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死ぬほど面白かったです。

徳川家最後の将軍慶喜とその正妻、美賀子、そして側室であるお芳…

その父親新五郎から美賀子の姑やらお付きの女中やら、

篤姫やら西郷・岩倉・渋沢やら、

歴史好きでなくても聞いたことのある実在の人物達と、

大奥、江戸城での暮らし、公家のお姫様の常識、

日本の歴史の中でも特に波乱の多い時代に生きた人々が、1人の人間として人格を持って物語を動かしていく。林真理子さんという小説家の手によって、モモスムの頭の中で美賀子の人格が、思想が、人生が、女としての生き様が再現されていく。


もちろん本当のところ彼女がどの局面でどう感じていたかなんて誰にもわからない。

けれど、この2時間弱、モモスムは今出川家という公家の家に生まれ、

一条家の養女となり、後の将軍慶喜の正妻となり、御台所となる美賀子の人生を疑似体験することが出来ました。

今はベランダで子供を日光浴させながら、部屋を換気しながら日向ぼっこしてる現代日本の主婦。

庶民、町民で自由に暮らしている。

身分が高くもないのに物を書くことも出来るし

いろんなことが自由。

側室とか正妻とか、将軍とかの世界からこんだけ変わってるんだから、

娘が女盛りの時にはもしかしたら結婚制度が無くなるかも知れないなぁ、なんて。

時代に合わない!ってね。

こんな事ノンビリ空想出来る春のうららかな午後。

イビキをかいて寝る娘。

時代と境遇に感謝です。