、一緒…一緒なんだね」
ニノが俺のそこを凝視しながら呟いた。
そりゃもう、「一緒」になるまで待ったかんな…
「じゃあ洗ったげるからおいで」
風呂椅子をペシペシ叩いて促すと、ニノは素直に湯船から出てそこに座った。ピンク色に染まった肌 は滑らかそうだ。赤みの強い2つの 粒が可愛くて、つい目で辿ってしまう。
「どうしたの?おーのさん…」
動きを止めた俺を小首を傾げて訝しげに見つめるニノを見ながら、俺は翔くんに言われた四文字の漢字を戒めの呪文にしようと心に決めた。
俺はそんなことしない。
絶対に…
髪を洗ってやっているあいだ、俺はできるだけニノの体を見ないように無心を心がけた。
だいたい、大人のニノともまだ風呂入ったことないのに…
目に毒すぎるだろ…
「体は自分で洗えっだろ?」
「うん」
タオルを渡すと素直に泡立て始めたからホッとした。ニノが体を洗っている間に自分の体や髪を洗う。
湯船に先につかると、ニノがこっちを見ていた。
「あのっ…あのね…」
ああ、また…ウルウルした目…
ニノにそんな気なんかないのわかってんだけど、誘われてる気分になんだよな…
「せ…背中…洗って?」
「いいよ、ほら、背中向けて」
ニノはにこっと笑って俺にタオルを渡すと背中を向けて、少し前かがみになった。真っ白な背中には程よく筋肉がついているが、しなやかで柔 らかそうだ。
タオルをあてると、ニノは肩をすくめた。
「ひゃっ…なんかくすぐったっ…」
身をよじって、ふふっと笑う。
「動いちゃ洗えないよ」
思わず二の腕を掴むと、ニノはおとなしくなった。
ああ、やべ…
二の腕がやわらけ…
邪念を振り払いたくて、背中にタオルをゴシゴシとこすりつけるように洗う。
腰までタオルを下ろすと、下に続く割 れ目が目に入った。
ど、どこまで洗っていんだろ…
腰あたりでまた上へタオルを動かす。
「ひゃっ…やっぱくすぐったい」
身をよじらせながら、ニノはころころ笑った。
ああ…人の気も知らねぇでさ…
先が思いやられんな…