◾︎トラウマになった日 -フラッシュバック-




PTSDのことを書いた。



特徴的な症状として

①不安、不眠
②出来事への回避
③フラッシュバック

がある。





①不安、不眠

特に物音が敏感になった。

音にビクッとして、動悸が止まらない。

寝ている時でも音に反応してしまうのは

今でもまだ続く。

背後に人が立つと恐怖に襲われる。



②出来事への回避

もう何年も近づかないようにしている。

触れないように生きてきた。

それができなかった10代の頃は

頻繁にフラッシュバックが起こった。




③フラッシュバック

強いストレス体験をした時に起きる現象。

当時の記憶が蘇ったり、夢に見たりする。

私の場合は

突然、ある映像が流れる。

音はなく モノトーンで

古い映画のフイルムが再生されたような映像。

あと同じ夢を何度も見る。

どちらも静かな映像だが

身体はドキドキと動悸がひどくなり

恐ろしい感覚になり 呼吸が浅くなる。

特に痛みなどはないので慣れてくるが

嫌な記憶に支配されていた。




トラウマになった日のことを

全て話すと嫌な気分になってしまうので

一部だけを抜粋。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


中学生の私が抵抗しても

到底力は敵わなかった。


拳で殴られ

首を絞められた


胸ぐらを掴まれ

ガードレールのような柵に

何度も打ち付けられた。



助けを求める悲鳴のような声を出しても

誰も助けてくれなかった。



道路に倒れた私の頭を

靴で踏みつけた。



この道路と靴に挟まれた映像が

私のフラッシュバックの映像として

何度も何度も蘇る。




いくら殴られても、踏みつけられても

痛みは感じなかった。

もう殺してほしいと思った。




稲を植えたばかりの田んぼに

突き落とされた。

浅いはずの田んぼだが

平衡感覚を無くしていたのか

泥に足をとられたのか

すぐに顔を上げれなかった。




時間がスローモーションのように

流れていただけかもしれない。



やっと顔を出すと

足で踏みつけられ

また沈められた。




もう死んでやろう…

殺人で捕まればいい。




泥水をたくさん飲んだけど

やっぱり苦しくて死ねなかった。




死ねないことが情けなくて

泣いた。




田んぼの中を歩き

反対側のから逃げた。




泥まみれになったオーバーオールは

とても重く、その重みが

生きていることを感じさせた。





友達の家の前で水道を借り

ホースを使って全身を流した。




身体は死ねなかったが

心は死んだ日だった。




それまでに何度も死んだ心。

これで何度目になるだろう。



こうして私は何度も心を殺し

絶望の毎日を過ごした。




この日の踏みつけられた道路からの景色

ちょうどこの写真のようなアングル。

夜なのでもっと暗かった。



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この写真を今見ても

呼吸が苦しくなり動悸がある。




テレビのニュースで

津波の映像や台風で冠水被害をみると

同じような恐怖やフラッシュバックが起きる。



田んぼの泥水とリンクしているのだろうか。



田植えの季節の

田んぼの匂いでもフラッシュバックが起きる。


パニック障害の発作のように苦しくなる。



きっとこのフラッシュバックの症状は

一生ついてくるのだろう。



私は認知行動療法や

セルフカウンセリングで

ちゃんと向き合えるようになったので

恐れることなく付き合っていきたい。




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⚫︎五十嵐カウンセリング


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五十嵐 木綿子