amazon fireTV stickが我が家に導入されたことにより、

 

夫も私もそれぞれ更にNetflixをエンジョイしている我が家。

 

夫は深夜食堂にハマっているようですが、私はここ数日、

 

アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件

 
にハマっていました。
 
 
事件のこと、もう知らない人もいるのかな…?
 
この事件が世界を騒がせたのは、今から約20年以上も前。
 
殺人事件の容疑者としてカリフォルニア州に起訴されたスーパースター・元人気アメフト選手O・J・シンプソンの“世紀の裁判”を、
 
かなりリアルに再現した実録法廷ドラマです。
 
人の良さそうな笑顔が特徴のO.J.は、1994年、元妻とその友人殺害の罪を問われ
ました。
 
物的証拠やDNAを見る限り、明らかにO.J.が犯人でしかない、と思われていましたが
 
最強の弁護団を雇い、ドリームチームを結成して(弁護士費用は総額5億円とも言われている)
 
人種差別などに論点をすり替え、陪審員裁判で無罪になるまでがかなりリアルにドラマになっています。
 
エミー賞で批評家から絶賛され、リミテッドシリーズ部門作品賞含む主要部門9冠を達成したんだそう。2016年制作。
 
 
事件の詳細は少し調べればネットでも出てきますが
 
私は実際の事実としてのこの事件、本人そっくりなキャストを起用しての完成度の高いドラマ、両方にものすごく強烈な印象を受けました。
 
まず事実としての事件。
 
 
妻二コールに再三に渡って家庭内暴力を振るっていた(証拠も警察への通報記録も多数残っている)O.J.が
 
妻とその男友達を殺害したのではないか、と考えるのは自然。
 
そして、事件当日の夜に血の付いた本人のものと思われる手袋が落ちていたり、本人のサイズの靴跡が残されていたり、本人の車に血痕が残されていたり、DNAが完全にマッチしていたりと
 
明らかに犯行を裏付ける証拠が次々と浮上していたのにも関わらず
 
事件は初動の捜査を担当していた刑事の過去の人種差別発言によって風向きを変えてしまいます。
 
ロス市警(LAPD)は、白人警官による黒人への暴行などがひどく差別的な体質があった事から
 
それを発端とした暴動なども起きていた過去も関係して
 
裁判はどんどん2人の殺害とは論点がずれていき…。
 
結局は、刑事事件では無罪になります。
 
(その後の民事ではO.J.は敗訴。遺族に多額の賠償金の支払い命令が出ます。おまけに数年後O.J.はベガスで仲間と強盗を働き、今も刑務所に。ただ今年仮出所するそう。)
 
 
そしてこちらは、ドラマの画像。
 
左の女性が主任検察官を務めた、マーシャ・クラーク(役の女性)です。
 
現在は検察官をやめミステリー作家に転身しているそうですが
 
当時はシングルマザーとして二人の子供を育て、本人も離婚申請中で精神的にも不安定な時期と重なっていました。
 
おまけに彼女自身もプライベートを暴かれ、過去のことなどもゴシップ記事にされたりと、誹謗中傷に慣れている大物弁護士からなる弁護側との差も、ドラマではリアルに描かれていました。
 
また、O.J.が無罪を勝ち取った後も、高級住宅街で歓迎されない様子、
 
パーティに白人の友人たちが来ない様子、
 
馴染みのホテルに利用を断られるシーン、
 
無罪を信じきれなかった長年の友人、ロバート・カーダシアンから絶縁されるシーン、
 
「真犯人を捕まえる!」と高らかに宣言し、周囲を引かせるシーンなど
 
その後のO.J.の末路を示唆するような意味深いシーンが沢山あり、
 
事件を断片的に調べるよりも、より多くのことが分かった気になりました。
 
当時の携帯電話、パソコン、FAX、そういった細かい部分もリアルに再現されており
 
リアルタイムで、世紀の裁判をずっと見続けている感覚におちいります。
 
ドラマでは、O.J.が明らかに犯人だろうという描かれ方はあえて?しておらず
 
ただ事実と同じように、「限りなくクロに近い」描かれ方をしており
 
O.J.、検察官達、それぞれのスター・弁護士などの私生活なども興味深くクローズアップされていました。
 
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日本人で、事件当時は10歳くらいであった私としては、
 
ぼやっとした事件の概要だけしか知らなかったこの事件を背景まで含め詳しく知り、米国社会が今も昔もそんなに変わらないことで揉めているのだな、という印象を受けました。
 
関連して同じNetflixの「親愛なる白人様」など人種間の問題をクローズアップされたものを良く見ています。
 
また、事件の担当判事は黒人でも白人でもない日系人のランス・A・イトウと言う人物がいるのですが(ドラマ見すぎて見ないでフルネームを書けましたw)
 
ドラマの間中、割と彼の目線で物語を見ていました。
 
「親愛なる白人様」にもイクミという日系人?が出てくるのですが
 
アジア人の位置付けなども色々と考えた数日間でした。