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雲間から覗く朝日。
ときおり小雨の降る天気となった東北旅二日目の朝。

ホテル観洋の語り部バスに乗車しました。
「東日本大震災の記憶を風化させたくない」
そんな想いから始まったというこの企画。
ホテル従業員の方からお話をうかがいながら
今も残る震災の爪痕・被災地を巡りました。

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その後、ホテル観洋の女将さんのご厚意で、
津波から多くの人を守った高野会館の中を特別に案内して頂くことに。
普段は立ち入り禁止となっています。

ご参考までに…
南三陸の結婚式場 「高野会館」(産経ニュース)

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2011年3月11日金曜日
激しい揺れの後、従業員は屋上から見える海を見て「津波がくる」と確信。
館外へ逃げようとするパニック状態の利用客を制止し、
従業員らは高野会館の屋上への避難を誘導する。

「生きたかったら、ここに残れ」

4階の屋上へと続く階段まで浸水。
20メートルはある建物のギリギリまで
津波が到達した高野会館だったが、
従業員の咄嗟の判断で利用客を含め約330人の命が救われた。

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流れ着いた大きながれきなどは
片付けられているそうなのですが…

これほどまでに物は語るのかと…

津波が残した爪痕はあまりに大きく
その迫力に震えが止まりませんでした。

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エレベーターのドアは内側から外側へ向けて
こじ開けられるように破壊されています。
引き波の恐ろしい勢いがうかがえます。

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様々な思いがこみ上げ、頭を冷静に保っていないと
恐怖に身体を乗っ取られてしまいそうな…
そんな衝撃を受けました。

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会館にぶつかった波で屋上は浸水。
避難の際に飲んだというジュースの空ビンも
屋上にそのまま置いてありました。

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震災前までは病院やマンションなどの建物に囲まれていた会館。
今では取り壊され、辺りをすっかり見渡せるように。
かさ上げ工事のため、土が会館の二階あたりの
高さまで積み上げられていました。

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前に進まなくてはいけない。

だからといって
あったことをなかったことにするような
上塗りの、上書き保存をするのは少し違う気がする。

何もかも流され、姿形が変わってしまったこの場所を
変わらずに愛し、想いを寄せる人は昔も今も大勢いる。

その人たちがいなかったことには決して出来ない。

この場所で生きていく人々の想いが生き、
活気溢れる街の姿を取り戻すまで
私も、私なりに出来ることを続けていきたい。
現地で感じたこと、皆さんから受け取った気持ちを
これからも伝えていきたいと改めて思いました。

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最後は高野会館を背に、
ご自身の体験も併せて館内をご案内くださった
ホテル観洋の伊藤さんと一枚。

貴重なお話を本当にありがとうございました。


旅ブログ、まだまだつづきます